大気環境学会誌
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45 巻 , 1 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
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あおぞら
原著
  • 山下 晶平, 豊田 和弘, 荘田 隆博, 伊東 祐介, 久米 一成, 植松 彰一
    45 巻 (2010) 1 号 p. 1-9
    公開日: 2010/07/29
    ジャーナル フリー
    室内の揮発性有機化合物(VOCs)の気中濃度を,簡易に現場で測定出来る装置の開発を目的として,これまでに吸着燃焼式マイクロガスセンサを用いた可搬型ガスクロマトグラフの開発を行ってきた。今回,厚生労働省によるVOCsの室内濃度指針値を目安とし,トルエン,o-キシレン,スチレンおよび酢酸ブチルに対する試作機の検出特性等を調べた。最終的にフィールド試験として,家具製造工場および陶芸工房において測定を実施した。その際,装置による測定結果を評価するための比較として,従来法であるアクティブサンプリングを併行し,GC/MSによる定量値から気中濃度を算出した.測定対象とした室内において主にトルエンが検出され,試作機による測定値と従来法による測定値は,0.02ppm~2ppm以上の定量範囲においてよく一致した。
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  • 熊谷 貴美代, 田子 博, 飯島 明宏, 小澤 邦壽, 坂本 和彦
    45 巻 (2010) 1 号 p. 10-20
    公開日: 2010/07/29
    ジャーナル フリー
    関東平野の内陸に位置する群馬県前橋市および赤城山において,大気中粒子状物質を粒径別(<2.1μm,2.1-11 μm,> 11 μm)に捕集し,無機イオン成分,炭素成分分析を行った。炭素成分分析では,熱分離法と熱光学補正法の比較により補正を行った。微小粒子濃度の年平均値は,前橋で20.2~22.7 μg/m3,赤城で8.2~10.5 μg/m3であった。微小粒子濃度は春から夏にかけて高濃度となる季節変動を示した。微小粒子における無機イオン成分の96%は,NO3-,SO42-,NH4+であった。前橋も赤城も粒子濃度は同様の変動パターンを示した。前橋では春にNO3-が大きく増加するという特徴が見られた。しかしNO3-は赤城では低濃度であったことから,前橋におけるNH3ガスがNO3-粒子生成に影響していると示唆された。SO42-は夏に高濃度となる変動を示した。赤城でも前橋の8割程度のSO42-が観測され,SO42-粒子は広域的に存在することが分かった。マスクロージャーモデルを用いて,成分濃度から粒子質量濃度を推定した結果,実測値と同等の結果が得られた。モデル推定値から,粒子濃度の成分構成を季節毎に求めたところ,二次生成粒子と有機物が微小粒子の8割を占めると推定された。ECの寄与率は1割程度であった。春は,NO3-,SO42-粒子,夏秋はSO42-と有機物の寄与率が大きいことが分かった。
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  • 亀井 成美, 中嶋 吉弘, 山崎 晃司, 長田 拓也, 宮崎 洸治, 加藤 俊吾, 石井 康一郎, 今野 秀徳, 小林 伸治, 梶井 克純
    45 巻 (2010) 1 号 p. 21-31
    公開日: 2010/07/29
    ジャーナル フリー
