オリゴ糖や多糖の合成において,グリコシル化は鍵反応として繰り返しおこなわれるため,効率性,立体選択性の両方が重要となる。また,原核生物や真核生物の由来を問わず,様々な生物活性を持つ糖鎖にみられる構造である 1,2-
cis グリコシドの合成法としては,決定的なものは少ない。我々は効率性と立体選択性の両面からアプローチして,種々の手法により,1,2-
cis 選択的なグリコシル化反応の高効率な立体制御法の開発に成功した。それらの手法は,細菌由来などの種々の複合糖質糖鎖の合成に応用可能であることを示した。
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