大気汚染学会誌
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19 巻 , 1 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • ウインチェスタ J. W.
    1984 年 19 巻 1 号 p. 1-19
    発行日: 1984/02/20
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    現在利用しうる自動連続エアロゾルサンプラーにニュークリポアフィルターを利用してピクシー法によって元素分析を行うと, 計算機によるデータの取扱いおよび解読を行うことができる。時系列的解析およびその他の統計的手法によって発生源, 汚染の線路および自然界のエアロゾル成分を推定することができる。例えば, 日本における黄砂現象がアジア大陸で発生したと思われる汚染物及的硫黄として認めうれる。硫黄の輸送は非常に長距離にばぶらしく, 春季はハワイに砂塵が到達し, 中国から10,000kmも運質れた事を示している。アジアから来たと思われる汚染物質の硫黄がハワイで検出されている。ミズーリ州セントルイスの都市部における排煙の輸送はチタン濃度のデータの統計的解析によって気象データと関係づけられる。鉛の発生源には工業および自動車のどちらも幾つかの異る型があり, これを元素間の相関および風向別空間モデルの多重回帰によって推論した。このような都市エアロゾルのレセプターモデル法によって, ある発生源の境環大気汚染への寄与の解析を行った。特別に設計したエアロゾルサンプラーを用いると, ピクシー法は大気濃度データを線済的かつ簡便に得ることができ, 時間系列的解析および他のコンピュータによる統計手法によって解読することができる。
  • 池田 有光, 三島 智成, 長藤 雅則, 平岡 正勝
    1984 年 19 巻 1 号 p. 20-27
    発行日: 1984/02/20
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    本研究は平面道路近傍の自動車排ガスによる汚染濃度を推定する方法に関するものである。使用した拡散モデルは風速分布に幅関数が成り立つ非ガウシアン形点源プルームモデルである。モデルを構成する諸パラメータは野外トレーサー実験による濃度データと, 風の乱流計測データ等から求め, その数値と乱流データから直接導出する方法を示した。
    解析は平坦地域 (Loc.1), 中層ビル地域 (Loc.2), 低層住宅密集地域 (Loc.3) を対象とした。Loc.1での水平方向初期拡散幅は鉛直方向のそれのほぼ2倍となった。
    濃度実測値と計算値との相関分析を各Runごと, 風向別, 風速別, 道路からの距離別, および高さ別に行った。その結果, 各Runごとの相関係数の平均値はLoc.1で0.934, Loc.2で, 0.884, Loc.3で0.891, 正規化した実測濃度平均値と計算濃度平均値の比はそれぞれ1.08, 1.49および1.53となった。Loc.1では満足な結果を得たがLoc.2, Loc.3では平均濃度が過小となった。これは地形的特性にもよるが, 水平方向の初期拡散幅を平坦地で得た関係を使って与えたことが主な原因であり, それを再検討すれば改善される。全体として式の構成に関わるシステマティックな誤差はないようである。
  • 福地 保馬, 渡部 真也, 若葉 金三
    1984 年 19 巻 1 号 p. 28-34
    発行日: 1984/02/20
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    北海道内の室蘭市・旭川市および上磯町内合計8地区の40歳以上の住民計10,843名について実施されたBMRC質問調査票に準拠した呼吸器症状質問紙調査によって得られた慢性気管支炎症状 (CB) 有症率と大気汚染度の関係について検討した。
    大気汚染度が, 質的量的に異なる8地区のCB有症率と, 二酸化鉛法による硫黄酸化物濃度との間には高い正の相関が認められ, また・性, 年齢・喫煙者率で訂正したCB有症率 (y%) と硫黄酸化物濃度 (Xmg/cm2/d)の間には, 一次回帰式Y=3.87+4.21Xが成立した。
    この回帰式によって推定される北海道におけるCB有症率は, 大阪市における大気汚染環境調査から清水らが得た汚染度-CB有症率の関係式から推定される有症率よりも大幅に上まわっていた。
