要旨:Computed Tomography(CT)による3次元構築した血管像(3DCT)の検査後に治癒切除術を受けた肝門部胆管癌及び胆嚢癌67例について,3DCTでの主にmaximum intensity projection(MIP)像での変形・狭窄をもとに肝動脈・門脈浸潤について術前診断し,病理組織学的な血管浸潤診断と比較し,3DCTの血管浸潤診断の有用性を検討した.
動脈浸潤についてはover all accuracy:79.1%,sensitivity:91.7%,specificity:76.4%.門脈浸潤についてはover all accuracy:76.1%,sensitivity:80.0%,specificity:74.5%で病理組織学的診断と高い一致を認めた.今回の検討で3DCTのMIP像の所見を中心とした診断においても肝門部胆管癌及び胆嚢癌の血管浸潤診断の有用性が高いと考えられた.
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