日本味と匂学会誌

表紙

原稿種別: 表紙
2014 年 21 巻 1 号 p. Cover1-
発行日: 2014年
公開日: 2018/05/30

DOIhttps://doi.org/10.18965/tasteandsmell.21.1_Cover1

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表紙説明

原稿種別: 付録等
2014 年 21 巻 1 号 p. App3-
発行日: 2014年
公開日: 2018/05/30

DOIhttps://doi.org/10.18965/tasteandsmell.21.1_App3

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目次

原稿種別: 目次
2014 年 21 巻 1 号 p. Toc1-
発行日: 2014年
公開日: 2018/05/30

DOIhttps://doi.org/10.18965/tasteandsmell.21.1_Toc1

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1. 特集にあたって(<総説特集I>山崎邦郎先生メモリアルシンポジウム「化学シグナルと嗅覚行動および脳機能」)

長田和実, 柏柳誠

原稿種別: 本文
2014 年 21 巻 1 号 p. 3-6
発行日: 2014年
公開日: 2018/05/30

DOIhttps://doi.org/10.18965/tasteandsmell.21.1_3

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2. 老いのにおいと嗅覚マスキング(<総説特集I>山崎邦郎先生メモリアルシンポジウム「化学シグナルと嗅覚行動および脳機能」)

長田和実

原稿種別: 本文
2014 年 21 巻 1 号 p. 7-17
発行日: 2014年
公開日: 2018/05/30

DOIhttps://doi.org/10.18965/tasteandsmell.21.1_7

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体臭は食事や衛生状態など、生活環境によって変化するのみならず、遺伝的多様性、心理状態、年齢、疾患などによって変化する。著者らはY-mazeを用いた訓練マウスの評価系を用い、一連の実験的論証によりマウスは尿臭より仲間の年齢を知りうることを明らかにし、年齢の手がかりとなるにおい物質を分離同定した。一方、嗅覚は多くの場合、複数のにおい物質の強さは単純な加算よりも低下する。この現象を嗅覚マスキングという。本総説の後半ではY-mazeの系を用いた嗅覚マスキングの定量的評価法について解説する。

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3. 動物の行動を制御する化学シグナルと受容体(<総説特集I>山崎邦郎先生メモリアルシンポジウム「化学シグナルと嗅覚行動および脳機能」)

白須未香, 東原和成

原稿種別: 本文
2014 年 21 巻 1 号 p. 19-27
発行日: 2014年
公開日: 2018/05/30

DOIhttps://doi.org/10.18965/tasteandsmell.21.1_19

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動物自らが放つ匂い「体臭」のひとつであるムスコンは、ジャコウジカの臭腺から見出され、特徴的な大環状ケトン構造を有する。ムスコンは、様々な動物種に対してフェロモン様の作用を有し、またその類まれで官能的な香気ゆえに香粧品に広く用いられる。最近筆者らは、ムスコンが他の匂い物質と比較して、極めて少数の嗅覚受容体で受容されること、またその匂い情報が嗅覚一次中枢の嗅球の限局された領域に入力されることを明らかにした。本稿では、第47回日本味と匂学会の山崎邦郎先生メモリアムシンポジウムで発表させていただいた上記内容を中心に、永らく未知であったムスク系香料の受容メカニズムについて最新の知見を交えて報告させていただく。

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4. フェロモン記憶と個体認知(<総説特集I>山崎邦郎先生メモリアルシンポジウム「化学シグナルと嗅覚行動および脳機能」)

椛秀人

原稿種別: 本文
2014 年 21 巻 1 号 p. 29-35
発行日: 2014年
公開日: 2018/05/30

DOIhttps://doi.org/10.18965/tasteandsmell.21.1_29

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動物は社会生活を営むうえで同種他個体を認知する必要がある。その中でも複雑な社会を形成する動物にとっては、個体それぞれを同定する個体認知が不可欠である。特定の個体を認知するためには、個体間で異なる手がかりと、その手がかりを識別する認知能力が必要となる。多くの脊椎動物において体臭は、性の識別や潜在能力のある交配相手としての適正を評価するのに重要な役割を演じている。本稿では、3種の多重遺伝子ファミリーの産物である不揮発性タンパク質・ペプチドが鋤鼻器で受容され、個体認知シグナルとして機能していることを述べる。

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1. 特集にあたって(<総説特集II>香辛料の味修飾作用及び消化管を介した代謝調節作用)

駒井三千夫, 硲哲崇

原稿種別: 本文
2014 年 21 巻 1 号 p. 37-40
発行日: 2014年
公開日: 2018/05/30

DOIhttps://doi.org/10.18965/tasteandsmell.21.1_37

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2. AITC(わさびや和芥子の辛味成分)のエネルギー代謝に与える影響(<総説特集II>香辛料の味修飾作用及び消化管を介した代謝調節作用)

森紀之, 伏木亨

原稿種別: 本文
2014 年 21 巻 1 号 p. 41-47
発行日: 2014年
公開日: 2018/05/30

DOIhttps://doi.org/10.18965/tasteandsmell.21.1_41

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香辛料は味や匂いへの作用だけでなく、身体への生理的な作用を有すると考えられてきた。温度受容体であるTransient receptor potential (TRP) V1およびTRPA1は、香辛料由来の様々な辛味成分によって活性化されることが明らかになっており、香辛料摂取による生理的作用とTRPチャネルの関連について、近年様々な研究が行われている。本稿では、わさびの辛味成分であるアリルイソチオシアネート摂取によるエネルギー代謝、特に糖質代謝への影響について、TRPチャネルの関連とともにマウスを用いて検討した我々の最近の研究成果について紹介する。

