Trends in Glycoscience and Glycotechnology
Online ISSN : 1883-2113
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ISSN-L : 0915-7352
25 巻, 146 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
ミニレビュー
  • Kohtaro Goto, Mamoru Mizuno
    原稿種別: ミニレビュー
    2013 年 25 巻 146 号 p. 203-213
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/11/25
    ジャーナル フリー
    糖鎖の有機合成において、反応後の精製工程は多大な時間と労力を要する。フルオラスタグ法はこのカラムクロマトグラフィーなどの精製工程を大幅に簡略化できる効率的な合成手法である。本稿では、われわれのグループで新たに開発した、より汎用性の高いフルオラスタグを用いた糖鎖合成の最近の結果について報告する。さらに、フルオラスタグ法を他の合成手法と組み合わせた、より効率的な糖鎖合成などについても併せて紹介する。
  • Miki Hara-Yokoyama
    原稿種別: ミニレビュー
    2013 年 25 巻 146 号 p. 215-225
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/11/25
    ジャーナル フリー
    リンパ球表面抗原CD38は、1回膜貫通型の糖タンパク質である。CD38は哺乳類の主要なNAD+グリコヒドラーゼであり、脂質ラフトに局在して細胞増殖・細胞死を誘導するシグナル分子としても機能する。筆者らは、細胞膜上におけるCD38の四量体形成の構造基盤を明らかにした。四量体構造の形成は、CD38の触媒活性部位の維持と脂質ラフトへの局在化に重要である。またN型糖鎖は、CD38の四量体構造がさらに会合することを抑制する位置に存在する。糖鎖は膜上でのアセンブリを介してCD38の機能を制御することが示唆された。
  • Kazunori Matsuura
    原稿種別: ミニレビュー
    2013 年 25 巻 146 号 p. 227-239
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/11/25
    ジャーナル フリー
    天然の糖脂質クラスターのように、規則的に配列した多価リガンド集合体は、生体分子認識において重要な役割を果たしている。近年、DNAやペプチド・タンパク質のプログラム化された自己集合により、人工のナノ集合体を構築する技術が発展してきている。この生体分子集合体にリガンドを結合させることにより、多価リガンドを規則的にディスプレイした分子システムを構築できる。糖鎖を結合させたDNAとその半分ずらし相補鎖DNAのハイブリダイゼーションにより、糖鎖を等間隔に一次元ディスプレイすることができる。DNA自己集合によるリガンドの三次元ディスプレイも可能である。一方、ペプチド集合体やウイルスキャプシド表面でのリガンドディスプレイも発展してきている。ウイルスのようなナノカプセル構造をペプチドの自己集合で創製することにも成功している。このような生体分子自己集合を利用したリガンドディスプレイ戦略は、さまざまな生体認識材料やドラッグデリバリー材料に応用可能であろう。
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