季刊地理学
Online ISSN : 1884-1252
Print ISSN : 0916-7889
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62 巻 , 2 号
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研究ノート
  • 小泉 諒
    62 巻 (2010) 2 号 p. 61-70
    公開日: 2012/08/28
    ジャーナル フリー
    近年の東京大都市圏の空間構造とその変化については,とくに都市地理学と都市社会学において多くの研究が蓄積されてきた。しかしその多くは市区町村単位の分析であり,また空間的パターンの把握については不十分である。そこで本研究は,1995年と2005年の地域メッシュ統計を用いて,職業構成からみた東京大都市圏の居住の空間的パターンと変化を捉え直し,人口動態との関連でその背景を探ることを目的とした
    その結果,市区町村単位で分析した職業構成は,都市社会学の先行研究が指摘するセクターパターンから同心円パターンへの変化がある程度認められた。メッシュ単位での分析でも,東京都心から15km圏内と30 km圏外の外周部については,これと同様の傾向が確認された。これは,東京都心部での住宅供給の増加によるホワイトカラー層の人口回帰を反映したものと考えられる。しかし,メッシュ単位での結果では,15∼30km圏で鉄道路線に沿った放射状パターンがみられ,郊外では鉄道からの距離による職業構成の居住分化が強まってきている。これは,市区町村単位での分析では見いだせなかった傾向で,郊外住宅地の居住分化と社会的分極化が同時進行していることを示唆している。
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  • 黒木 貴一, 川田 佳明, 磯 望, 黒田 圭介
    62 巻 (2010) 2 号 p. 71-82
    公開日: 2012/08/28
    ジャーナル フリー
    福岡県の海の中道に関して,2002年と2007年のレーザーデータに,衛星データによるNDVIと長期間の現地調査の結果を加味することで,5年間の標高変化量の分布を明らかにした。この結果から,海岸周辺で現在生じている地形変化の傾向を検討した。
    海の中道の地形は,砂浜,海食崖,平坦面,砂丘1,砂丘2,砂丘3,放物線型砂丘に区分できる。NDVIが0以下で詳細な地形変化を検討できる海岸沿いの範囲Sには,砂浜,海食崖,平坦面,砂丘1が分布する。範囲Sでは5年間に,+5 m以上や-4 m以下の標高変化量がみられた。標高変化量の分布から,波浪が砂丘を侵食して海食崖が発達し,そこで生産された砂が沿岸流により北東から南西に移動し,突堤や突出する海岸線の沿岸流上手側に堆積して砂浜が発達しつつあること,北からの卓越風が砂を移動させ,海食崖の風下に平坦面や砂丘が発達しつつあることが推察された。また砂丘の発達過程は,隣接する植林域の規模に影響を受けている。
    地形区分毎に平均した5年間の標高変化量は,砂丘1で+0.61 m,砂浜で+0.44 m,平坦地で+0.15 m,海食崖で-0.86 mである。これらの標高変化量とNDVIとの関係から,砂丘1では松林が砂を捕捉して堆積が生じていること,海食崖が後退して砂浜に変化していることが推測された。
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  • 丹羽 孝仁
    62 巻 (2010) 2 号 p. 83-92
    公開日: 2012/08/28
    ジャーナル フリー
    本稿はタイを対象とし,タイ国家経済社会開発局(NESDB)の都県間純人口移動の統計データの分析から,工業化が急速に進展した1980年代以降から2000年代半ばまでの国内人口移動の空間的パターンとその変化を明らかにした。 地域間の人口移動においては,北部や東北部が恒常的に他地域への人口流出地域となっており,その主たる移動先はバンコク都市圏(BMR)であった。他方でBMR近郊の県を中心に東部や中部においても人口流入数が大きく増加していた。すなわち,バンコクの都市域はBMRから外縁部へ拡大し,拡大バンコク都市圏(EBMR)を形成していることが人口移動の特徴として指摘できる。しかしながら今なお,都県間純人口移動の第1位の流出超過がバンコク都へ向けられたもので,バンコク一極集中は変化しておらず,バンコクの優位性が継続していることが明らかとなった。また,地域中心性を有する県の存在が確認されたが,人口吸引力はバンコク都に比べ非常に小さいものであった。
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