植物種子由来キシログルカンの多様性と汎用性を、
Tamarindus indica と
Detarium senegalense Gmelin を例にとって総説する。植物種子由来キシログルカンは、いずれもセルロース骨格で構成される同様な一次構造をもっている。
Tamarindus indica と
Detarium senegalense Gmelin 種子粉末は食品添加剤として日常的に食されているが、私たちの体に及ぼす生理的効果は植物種により異なる。キシログルカンのモノマー単位は3タイプある。従ってキシログルカンの生理的機能は、異なるモノマーの並び方によって決まる高次構造に依存すると考えられる。
光散乱と小角X線散乱は、キシログルカンの溶液中の構造を調べる有力な手段である。まずキシログルカンの溶液中の構造を調べる方法について述べる。光散乱と小角X線散乱の解析結果は、
Tamarindus indica は本質的に直鎖状多糖であるのに反し、
Detarium senegalense Gmelin は分岐構造をもっている可能性を示唆する。
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