Trends in Glycoscience and Glycotechnology
Online ISSN : 1883-2113
Print ISSN : 0915-7352
ISSN-L : 0915-7352
14 巻, 78 号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
  • Minoru Morimoto, Hiroyuki Saimoto, Yoshihiro Shigemasa
    2002 年 14 巻 78 号 p. 205-222
    発行日: 2002/07/02
    公開日: 2010/01/05
    ジャーナル フリー
    キチン、キトサンは、天然由来の多糖であり、様々な化学的、生物学的機能を有している。これらの機能は、キチン、キトサンの有するアミノ基に強く依存すると考えられている。従って、このアミノ基を化学修飾することにより、キチン、キトサンの機能を制御できるものと期待できる。現在までに、キチン、キトサンの化学修飾に関する数多くの研究が成されており、我々も機能制御を目的とした化学修飾に関する研究を行ってきた。本稿では、我々のキチン、キトサンの研究を中心に、化学修飾と機能制御について紹介する。
  • Corrado Muzzarelli, Riccardo A. A. Muzzarelli, 橋本 麻由
    2002 年 14 巻 78 号 p. 223-229
    発行日: 2002/07/02
    公開日: 2010/01/05
    ジャーナル フリー
    最近の文献においてキノンのキトサンとの反応性が、分析の面での難しさがあるにも関わらず、興味の膨らむ話題となっている。自然のシステムではキノンはチロシナーゼの触媒作用により生成し、それらのアミンとの反応性は食品技術の分野ではフェノールの捕捉の為に、また生体材料の作製や酵素の固定化のためのモデルとして捉えられている。カップリングによるコンビナトリアルスクリーニングを通して得られた情報により確信されるのは、キトサンとの反応に適した化合物は実験的な証明のみに基づいてなされ得ることであり、予め理論的考え方を行わない方がキノンのキトサンとの反応性を予測するにはいいだろう。例として、メナジオンの効率的なカップリングやプルンバンの低い反応性に関するデータを簡単に紹介する。
  • Hideya Yuasa, Chikako Saotome, Osamu Kanie
    2002 年 14 巻 78 号 p. 231-251
    発行日: 2002/07/02
    公開日: 2010/01/05
    ジャーナル フリー
    細胞表面に存在する糖タンパク、糖脂質や細胞間マトリックスであるプロテオグリカン等の複合糖質は、複数の糖加水分解酵素、糖転移酵素の連続的な作用により合成される。したがって、各々の糖鎖関連酵素の選択的な阻害物質は糖鎖の機能解析のために重要な役割を担うと考えられる。従来、天然物質として種々のアルカロイドやヌクレオチド類似物質が阻害能を有することが知られている。近年、糖鎖関連酵素の3次元構造の解析、特に糖加水分解酵素の結晶構造に基づき酵素阻害剤のデザイン合成が行われるようになってきた。また、コンビナトリアル合成の方法論を取り込んだ半デザイン合成によるアプローチも注目される。
feedback
Top