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3. ホルモンによる味覚修飾と摂食調節 : アンジオテンシンIIと味覚(<総説特集II>香辛料の味修飾作用及び消化管を介した代謝調節作用)

重村憲徳, 吉田竜介, 安松啓子, 大栗弾宏, 岩田周介, 高井信吾, 上瀧将史, 仁木麻由, 實松敬介, 二ノ宮裕三

原稿種別: 本文
2014 年 21 巻 1 号 p. 49-53
発行日: 2014年
公開日: 2018/05/30

DOIhttps://doi.org/10.18965/tasteandsmell.21.1_49

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アンジオテンシンIIは、視床下部、副腎や血管などに発現するAT1受容体を介して、血圧や体内Na^+濃度を調節する鍵ホルモンとして知られている。我々は、このアンジオテンシンIIが末梢の味覚器にも働き、塩味感受性を低下させNaCl溶液の摂取量を増加させること、さらに甘味感受性を増強することで糖分摂取にも影響することを明らかにした。この"味覚を介したNa^+/糖ホメオスタシス維持機構"のさらなる解明は、高血圧や肥満・糖尿病などの生活習慣病に対する新たな予防・治療法の開発"に繋がることが期待される。

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4. カプサイシンの島皮質での受容による内臓-内臓間自律神経反射の修飾の可能性(<総説特集II>香辛料の味修飾作用及び消化管を介した代謝調節作用)

齋藤充

原稿種別: 本文
2014 年 21 巻 1 号 p. 55-60
発行日: 2014年
公開日: 2018/05/30

DOIhttps://doi.org/10.18965/tasteandsmell.21.1_55

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トウガラシを含む食品を摂取すると、「熱さを伴う辛さ」を覚え、それに続き顔面からの発汗や血液循環の亢進などの様々な身体反応が生じる。これらは、トウガラシの辛味の主成分であるカプサイシンが末梢のTRPV1を活性化することによって生じる内臓-内臓反射であると考えられてきたが、その詳細は未だ明らかではない。近年、ヒトがカプサイシンを摂取すると島皮質味覚野に神経活動が生じることが、fMRIを用いた研究によって明らかとなった。そこで、トウガラシ摂取時にみられる身体反応における島皮質味覚野の関与について検討した。

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唾液と誤嚥性肺炎

海老原覚

原稿種別: 本文
2014 年 21 巻 1 号 p. 61-67
発行日: 2014年
公開日: 2018/05/30

DOIhttps://doi.org/10.18965/tasteandsmell.21.1_61

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唾液量の減少は呼吸器感染症と関連がある。唾液内の雑菌を誤嚥することによって起こると考えられる誤嚥性肺炎においても唾液の減少が問題を起こすからである。したがって、高齢者に対する誤嚥性肺炎の予防策としてドライマウス対策が重要であると考えられる。さらに、直接的嚥下障害対策も重要であり、高齢者の衰えた嚥下機能を回復するために様々な方法が試みられている。香辛料による温度受容体刺激は、直接の知覚神経末端への作用に加え、嚥下に必要な脳活動部位のうち知覚に関する領域を活性化して、嚥下反射を促進する作用があることが示されている。なかでも、黒胡椒の匂いによる嗅覚刺激は、大脳島皮質と前帯状回を活性化して、高齢者の衰えた嚥下機能を回復できることがわかった。この方法はどんな状態の高齢者にも有用であるが、介護者の手間を要するため、簡便に高齢者を24時間刺激し続ける方法を開発した。以上のように、辛味と匂い刺激を組み合わせることにより、効率的に誤嚥性肺炎患者の再誤嚥をかなりの程度防ぐことができたので、本稿で紹介する。

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就寝中の香り呈示が起床後の唾液中コルチゾールに及ぼす影響に関する予備的検討

大平雅子, 高原円, 伊藤兼敏, 野村収作

原稿種別: 本文
2014 年 21 巻 1 号 p. 69-75
発行日: 2014年
公開日: 2018/05/30

DOIhttps://doi.org/10.18965/tasteandsmell.21.1_69

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This study aimed to investigate the effect of odorants on the salivary cortisol level during sleep and after awakening. Salivary cortisol was assessed because this glucocorticoid is involved in the activity of the hypothalamus-pituitary-adrenal (HPA) system, which is the dominant stress reaction pathway in the body. Fragrance of either lavender or jasmine were intermittently administered to the subjects in a counterbalanced order by using a specially manufactured olfactometer for the first 1 min of each 5-min interval for 6 h, while they were sleeping in a temperature- and humidity-controlled room. We found that the salivary cortisol level after awakening was significantly higher with lavender than with jasmine (p<0.01) and the control (p<0.05) conditions. Our results suggest that exposure to the fragrance of lavender during sleep can increase cortisol secretion after awakening, which in turn, may be reflected in the enhancement of HPA activity.

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