Trends in Glycoscience and Glycotechnology
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15 巻, 81 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • Jun-ichi Azuma, Masahiro Sakamoto
    2003 年 15 巻 81 号 p. 1-14
    発行日: 2003/01/02
    公開日: 2010/01/05
    ジャーナル フリー
    直径が3nm以下のセルロースミクロフィブリルを含むハイドロコロイドがヤドリギ、Viscum album L.、の果実およびバジルの種子の外珠皮に存在している。ヤドリギの場合では、セルロースミクロフィブリルは viscin と呼ばれる組織中に存在するロープ状の細胞中に細胞の長軸に対して直角の方向にコイル状にパックされている。一方、バジルの場合では、種子の外珠皮に存在する筒形の細胞内にコイル状にパックされている。これらの細胞が含水するに伴ってセルロースミクロフィブリルはほどけて周囲に広がっていく。ハイドロコロイドは一種のセルロース-ヘミセルロース性の多糖のコンポジットである。両ハイドロコロイドには(1,4)-結合したキシランとグルコマンナンの他に高度に分岐したアラビノガラクタンが含まれていることがメチル化分析の結果わかった。ハイドロコロイドの部分酸加水分解によりグルコマンナンタイプのヘミセルロースがセルロースと密接な関係にあり、酸性の多糖が水不溶性のセルロースをコロイド状態に保つ役割をしていると考えられる。
  • Keiko Tadano-Aritomi, Ineo Ishizuka
    2003 年 15 巻 81 号 p. 15-27
    発行日: 2003/01/02
    公開日: 2010/01/05
    ジャーナル フリー
    硫酸化スフィンゴ糖脂質の代表であるガラクトシルスルファチド(SM4s)は神経系組織、特にミエリンの主要糖脂質であるが、次いで腎にも高濃度に発現されている。また、腎からはラクトシルスルファチド(SM3)を初めとする多種類のモノ硫酸化糖脂質やビス硫酸化糖脂質、さらに硫酸化ガングリオシドが見出され、尿細管におけるイオンバリアーとしての機能が示唆されている。一方、哺乳類の精巣には硫酸化グリセロ糖脂質であるセミノリピド(SM4g)が高濃度に存在することから、精子形成や受精における役割が議論されてきた。本稿ではこれら硫酸化糖脂質の分析法の進歩について述べるとともに、SM4sおよびSM4gの生合成に直接関与する酵素遺伝子のノックアウトマウスの解析結果を中心に解説し、硫酸化糖脂質の腎および精巣における機能について考察する。
  • Toshihiko Toida, Amornrut Chaidedgumjorn, Robert J. Linhardt
    2003 年 15 巻 81 号 p. 29-46
    発行日: 2003/01/02
    公開日: 2010/01/05
    ジャーナル フリー
    グリコサミノグリカンを含む酸性多糖類は様々な化学的、生物学的な機能を示す。これらの機能の多くは硫酸基の存在に強く依存している。よってこれら多糖類の部分的硫酸化、完全硫酸化あるいは脱硫酸化などの化学的修飾は、硫酸化多糖の示す機能を制御できるものと期待されている。多糖類の化学的修飾に関する論文は数多く、私たちもこれまで多糖類の化学修飾のみならずその生物学的作用に関して検討してきた(構造-活性相関、SAR)。本論文では天然および化学修飾した多糖類の構造活性相関について最近の結果を示す。
  • 左 一八
    2003 年 15 巻 81 号 p. 47-48
    発行日: 2003/01/02
    公開日: 2010/01/05
    ジャーナル フリー
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