大気環境学会誌
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47 巻 , 6 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
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あおぞら
原著
  • 上野 広行, 横田 久司, 石井 康一郎, 秋山 薫, 内田 悠太, 齊藤 伸治, 名古屋 俊士
    47 巻 (2012) 6 号 p. 241-251
    公開日: 2013/03/12
    ジャーナル フリー
    加熱脱着GC/MS 装置を用いて、PM2.5 中のジカルボン酸、フタル酸、レボグルコサンを誘導体化して分析する迅速かつ簡便な手法を検討した。誘導体化条件を検討した結果、最適な条件として、温度320 ℃、ヘリウム流量20 mL/min、反応時間10 minBSTFA+TMCS99:1)とピリジンの混合比91、誘導体化試薬添加量10μLが得られた。添加回収試験の結果、過大な試料を用いると誘導体化成分のピーク形状が悪くなるため、試料量を制限する必要があった。非極性成分であるn-アルカン、17α(H), 21β(H)-ホパン、PAHs については、感度の点から試料量を多くする必要があり、極性成分との同時分析は困難であったものの、同じシステムで分析可能であった。この手法を東京都内の環境試料に適用して分析した結果、夏季と冬季では有機成分組成が大きく異なること、n-アルカンの濃度パターンは複数の発生源の影響を受けていることなどが示唆され、本手法は有機成分の発生源寄与等の検討に有効と考えられた。
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  • 三宅 隆之, 永淵 修, 手塚 賢至, 横田 久里子 , 金谷 整一
    47 巻 (2012) 6 号 p. 252-260
    公開日: 2013/03/12
    ジャーナル フリー
    2009 7月から2011 7月にかけ、越境大気汚染の影響を見るため、屋久島において地表O3濃度の長期観測を行った。観測期間中の平均O3濃度は32.0 ± 17.3 ppb で、春季・秋季に高く、夏季に低いという明瞭な季節変化を示した。後方流跡線解析の結果と合わせ屋久島の O3濃度は、陸域起源の気塊が支配的となる10 月~5 月の間は高く、特に人為活動起源の大気汚染物質濃度の高い中国南部からの気塊の時に高濃度になった。一方6月~9月は、海洋起源の気塊が卓越し、O3濃度も20 ppb 程度と清浄だった。地表 O3の植生への影響評価のため、植生への暴露指標として AOT40 を計算した。その結果、2010 4 月~9 月が8122.4 ppb·h11 月までで17922.3 ppb·h2011 4月~7月は5750.1 ppb と、特に従来の評価期間では含まれない 10 月の寄与が大きいことが分かった。これらは従来検討されてきたクリティカルレベルと比較して、一般的には屋久島の植生へ直ちに重大な影響が現れるレベルではないと考えられた。しかし絶滅危惧種の屋久島のヤクタネゴヨウには、O3への感受性や酸性沈着物との複合的影響も含め、大気汚染物質への影響評価に今後も検討が必要と思われた。
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  • 佐田 幸一, 佐藤 歩, 道岡 武信, 市川 陽一
    47 巻 (2012) 6 号 p. 261-269
    公開日: 2013/03/12
    ジャーナル フリー
    火力発電所の環境アセスメントでは排ガス拡散の地形影響評価に三次元数値モデルが使用されている。近年、火力発電所の設備更新時には、航空法の遵守や景観への配慮に加えて、高効率発電システムの導入や燃料転換により環境負荷が大幅に低減されることから、従来よりも煙突高さを低くするケースが見られる。本論文では数値モデルを低煙突に適用できるように、非静力学モデルや地表付近の乱流量を経験的に修正する方法の導入をはかった。また、将来の地表面付近の低い煙突からの排ガス拡散予測への適用に先立ち、本論文では火力発電所の高所煙源を対象に本論文の数値モデルと現行の数値モデルの整合性を確認した。その結果、地表煙軸濃度分布は風洞実験で得られた地形による地表煙軸濃度分布の変化をほぼ再現できることが示されるとともに、環境アセスメントの評価項目である最大着地濃度比や最大着地濃度距離比は現行の数値モデルと同程度の予測精度が得られることが確認できた。
