目的:総胆管結石による一過性胆管炎が疑われる症例に対して,コンベックスEUSを診断体系に組み込むことにより,不必要なERCPをどの程度回避できるかについて検討する.
方法:当施設でコンベックス型EUS観察を導入した後に診断した一過性胆管炎の48症例を対象とし,コンベックス型EUSによる総胆管結石検出率を評価した.
結果:一過性胆管炎と診断された全例にEUS観察を行い,10例(20.8%)に総胆管結石を認め後日ERCPを施行し,10例全例に結石除去術を施行した.
結論:EUS観察により他の検査では指摘困難な小結石を検出することができ,ERCPが必要な症例を限定しえた.
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