Thermal Medicine
Online ISSN : 1882-3750
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ISSN-L : 1882-2576
33 巻 , 1 号
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  • 大塚 健三
    2017 年 33 巻 1 号 p. 1-18
    発行日: 2017/04/14
    公開日: 2017/06/23
    ジャーナル フリー
    がん細胞において,主要な熱ショックタンパク質であるHsp90やHsp70,またそれらの転写因子である熱ショック転写因子HSF1が高発現していることは以前から知られていたが,その生物学的意味については不明であった.ところが最近では,HSF1やHsp90,Hsp70などは細胞の生存因子であり,がん細胞はこれらの生存因子をうまく利用し,宿主側の攻撃から自らを防御し,がん細胞にとってはストレスの多い環境(低酸素,低栄養など)でも生き延びることができるように適応していると考えられるようになってきた.このようなことから,これらの生存因子を標的とした阻害剤によるがん治療の可能性が提案されてきた.Hsp90阻害剤については1990年代から盛んに研究されてきており,第I相,第II相,さらに一部の阻害剤については第III相の臨床試験も行われている.最近ではHsp70やHSF1の阻害剤も探索,研究されてきている.そこで本稿では,生存因子であるこれらのHSF1やHSPsを標的とした阻害剤によるがん治療の基礎的な研究を紹介したい.
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