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技術調査報告
  • 柴田 慶子, 柳沢 伸浩, 塩谷 健二, 坂本 和彦
    47 巻 (2012) 6 号 p. 270-277
    公開日: 2013/03/12
    ジャーナル フリー
    従来の低圧分級装置を用いる粒子捕集では、低圧段に揮散の影響があるとされながらもその影響度合いについての報告は一部に留まっていた。本研究では、市販の常圧分級捕集装置の Nanosampler を用いて、ディーゼルエンジンから排出された粒径別粒子質量とその含有成分である炭素および多環芳香族炭化水素量について従来型低圧捕集装置と比較し、低圧による揮発の影響を調べた。ディーゼルエンジン後処理システム非装着条件下ではDp : < 0.1 µm において約120 ℃で揮発する有機炭素の量が低圧分級装置よりも常圧分級装置の方が約 370 倍多かった。同じ粒径において多環芳香族炭化水素の BaACHR およびBbF+BkFの量は低圧分級装置よりも常圧分級装置の方が約3 倍多かった。低圧分級装置で捕集した粒子の超微小粒子含有粒径では、特に有機炭素の揮発の影響が疑われるとともに、市販された常圧分級装置の方がそれらの影響を受けにくいと考えられた。
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  • 曹 仁秋, 牧野 国義, 東野 達, 山本 浩平
    47 巻 (2012) 6 号 p. 278-284
    公開日: 2013/03/12
    ジャーナル フリー
    硝酸塩、硫酸塩濃度の変動についての報告が従来少なかったことは、連続的な計測が過去には容易でなかったことが一因である。本研究では、自動計測機器を使用して、京都府宇治市におけるPM 粒子中の硝酸塩、硫酸塩濃度の変動の特徴を得るためにほぼ 1 年間の観測を行い、季節別の濃度変動と日変化について解析した。PM 粒子(PM1PM2.5PM10)は冬季の濃度が低かった。PM1PM10 中の硝酸塩濃度は夏季に減少し、硫酸塩濃度は春季に増加した。夏季には硝酸塩粒子のガス化、春季は黄砂の飛来が濃度変動に影響すると考えられる。硝酸塩濃度の日変化におけるピークは主として8時から9時の間に見られた。交通量の増加による濃度増加と気温上昇による濃度減少が関与している。また、硫酸塩濃度の日変化におけるピークは主として紫外線量が増加した14 時頃であった。主風向の比較から、硝酸塩、硫酸塩濃度はともに大阪市方向からの移流の影響を受けていることが推察された。
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  • 兼保 直樹, 杉本 伸夫, 清水 厚, 山本 重一, 河本 和明
    47 巻 (2012) 6 号 p. 285-291
    公開日: 2013/03/12
    ジャーナル フリー
    国立環境研究所ライダー観測から導出されたダスト光消散係数は、近年の疫学研究等で黄砂到来の指標として用いられるここれまで地上でのエアロゾル観測による検証例が少ない。そこで、九州北部で開始した PM2.5 およびその組成に地上観測結果との比較により評価を試みた。長崎で地上観測された [SPM]-[ PM2.5] を用いると、TSP との間で過去りも良好な比例関係が見られた。しかし、長崎から距離100 km にある福岡太宰府における PM2.5 (Fe) と長崎におけるダスト光消散係数の対応の方が良く、両者が比例関係を示すことが明確に確認0.1 km-1付近からであった。従来から測定されているSPM と新たに測定が開始された PM2.5 との濃度比[SPM]-[ PM2.5] を用いて黄砂の粒径分布に関する情報を抽出できるか試みたところ、明確な3回の黄砂イベント時の日平均データが3 、この比が長距離輸送された黄砂に関する一つの特徴的な値であると考えられた。
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