大気環境学会誌
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39 巻, 5 号
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  • 谷本 直隆, 大原 利眞, 鵜野 伊津志, 菅田 誠治, 植松 光夫
    2004 年 39 巻 5 号 p. 229-245
    発行日: 2004/09/10
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
    地域気象モデルRAMSと結合した化学物質輸送モデルCMAQによって, ACE-Asia期間中である2001年4月の元素状炭素ECと有機炭素OCの動態を解析した。CMAQによってシミュレートされたECおよびOCは, 東シナ海や日本海上で観測されたそれらの濃度の時間変動パターンを良く再現する。このシミュレーション結果の解析によって, ECとOCの地上濃度は東アジアの春期において長江の上・中流域で最も高くなり, 加えてOCはインドシナ北部でも同様に高濃度となることが分かった。一方, 上空2, 800mでは, インドシナ北部の風収束域において持ち上げられた粒子が偏西風によって東へ輸送されることにより, 北緯25度付近でOCの高濃度層を形成する。また, 東アジア全域平均のバイオマスバーニングエミッション寄与は, 地上においてECは20%, OCは38%, 上空2, 800mにおいてECは31%, OCは46%である。更に, 東アジアのOCは, 地上において一次粒子が83%, 植物起源の二次粒子が12%, 人為起源の二次粒子が6%を占め, 上空2, 800mにおいてもその割合はほぼ同じである。
  • 神成 陽容, 若松 伸司
    2004 年 39 巻 5 号 p. 246-255
    発行日: 2004/09/10
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    東京都におけるSPM濃度の年平均濃度と日平均濃度2%除外値の関係から, 環境基準値 (日平均濃度2%除外値100μg/m3) に相当する年平均濃度 (目標年平均濃度) を求め, 1990年度以降, 目標年平均濃度が大きく変化していることを見いだした。また, 日本各地域に解析範囲を広げて, 他地域においてもSPM目標年平均濃度が変化しつつあることを見いだした。更に, NO2およびSO2について同様の解析を行った結果, 南関東地域における長期上昇傾向が大きいことを見いだした。
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