大気環境学会誌
Online ISSN : 2185-4335
Print ISSN : 1341-4178
検索
OR
閲覧
検索
41 巻 , 2 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
    • |<
    • <
    • 1
    • >
    • >|
  • 栗田 秀實, 植田 洋匡
    41 巻 (2006) 2 号 p. 45-64
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    中部山岳地域における酸性雨の陸水への影響を検討するため, 長野県下の公共用水域水質モニタリング地点 (79地点) のうち, 人為的な汚濁の影響が小さい上流域の河川, 湖沼の27地点 (17河川22地点, 4湖沼5地点) について, 1972~2003年度の32年間の水質モニタリングデータを用いてpHの経年変化等を解析し, 降水のpHとの関係について検討した。酸性雨調査データおよび降下ばいじん調査データによると, 1972~2003年度の32年間における長野県下の降水のpHは5.0前後で, ほぼ横ばいであったと推定された。降水のpHの年平均値は, アジア大陸や首都圏地域からの酸性物質の輸送の影響を受けやすい長野県北部および東部で低く, 一方, これらの影響を受けにくい長野県中部, 南部で高い傾向を示した。河川・湖沼のpHは27地点のうち15地点で有意な経年的な低下を示した (危険率1%: 12地点, 5%: 3地点)。酸性岩が集水域に広く分布する姫川, 中綱湖, 青木湖, 高瀬川, 田川, 木崎湖, 小渋川, 中津川, 梓川, 松川の他, 酸性岩の分布が見られない奈良井川, 夜間瀬川および裾花川においてもpHは有意な低下傾向を示し, 過去30年間のpHの低下量は0.3~0.8と推定された。pHの経年的な低下が見られた河川のなかには, アルカリ度 (HCO3-濃度) の低い河川があり酸性雨の影響が示唆された。pHが有意な経年的な低下を示した15地点のうちで2003年度のpH (回帰式による推定値) が最も低いのは夜間瀬川の6.3, これについで低いのは, 木崎湖底層, 中津川, 中綱湖, 青木湖, 高瀬川の6.4~6.8であった低アルカリ度の温泉水の流入によりアルカリ度が低く, 酸性雨の緩衝能が低い夜間瀬川の場合には, 融雪初期に顕著なpHの低下がみられた。これらのことから, 中部山岳地域上流域の河川・湖沼の一部において, 酸性雨の影響によりpHが経年的に低下しつつあり, pHが有意な低下を示す地域は, 酸性岩を基盤とする地域以外にも次第に拡大していることが示唆された。
    抄録全体を表示
  • 老川 進, 野津 剛
    41 巻 (2006) 2 号 p. 65-77
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    水素スタンドの事故時における漏洩水素ガスの短時間ピーク濃度の性状を明らかにするために風洞実験を行った。対象とした水素スタンドはオンサイトで高圧水素 (40MPa) を製造するタイプである。漏洩源に設定した蓄ガス器ユニット建屋模型からは水素ガスを模擬したトレーサガスを放出し高応答の濃度分析計を用いて計測した。漏洩水素ガスの風下への拡がりは可燃範囲の下限値である4%ピーク濃度の風下水平方向への到達距離 (4%Lpeak) を指標とした。その結果, 大漏洩時 (配管5mm破断, 20秒漏洩を想定) には, 漏洩水素ガスが水平風下方向および鉛直上方の広範囲に拡散し風速3m/sにて4%Lpeakは24mを超えること, 小規模な漏洩の場合は, 漏洩開口径が1mm以下において4%Lpeakはスタンド敷地境界内 (6m) に留まることを示した。また, ガス放出時間を短縮すると4%Lpeakは顕著に減少することから, 早期の漏洩検知とバルブ遮断が漏洩事故対策として重要である。さらに建屋と外気との換気状況の差異により異なる4%Lpeakが得られることから建屋の適切な換気設計が漏洩事故リスクの最小化に効果があることを示した。
    抄録全体を表示
  • 林 健太郎, 駒田 充生, 宮田 明
    41 巻 (2006) 2 号 p. 78-90
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    茨城県つくば市のシバ草地において, 2004年8月14日~2005年2月28日のアンモニア性窒素 (NHx; アンモニア: NH3とアンモニウム塩粒子: NH4+粒子) の乾性沈着を調べた。フィルターパック法によりNHxの大気濃度を観測し, インファレンシャル法によりNHxの沈着速度を推計した。NH3の沈着速度の推計では, 気孔からのNH3揮散および地表のぬれの効果を考慮した。大気濃度および沈着速度の積を乾性沈着量とした。期間全体の平均として, NH3およびNH4+粒子の大気濃度は150および89μmolm-3, 沈着速度は0.66および0.061cms-1, 乾性沈着量は80および4μmolm-2d-1であった。大気濃度は田園地域の代表的なものと考えられ, 沈着速度は既往研究の下限付近であった。期間全体の平均として, 気孔からのNH3揮散は沈着速度に対して0.013cms-1 (2.0%) の減少効果, 地表のぬれは0.042cms-1 (6.4%) の増加効果を示した。年間値に換算したNHxの乾性沈着量はわが国のNH4+の湿性沈着量と同程度であり, NHxの大気沈着において乾性沈着が重要な寄与をなすことが示された。さらに, 自然草地や森林など, 調査地よりも粗度が大きな植生では沈着速度がさらに増加するため, これらの植生ではNHxの乾性沈着の寄与はより大きいと推定される。
    抄録全体を表示
  • 上原 清, 松本 幸雄, 林 誠司, 山尾 幸夫, 若松 伸司, 大原 利眞
    41 巻 (2006) 2 号 p. 91-102
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    幹線道路の内部では周囲を取り巻く建物群によって複雑な気流を生じ, 地面に近いほど大気汚染物質が滞留しやすい。本報告では, 川崎市池上新町交差点周辺の市街地における局所の沿道高濃度の発生メカニズムと流れ場との関連を風洞実験で詳細に調べることによって, 道路の通風を考慮した大気汚染濃度の低減手法を検討した。その結果, 次に述べるいくつかの知見を得た。
    1) 歩道と車道の境界に設置された防音壁 (高さ5m) が道路周辺の濃度分布に及ぼす影響は小さい。
    2) 車道の自動車排ガスを吸引し上方に排気するファンを歩道に設置したとき, その配置や運転条件によっては, 道路内部および後背地の濃度をおおきく低下させる可能性がある。
    3) 地上の交通を高架道路上にバイパスさせたとき, 幹線道路内部と道路に近い後背地の濃度が低下する。
    4) 大型自動車排気管の取り付け位置を, 現行の車体下部から荷台上・上向きに変更したとき, 幹線道路内部および道路に近い後背地の濃度は低下する。
    抄録全体を表示
  • 藤田 宏志
    41 巻 (2006) 2 号 p. A9-A13
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    これまでに開発された脱臭装置は大規模な事業場を対象とすることが多く, 近年特に臭気対策の必要性が高い中小規模の事業場が導入可能な脱臭装置の開発は遅れている。そこで, 環境省では, 中小規模の事業場を対象とした低コスト, 省スペース, かつメンテナンスの容易な脱臭装置の技術評価調査を2種類行っている。その結果等は, 環境省,(社) におい・かおり環境協会及び東京都のホームページに公開されている。
    抄録全体を表示
  • 田中 茂
    41 巻 (2006) 2 号 p. A14-A26
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    • |<
    • <
    • 1
    • >
    • >|
feedback
Top