Thermal Medicine
Online ISSN : 1882-3750
Print ISSN : 1882-2576
ISSN-L : 1882-2576
30 巻, 4 号
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Original Paper
  • 井関 祐也, 高橋 英明, 宇塚 岳夫, 加藤 和夫
    2014 年 30 巻 4 号 p. 41-53
    発行日: 2014/12/20
    公開日: 2015/01/16
    ジャーナル フリー
    本論文は, 脳腫瘍の非侵襲ハイパーサーミアを目的とした空胴共振器加温方式の新たな加温位置制御方法について述べている. 我々はすでに, 脳腫瘍の非侵襲加温を目的とした空胴共振器加温方式を提案している. 本論文で提案された新たな加温位置制御方法では, 純水のような誘電体を満たしたボーラス (誘電体ボーラス) を空胴共振器内部の患者の頭部に設置し, これを加温位置制御のために用いる. ボーラス内部の誘電体を変化させることによって, 脳腫瘍内部で加温位置を任意に移動させて制御を行う.
    本論文では, まず, 誘電体ボーラスを用いた加温位置の制御方法について述べる. 次に, 温度分布解析に用いた二種類の解析モデルについて述べる. 具体的には, 基礎検討に用いた円筒形状寒天ファントム, および2次元の医用画像から3次元CADソフトを応用して再構成した3次元人体解剖学的モデルについて述べる. 最後に, 3次元有限要素法による温度分布解析結果, および試作加温システムによる寒天ファントムの加温実験結果について述べる. これらの結果から, ここで提案した加温位置制御方法が効果的なハイパーサーミアに有用であることが分かった.
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