日本味と匂学会誌

表紙

2016 年 23 巻 1 号 p. 0-
発行日: 2016年
公開日: 2018/06/10

DOIhttps://doi.org/10.18965/tasteandsmell.23.1_0

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表紙説明

2016 年 23 巻 1 号 p. 1-
発行日: 2016年
公開日: 2018/06/10

DOIhttps://doi.org/10.18965/tasteandsmell.23.1_1

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目次

2016 年 23 巻 1 号 p. 2-
発行日: 2016年
公開日: 2018/06/10

DOIhttps://doi.org/10.18965/tasteandsmell.23.1_2

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総説 2015 年度日本味と匂学会研究奨励賞受賞記念(匂部門)

哺乳類嗅覚受容体遺伝子の分子進化

新村芳人

2016 年 23 巻 1 号 p. 3-10
発行日: 2016年
公開日: 2018/06/10

DOIhttps://doi.org/10.18965/tasteandsmell.23.1_3

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環境中の多様な匂い分子は、鼻腔の嗅上皮で発現している嗅覚受容体(olfactory receptor, OR)によって受容される。OR 遺伝子は哺乳類最大の遺伝子ファミリーを形成しており、その数はヒトで約 400 個、アフリカゾウでは約 2,000 個にも及ぶ。OR 遺伝子ファミリーは、進化の過程における遺伝子の重複・欠失が非常に多いという特徴がある。オーソロガス遺伝子グループ(orthologous gene group, OGG)を同定することにより、個々の OR 遺伝子の進化的な「個性」を調べることが可能になる。OR 遺伝子の分子進化を解析することによって、それぞれの生物種がどのようにして様々な環境に適応してきたかが見えてくるかもしれない。

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総説 2015年度日本味と匂学会研究奨励賞受賞記念 (味部門)

加齢に伴う味覚嗜好性の変化

乾千珠子

2016 年 23 巻 1 号 p. 11-17
発行日: 2016年
公開日: 2018/06/10

DOIhttps://doi.org/10.18965/tasteandsmell.23.1_11

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高齢者は味の濃いものを好んで摂取する傾向があるといわれている。このような高齢期特有の味覚嗜好性は、味を受容する細胞数の減少などの形態変化などが原因であると考えられている。しかし、身体の構造や機能が発育、成長、加齢、老化と変化していく中で、どの過程において味覚嗜好性が変化するのか、また、その原因の詳細については、いまだ特定されていない。本稿では、加齢にともなう味覚嗜好性の変化とその原因について、げっ歯類を対象とした行動学的観察、末梢神経応答の電気生理学的記録、中枢神経活動の検出を行った実験の結果から、今後の展開も含め考察したい。

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総説日本味と匂学会第49回大会若手シンポジウム

羊膜類の海洋環境適応と嗅覚の進化

岸田拓士

2016 年 23 巻 1 号 p. 19-25
発行日: 2016年
公開日: 2018/06/10

DOIhttps://doi.org/10.18965/tasteandsmell.23.1_19

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本稿では、独立に海洋環境へと適応進化を遂げた二つの羊膜類グループ、鯨類とウミヘビ類において嗅覚がどのように進化したのかを紹介する。現生の鯨類は二つのグループ、ヒゲクジラ類とハクジラ類とに分類される。ハクジラ類は完全に嗅覚を失った一方で、ヒゲクジラ類は著しく退化しているものの嗅覚能力を保持しており、空気中のニオイを知覚できる。ウミヘビ類もまた嗅覚が著しく退化しているが、彼らは鋤鼻嗅覚によって水中のニオイを知覚できる。羊膜類の海洋環境適応進化に際して嗅覚は必然的に退化するが、その退化の方向性は定まっておらず、系統的な束縛と生態的な必要性の両方に依存する。

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