大気環境学会誌
Online ISSN : 2185-4335
Print ISSN : 1341-4178
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49 巻 , 5 号
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あおぞら
原著
  • 神成 陽容, 大原 利眞, 森野 悠
    49 巻 (2014) 5 号 p. 207-217
    公開日: 2015/01/30
    ジャーナル フリー
    CBMIV光化学反応モデルを用いたシミュレーションにより、種々の光化学反応生成物の化学レジームを検討した。シミュレーション結果を初期NOx、VOC濃度を直交軸とする等値線図上で解析した結果、NO2、HNO3、O3、PAN等の主要生成物、およびHNO2、N2O5、HNO4、NO3等の低濃度生成物、さらにはHOxサイクルを構成するラジカル類にも、VOC制約 (VOC-limited)、NOx制約 (NOx-limited) という二種類の化学レジームが認められ、等値線図上のレジーム境界が等初期濃度比 (VOC0/NOx0)の線で表されるレジーム境界相似則が、近似的に成立していることがわかった。各生成物質について、レジーム境界線を示すVOC0/NOx0値 α は時間的に低下していくことが確認された。レジーム境界の相似則の成因を検討するため、HOxサイクル効率を解析し、またNOxの消費過程を調べた結果、等VOC0/NOx0線上では、NOxが同じ反応係数をもつ擬一次反応過程で消費されていくことを見出した。これは、汎物質的に成立しているレジーム境界の相似則の成因の一つであると考えられる。実用的な側面からは、HNO3、PANについて、O3と同様にVOC制約レジームにおけるNOxの阻害効果が確認されたことが重要である。NOx排出量の削減がこれらの物質や派生物のエアロゾルなどの生成を助長する可能性を示すもので、今後の検討が望まれる。
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  • 和田 龍一, 織田 風, 假屋 美央, 中井 裕一郎, 高梨 聡, 中野 隆志, 米村 正一郎, 児玉 直美, 谷 晃, 遠藤 一浩
    49 巻 (2014) 5 号 p. 218-223
    公開日: 2015/01/30
    ジャーナル フリー
    富士山山岳道路における車両通行規制とその効果の検証を目的に、富士山山岳道路沿道において窒素酸化物濃度を2012年7月下旬から9月上旬にかけて週1回の頻度で合計6日間計測した。窒素酸化物の観測には鉛蓄電池を用いた電力供給系と化学発光分析装置を積載した計測車両を用いた。車両通行規制期間内外における窒素酸化物の1日平均濃度はそれぞれ6.2 ppbv、15.9 ppbvであった。車両通行規制により窒素酸化物濃度は39%まで減少し、車両通行規制による環境保全の効果が窒素酸化物濃度の点から明らかとなった。車両台数と窒素酸化物濃度の相関から、本観測期間においては、車両1台あたりが沿道のNO、NO2濃度に与える影響が車両台数110台を境にそれぞれ4.4±2.8倍、1.0±0.6倍に変化した。これは、渋滞の発生が確認された1時間あたりの富士山山岳道路の車両入場台数である105±31台付近にて、交通状況が渋滞へと変化し、車両1台当たりから排出される窒素酸化物がより観測地点付近に滞留したためと考えられた。
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  • 藤谷 雄二, 坂本 哲夫, 三澤 健太郎, 平野 靖史郎
    49 巻 (2014) 5 号 p. 224-231
    公開日: 2015/01/30
    ジャーナル フリー
    新型ディーゼル車からの超微小粒子の排出は抑制されているものの、いまだに大型ディーゼル車が多く走行する沿道環境中においては超微小粒子が比較的高濃度な状況であり、ヒト健康リスクの懸念がある。本研究では、沿道環境中の超微小粒子の曝露による粒子表面積を基準とした健康リスク評価を行うため、超微小粒子やナノ粒子を含む粒径300 nm以下の単分散化された6粒径のディーゼル微粒子および川崎市臨港警察署前交差点における微粒子を捕集し、電子顕微鏡観察によって凝集体の存在割合および粒子表面積等の形態情報を取得した。最も粒子表面積曝露量が大きくなるケースとして環境に存在する粒子がすべて凝集体であるとした場合に、成人男性の一日あたり、肺胞表面積1 cm2あたりの“粒子表面積負荷量”を推定すると1.2×10-4 cm2であった。この値はすべて球体を仮定した場合の約2.2倍であった。この負荷量と炎症が発症する閾値との比をとると1.2×10-4となり、負荷量をもとにしたリスクとしては低いことがわかった。ただしこれは粒子の化学成分による影響を無視した場合であり、炎症をエンドポイントに置いた場合であることに注意が必要である。
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