    最新の自動車排出ガス規制である2005年排出規制適合車の排気ガスについて、レーザーポンプ・プローブ法を用いたOHラジカル反応性測定および各種微量成分分析を行った。排気ガス中微量成分の濃度は、自動車の走行条件、触媒やエンジン温度およびエンジン負荷の大きさに対する依存が見られた。2005年排出規制適合車では、全走行モードで排気ガスのOHラジカル反応性を測定した結果、計算値と実測値との間に4から60%の差異が見られた。この結果は自動車排気ガス中に未知の微量成分が存在することを示唆している。JC08Cモードは他の走行モードと比べてOHラジカル反応性も非常に高くなった。したがって、大気質の環境を向上させるには、JC08Cモードの排気ガス浄化能を高めることと、未知の微量成分とそのOHラジカル反応性を調べることが特に重要である。比較のため2000年排出規制適合車両についても同様の実験を行った。2000年排出規制適合車の排気ガスのOHラジカル反応性は、2005年排出規制適合車と比べて約30から98倍高くなった。実際に使用されている自動車は、2005年以前の排出ガス規制適合車の方が多いと考えられる。そのため、使用過程車に対する排気ガス対策が重要である。
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  • 関 圭祐, 大河内 博, 原 宏
    45 巻 (2010) 1 号 p. 32-42
    公開日: 2010/07/29
    ジャーナル フリー
    生物多様性,生態系保全の観点から里山が見直されている.都市近郊の里山は大気汚染の影響を強く受けていることが予測されるが,その実態は明らかになっていない.本研究では,都市近郊の里山 (小規模森林生態系) に対する大気汚染の影響評価を行い,里山が有する環境浄化能,特に酸緩衝作用と無機態窒素の低減に果たす役割の解明を目的とした.2007年6月から2008年6月にかけて東京都西部に位置する東京農工大学FM多摩丘陵 (12 ha) で林外雨,林内雨(スギ,コナラ),土壌溶液(コナラ,10 - 100 cm)の採取および分析を行った.林外雨,林内雨(スギ,コナラ)の体積加重平均pHは4.64,5.35,5.57であり,林内雨のpHは林外雨より高く樹冠における酸緩衝作用を示した.また,樹冠の酸緩衝能はスギよりもコナラの方が大きかった. Na+を大気沈着の指標として樹冠交換モデルにより,スギおよびコナラ樹冠へのK+,Mg2+,Ca2+の乾性沈着量を見積もった.その結果,林内沈着に占める乾性沈着の割合は両樹種ともに明瞭な季節変化は見られないが,葉面積指数などの違いを反映して研究期間を通じてコナラに比べてスギで高い割合を占めた.土壌溶液のpHは表層(10 cm)の5.93から深部にむけて上昇し,最深部(100 cm)では6.32であった.土壌溶液では,林内雨に比べてCa2+,Mg2+が増加していることから,これらの交換性塩基が主要な酸緩衝機構であると考えられる.また,土壌溶液中ののCl-を林内沈着の指標として土壌溶液中の無機態窒素の動態を調べたところ,大気からの流入量および流出量がほぼ同じ量であり,窒素飽和の進行が示唆された.
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ノート
  • 前島 幸司, 大河内 博, 稲津 晃司, 久松 由東, 原 宏
    45 巻 (2010) 1 号 p. 43-48
    公開日: 2010/07/29
    ジャーナル フリー
    2005年9月から2006年8月までの1年間,東京都心から西約20 kmに位置する東京農工大学FM多摩丘陵 (森林面積 12 ha)の森林外部と森林内部で大気エアロゾルを採取し,7種類の粒子状PAHsの大気中濃度を測定した.SPMと同様に森林内部の大気エアロゾル中PAHs濃度(Cin)は森林外部の大気エアロゾル中PAHs濃度(Cout)よりも低く,森林樹冠によるPAHsの捕捉を示唆していた.ベンゾ[a]ピレンとペリレンを除いて,森林外部の大気エアロゾル中PAHs濃度(Cout)は森林外部と森林内部の大気エアロゾル中PAHsの濃度差 (Cout - Cin)と正の高い相関があった(r > 0.83).両者の最小二乗法によって計算した回帰直線の傾きは樹冠による捕捉率に相当するが,0.22(ピレン)から0.29(インデノ[1,2,3-c,d]ピレン)の範囲をとり,疎水性の指標を示すオクタノール水分配係数(Kow)とともに増加した.この結果から,疎水性の高いPAHsほど森林樹冠に捕捉されやすく,森林樹冠により大気エアロゾル中PAHsのうち最大で30 %程度が捕捉されているものと考えられた.
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