    また, 人体影響出現限界以下と考えられていた大気汚染濃度の低い3地区でも, CB有症率がこれまで考えられていた自然有症率を超えていることが認められた。
    これらの要因としては, 北海道における自然および生活環境の特殊性と大気汚染発生の特殊性があげられるが, 寒冷地における大気汚染の影響評価にはこれらのことを考慮することが必要である。
  • 小沼 利光, 菊地 正, 古谷 圭一
    1984 年 19 巻 1 号 p. 35-46
    発行日: 1984/02/20
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    国内およびアメリカの石炭専焼火力発電所の集じん装置で捕集されたフライアッシュである試料1: 灰白色試料, 試料2: 試料1と同一炭, 同一燃焼炉により得られた黒色試料, 試料3: 高硫黄炭を燃焼して得られた試料, 試料4: 石炭一重油試験炉から捕集された混焼試料の計4種のフライアッシュをモデル試料として, フライアッシュの特性化を行う際に必要な粒径一密度分離法について検討した。粒径一密度分離を行った試料について走査型電子顕微鏡, 透過型光学顕微鏡を用いた形状観察, 色調観察, エネルギー分散型X線分析装置を用いた粒子の組成の測定を行い, 形状分布, 色調分布としてまとめた。その結果, それぞれ特徴的な粒子が特定な留分中に濃縮することが認められた。炭素を主成分とする黒色スポンジ状粒子は粒径74μm以上, 密度1.6~2.49/cm3の留分に, 鉄又はカルシウムを主成分とする表面結晶粒子は密度3.29/cm3以上の留分中に観察された。各試料については, 試料2には, 試料1に観察されない黒色スポンジ状粒子が存在するだけでなく, 高密度粒子が試料1に比して多かった。試料3では, 鉄を主成分とする表面結晶粒子が多いことが認められる。このように, フラィアッシュを粒径一密度分離することにより特徴的な形態の粒子が分離濃縮されるため粒子の種別の量的比較も可能になり, フライアッシュの特性化に本法が有力な手法であることが明らかとなった。
  • 佐藤 俊哉, 前田 和甫
    1984 年 19 巻 1 号 p. 47-56
    発行日: 1984/02/20
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    東京都23区における昭和50年から昭和55年までの肺がん死亡率と人口のデータを性・年齢階級・23区別に552の属性の異なる集団に分割し, 各集団間の肺がん死亡率の差に影響を与える要因について検討した。解析には集団内でのリスクの不均一性を考慮できるモデル (Negative binomial model) を用いた。
    従来から指摘されていたように, 年齢の効果だけではなく出生コホートの効果を考慮することの重要性が再認された。ただし男性では従来の知見と異なり, 出生年次が下がるにつれ出生コホートの効果は減少する傾向にあった。更に, これらの要因に加え地区要因を考慮することの重要性が認められた。地区の効果は最大の区と最小の区で1.3倍の違いがみられた。また地域による集積性もみられ・環境要因の存在が疑われた。そのため, ガソリンエンジン車の2-3倍の変異原性物質を含むディーゼル排気を環境要因の一つと考え解析を進めたが, 今回のデータからは肺がん死亡率に対してディーゼル排気の影響は認められなかった。
  • 岡田 菊夫, 小林 愛樹智, 久芳 奈遠美
    1984 年 19 巻 1 号 p. 57-62
    発行日: 1984/02/20
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    都市大気として名古屋を選び, 積分式ネフェロメーターを用い, 湿度50%以下の状態にした空気中の光散乱係数の連続測定を2年間実施した。その結果, 光散乱係数の月平均値は, 特に秋から初冬にかけて3×10-4m-1以上と高く, 極大を示していた。この極大は, 風速3m/sec以下の風の弱い状態において認められた。また, 季節によって光散乱係数の日変化に違いが認められ, 夏には日中の12時頃に極大値が存在するが, 秋および冬には8-12時の時間帯だけでなく, 夜の17-22時の時間帯にも極大値が認められた。春には, 他の季節と異なり, 規則的な日変化の型が存在しない。
  • 1984 年 19 巻 1 号 p. 85
    発行日: 1984年
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
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