大気環境学会誌
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48 巻 , 3 号
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あおぞら
総説
  • 岩田 智秀, 中井 里史
    48 巻 (2013) 3 号 p. 113-122
    公開日: 2013/08/28
    ジャーナル フリー
    摂取比率 (Intake fraction ; iF) は、特定の排出源から排出された汚染物質量と人が摂取する量との比率であり、汚染管理対策の検討や意思決定を容易にできる尺度として提案されたものである。わが国ではほとんど知られていないが、今日まで、主に米国や中国、欧州を中心にさまざまな研究が行われている。本論文では、iF の定義や推計方法を含む特徴を整理し、具体的な検討事例を紹介することを目的とする。排出量は既存の排出量目録などを用いて、また摂取量は大気拡散モデルを用いて推計されることが多くなっている。対象とする排出源起因の大気中濃度をどのように求めるか、などの課題はあるが、今後わが国でも、自動車排出ガスの局地汚染対策を検討する際などに用いることができると考えられる。
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原著
  • 鵜野 伊津志, 弓本 桂也, 大原 利眞, 黒川 純一
    48 巻 (2013) 3 号 p. 123-132
    公開日: 2013/08/28
    ジャーナル フリー
    タグ付きCO 輸送モデルを用いて、アジア域のソース・レセプター (S-R) 解析を行った。モデルにはGEOS Chem Version 9-1-1 を用い、アジア域に10 ヶのタグ領域を設定した。全球計算結果を境界条件として、アジア域を0.5˚×0.667 ˚で高解像度化したネスト格子での通年計算を行った。タグ付きCO モデルの結果は、気象庁の地上のCO 観測(与那国、綾里、南鳥島)やMOPITT 衛星計測とよく対応した。与那国や綾里では、冬季から春季に間欠的なスパイク状のピークが見られ、日平均濃度は200 – 300 ppbv で、夏季にはCO 100 ppbv 以下に低下する観測の特徴をモデルはよく再現していた。S - R解析の結果から、中国CEC の高度1km の年平均CO 濃度は500 ppbv に達し、中国起源の寄与が80%以上であった。中国起源CO の寄与割合は、韓国で50%、日本上空でも35 - 40%に達し、中国寄与の広がりは非常に広範囲に及ぶことが示された。季節変動としては、与那国では、冬季から春季にかけて、中国起源のCO 寄与は50 %に達するが、非アジア領域CO 10 %強を取った。夏季にはCO の濃度自体は低下するが、自然VOC 起源から反応で生成されるCO の寄与が70%になり、明瞭な季節変化が見られた。このようなソース寄与の明瞭な季節変化は、綾里、南鳥島でも見られた。東経135˚線にそったソース寄与は、緯度方向に大きな勾配を取り、南ほど自然VOC 起源が大きく、その寄与は夏季に60−80 %に達した。CEC 寄与は北緯30˚− 40˚を中心として広い緯度領域に広がり、年間ベースで北緯20˚以北で30%を超えていた。
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ノート
  • 鵜野 伊津志, 弓本 桂也, 大原 利眞, 黒川 純一
    48 巻 (2013) 3 号 p. 133-139
    公開日: 2013/08/28
    ジャーナル フリー
    タグ付きCO 輸送モデルを用いて、アジア域のCO のソース・レセプター (S-R) 解析を行った。モデルには、GEOS Chem Version 9-1-1 を用い、アジア域に10 個のタグ領域を設定し、2004 – 2011 年の長期計算を行った。アジア域の人為起源排出量としては最新のREAS 2.0 インベントリーを用いた。その結果をもとに、CO 濃度の年々変動と発生源寄与の関係を示した。約8 年半のモデル実験によって、観測される濃度の年々変動は、アジア域と全球スケールのCO 排出量変化と年々の気象条件で変化することが明らかにできた。アジア域内では中国からの発生量が最大で、東アジア周辺のCO 濃度は、中国起源のCO に最も感度があるが、中国から風下方向への輸送過程(輸送効率の年々変動)も影響していた。これ以外にも、全球スケールで長距離輸送されてきたCO (Non-Asia)の影響が少なくないことも示された。今後、アジア域のCO 濃度の年々変動とソース寄与の解析を進めるには、アジア域内と域外の排出量、年々の気象変動要因を含めた排出量のインバージョンなどの精密な解析が重要である。
