Thermal Medicine
Online ISSN : 1882-3750
Print ISSN : 1882-2576
ISSN-L : 1882-2576
27 巻, 3 号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
Original Papers
  • ZHANG LIN, SHI DENG-PING, YANG WEN-TAO, HU BING, WENG ZHI-YING, XI JIA ...
    2011 年 27 巻 3 号 p. 61-68
    発行日: 2011/09/20
    公開日: 2011/10/26
    ジャーナル フリー
    The aim of this study was to evaluate the effectiveness of regional hyperthermia combined with lamivudine (LAM) for treatment of chronic hepatitis B (CHB) and explore its possible mechanism. Forty CHB patients were randomly divided into the combination group (treated with regional hyperthermia and LAM ; n=17) and control group (treated with LAM alone ; n=23). Laboratory examinations were performed for hepatic function, hepatitis B virus (HBV) markers, and HBV DNA. Lymphocyte subpopulations including CD3+ (total T cells), CD4+CD8- (helper T cells) and CD4-CD8+ (cytotoxic T cells) were detected with flow cytometry. The side effects and tolerance were observed. Aspartate aminotransferase and HBV-DNA levels were significantly lower in the combination group than in the control group (P< 0.05). Hepatitis e antigen/antibody conversion rate was similar between the two groups, whereas the combination group had significantly higher rates of CD4+/CD8+ T cells than the control group (P< 0.05). Regional hyperthermia combined with LAM is superior to LAM alone for treatment of CHB, which may be achieved by enhancing cellular immune function.
  • 小柴 健, 重城 裕, 鈴木 隆大, 大堀 理, 相原 正弘, 中條 弘隆, 溝口 秀之, 志村 哲
    2011 年 27 巻 3 号 p. 69-77
    発行日: 2011/09/20
    公開日: 2011/10/26
    ジャーナル フリー
    経尿道的マイクロ療法波高温度 (TUMT) は前立腺疾患の低侵襲性治療法の一つである. 本研究では限局性前立腺癌に対するTUMTの治療効果を高める目的で, 術前3ヶ月間のアンドロゲン除去療法 (ADT) を施行し, 前立腺体積を縮小せしめた後にTUMTを施行したので, その8年間の治療成績を報告する. 対象症例は臨床病期T1c~T2bN0M0の前立腺癌を有する日本人男性75名である. 3ヶ月間のADTにより前立腺体積は診断時に比し35%縮小して平均21.6 mlとなった. TUMTにはウロウエーブ (UroWave®: Dornier MedTech GmbH) を使用し, 60分間のマイクロ波による高温度治療を行った. 更に3ヵ月後に経尿道的前立腺切除術 (TURP) を行って前立腺線維被膜下の組織の徹底した切除を行い, その全切片の病理組織検索を行ったところ, 75例中59例で癌細胞は消失していた. 残りの16例中10例には生存不能と判定された癌細胞の遺残を認めたが, 6例には悪性度は低下しているものの生存可能な癌細胞を少数ながら認めた. 臨床成績では過去8年間の経過観察において前立腺癌死 "0" であるばかりか, 臨床的再発の所見を認めた症例も無かった. 以上の結果はADTによる前立腺体積縮小がTUMTの治療効果を高めるのに極めて有効であることを示唆している.
  • -脳腫瘍のための針状アプリケータの加温特性-
    新藤 康弘, 井関 祐也, 中根 和也, 三本 直樹, 久保 允則, 加藤 和夫, 高橋 英明, 宇塚 岳夫, 藤井 幸彦
    2011 年 27 巻 3 号 p. 79-87
    発行日: 2011/09/20
    公開日: 2011/10/26
    ジャーナル フリー
    本論文は, 仮想空間における針状1アプリケータを用い, 効果的なハイパーサーミアを目指して開発したシミュレーターシステムの有効性を述べている. 脳は, 頭蓋骨によって保護されているため, このことが電磁波エネルギーによって非侵襲的に深部腫瘍を加温することを難しくしている. 一般に, 針状アプリケータが脳腫瘍の加温治療に用いられている. しかしながら, 幾つかの問題点があり, その1つは, この加温方式の加温領域は, 小さいことにある. 加温領域を拡大するために, 我々はすでに形状記憶合金製の新しい針電極を開発している. このアプリケータの加温特性は, 実験的に確認されている. その結果として, 腫瘍内の加温領域の拡大を達成している. 他の問題点は, 医師が目的とする位置に針状アプリケータを刺入するのが難しいことにある. そこで, 臨床では, 効果的な癌温熱治療を実施するための支援システムの実現が望まれている.
    本論文では, まず2次元MRIおよびCT画像からCADソフトを応用して, 3次元人体モデルを構築した. 次に, 3次元グラフィックス上で, 非線形要素に分割されたFEMモデルを示す. 最後に血流量を考慮したこの3次元FEMモデルを用いて, ハイパーサーミア実施時における温度分布計算を行った. これらの結果から, ここで提案したVRシステムは, 効果的なハイパーサーミアの実施に有用であることが分かった.
feedback
Top