胆道
Online ISSN : 1883-6879
Print ISSN : 0914-0077
ISSN-L : 0914-0077
4 巻, 3 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • 中城 博見, 渡辺 照男, 原田 貞美, 久次 武晴
    1990 年 4 巻 3 号 p. 197-203
    発行日: 1990/07/25
    公開日: 2012/11/13
    ジャーナル フリー
    胆石症として摘出された胆嚢のうち,リンパ濾胞性胆嚢炎(LFC)と診断された32例について,臨床病理学的ならびに免疫組織学的に検討した.本症は胆嚢摘出例の6.3% を占め, 臨床的には通常の慢性胆嚢炎に比し重篤な症例が目立った. 胆石の多くはビリルビン系石であり,Escherichia coliKlebsiellaなどの細菌感染が高頻度であった.組織学的には主として粘膜固有層内に胚中心を伴うリンパ濾胞を形成し,高度のリンパ球浸潤を伴うことが特徴であった.免疫組織学的検討結果からLFCは,リンパ組織に存在するリンパ濾胞と同様の細胞構成を示す,リンパ濾胞の新生を特徴とするBリンパ球優位の胆嚢炎とみなされ,本症の発生には細菌感染に対するBリンパ球を中心とした,局所免疫機構が重要に関与していると考えられた.
  • 特に早期胆嚢癌診断に対する有用性について
    高山 亘, 山本 宏, 山本 義一, 尾崎 正彦, 有我 隆光, 吉田 雅博, 岡本 慎一, 阿部 恭久, 磯野 可一, 竜 崇正
    1990 年 4 巻 3 号 p. 204-211
    発行日: 1990/07/25
    公開日: 2012/11/13
    ジャーナル フリー
    1981年11月より1989年12月までに切除された胆嚢癌36例の主腫瘍について,slowinjection dynamic CT像を検討した.主腫瘍の濃染程度を4段階に分類し,組織像と対比した. 濃染度Iのものは, 癌組織中の壊死組織が多く, 濃染度IIのものは, 癌組織中の間質結合織が多く,濃染度III, IVのものは,癌組織中の間質結合織の少ないいわゆる髄様型あるいはそれに近い組織像のものであった.次に深達度ssまでの10例についてSI-CT像の特徴を検討した.主腫瘍描出率は,10例中9例90%であり,そのうち8例が濃染度IIIあるいはIVを示しよく染まる例が多かった.SI-CTは結石や胆泥の影響を受けずに癌部を描出でき,早期例も描出されることより,超音波で診断困難な胆石併存早期胆嚢癌などに対し有用な検査法であると思われた.
  • 湯浅 典博, 堀 雅晴, 三尾 泰司, 関 誠, 高木 国夫, 西 満正, 村上 義史, 大橋 計彦, 小山田 日吉丸
    1990 年 4 巻 3 号 p. 212-217
    発行日: 1990/07/25
    公開日: 2012/11/13
    ジャーナル フリー
    先天性胆道拡張症に膵胆管合流異常,背・腹側膵管非癒合,腸回転異常症を合併した1例を経験した.症例は44歳女性で,主訴は右季肋部痛,ERCPにて総胆管の拡張,総胆管結石,膵胆管合流異常を認めた.副乳頭からの造影で背・腹側膵管非癒合と診断した.膵胆管合流異常には腹側膵管のみが関与していた.腸回転異常はnonrotation typeであった,本症例の先天異常は10週頃までに形成されたと推定した.
  • 1990 年 4 巻 3 号 p. 219-373
    発行日: 1990/07/25
    公開日: 2012/11/13
    ジャーナル フリー
feedback
Top