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速報
  • 米持 真一, 陈 炫, 缪 萍萍, 呂 森林, 王 効挙, 梅沢 夏実
    48 巻 (2013) 3 号 p. 140-144
    公開日: 2013/08/28
    ジャーナル フリー
    2013 1月に中国北京市でPM2.5 PM1を採取した。1 11 日から14 日の間に採取したPM2.5 は質量濃度で364 µg/m 3 であったが、他の期間でも100 µg/m 3 を超えていた。PM2.5 濃度は米国大使館の発表するβ線計の測定値と概ね整合していた。また、PM2.5 に占めるPM1の比率は0.95 以上であった。PM2.5 濃度が特に高い期間は、質量濃度に占める水溶性成分の比率が高く、また硫酸イオンに対する硝酸イオンの比率が低いのが特徴であった。金属元素成分ではICP/MS 法により57 元素を定量した。石炭燃焼など、人為発生源の指標としてAs/VPb/Zn について評価を行った結果、111 日から14 日の試料のAs/V 8.5Pb/Zn 0.77 であり、既報から得られた値より高値となっていた。気温の低い週末であったことから、家庭用暖房等に用いる石炭燃焼の増加がPM2.5 濃度増加の一因と考えられた。
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技術調査報告
  • 内田 悠太, 石井 康一郎, 上野 広行, 横田 久司, 秋山 薫
    48 巻 (2013) 3 号 p. 145-153
    公開日: 2013/08/28
    ジャーナル フリー
    近年の自動車からの大気汚染物質の排出実態を把握し、自動車規制の変遷に伴う排出実態の変化を評価するため、2010 年に都心の自動車トンネルを利用して自動車排出ガス調査を実施した。調査したトンネルにおける平均交通量は約1500 vehicles h-1、ディーゼル車両率は平日29%、週末18%だった。大気汚染物質のトンネル入口と出口の濃度差を測定し、風速などを考慮して、ガソリン車とディーゼル車別にVOC46 成分、NOXPM2.5 の排出係数を算出した。ガソリン車について算出したVOC の排出係数は、アルカン類と芳香族類の割合が高く(それぞれ43% 42%)、最も排出係数の大きいVOC 成分はトルエン(13 mg vehicle-1 km-1)であった。ディーゼル車について算出したVOC の排出係数は、アルケン類とアルデヒド類の割合が高く(それぞれ39%37%)、最も排出係数の大きい成分はホルムアルデヒド(14 mg vehicle-1 km-1)であった。2001 年に同一のトンネルで行った調査と比較すると、ガソリン車およびディーゼル車のVOC の排出係数の総和は、それぞれ38%49%低減していた。 自動車の単体規制やディーゼル車の走行規制の効果が表れていたと考えられる。
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  • 板野 泰之, 大原 利眞, 山神 真紀子, 大野 隆史, 長田 健太郎, 武 直子, 菅田 誠治
    48 巻 (2013) 3 号 p. 154-160
    公開日: 2013/08/28
    ジャーナル フリー
    2011 年度にはPM2.5 質量濃度の連続測定が全国的に実施されたことから、その濃度レベル、日内変動、週内変動および年内変動パターンの全国的な状況をまとめた。計36 自治体、71 測定局の時間値データを解析した結果、PM2.5 の年平均濃度は9.7 22.7μg m -3 であり、39 の測定局で15 μg m-3 (1 年平均値に係る環境基準値) を超過した。日内平均値については- 35.1105.5 μg m -3 の範囲であり、東アジアからの黄砂や硫酸塩エアロゾルの影響下では全国的に35 μg m-3 (1 日平均値に係る環境基準値) を超過する傾向が認められた。一方、高濃度域が特定の地域に偏在するような汚染事例もしばしば認められたことから、国内の地域的な汚染源からの影響も示唆された。PM2.5 質量濃度の日内変動パターンはNOxのそれと比較すると極めて多様であった。 週内変動パターンには平日に高濃度となり週末に低濃度となる傾向が認められ、人為汚染源の影響が示唆された。また、春季と秋季に高濃度となる年内変動が支配的であることがわかり、9月または12 月に濃度が低下する傾向が全国的に認められた。
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