Thermal Medicine
Online ISSN : 1882-3750
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28 巻 , 2 号
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Review
  • 光藤 健司, 小泉 敏之, 飯田 昌樹, 光永 幸代, 藤内 祝
    2012 年 28 巻 2 号 p. 23-28
    発行日: 2012/06/20
    公開日: 2012/07/23
    ジャーナル フリー
    頸部の進展リンパ節転移 (N2, 3) を伴う頭頸部癌患者の予後は不良である. これはN3症例では頸部の周囲組織への浸潤により切除不能となることやN2, 3のような症例ではしばしば他臓器への遠隔転移を引き起こすことからである. そこでわれわれはこのようなN2, 3症例に対し, 逆行性超選択的動注法を用いた温熱化学放射線療法を治療戦略としている. 逆行性超選択的動注化学法は腫瘍内の抗癌剤濃度を上昇することができ, さらに連日の同時化学放射線併用療法が可能である. 外部加温による温熱療法は頸部リンパ節転移に対し有用で, 化学放射線療法との併用で相乗効果が期待できる. われわれは進行口腔癌のN2, 3症例に対し, 逆行性超選択的動注法を用いた温熱化学放射線療法を行ったところ, 良好な病理組織学的および頸部・原発の制御が得られた.
Original Paper
  • 田渕 圭章, 苅谷 文子, 柚木 達也, 近藤 隆
    2012 年 28 巻 2 号 p. 29-42
    発行日: 2012/06/20
    公開日: 2012/07/23
    ジャーナル フリー
    ヒートショック転写因子1 (HSF1) は, ヒートショック転写反応における主要な調節因子であり, また, 様々ながん細胞機能においても重要な役割を演じている. 本研究では, HSF1によるがん細胞機能調節の分子メカニズムを解明する目的で, HSF1ノックダウン細胞とコントロール細胞との間の遺伝子発現の差異を比較した. ヒト口腔扁平上皮がん (OSCC) HSC-3細胞のHSF1の抑制は, 低分子干渉RNA (siRNA) を用いて行った. 細胞へのHSF1に対するsiRNA導入によりほぼ完全なHSF1のタンパク質レベルのノックダウンが観察され, このノックダウンは有意に生細胞数を減少させ, 有意に細胞死を上昇させた. 網羅的な遺伝子発現解析により, HSF1ノックダウン細胞において2倍以上発現変動する増加31遺伝子と減少98遺伝子が示された. 発現増加と発現減少する遺伝子群から各々遺伝子ネットワークUとDが得られ, 興味深いことに, 各々のネットワークの機能は細胞死の誘導と細胞死の抑制に関連した. 以上より, HSF1ノックダウンは数多くの遺伝子の発現に影響を与えることが示された. また, 今回得られた知見はOSCCのHSF1誘導細胞死の分子基盤解明における新たな切り口になると考えられる.
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