次世代移動体技術誌
Online ISSN : 2435-5453
2 巻, 2 号
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  • 佐々木 一, 鈴木 真二, 炭田 潤一郎
    2021 年 2 巻 2 号 p. 16-30
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/12/24
    ジャーナル オープンアクセス
    2022 年より有人地帯における補助者なし目視外飛行(レベル4)が実現することが期待されるなか我が国の無人航空機の用途と可能性は拡大していくことが予想される。無人航空機の発展のためには既存の有人航空機が持つ安全基準との融和性を考慮しつつ,適切な安全管理とイノベーションの促進のバランスが取れるルールメイキングが必要となる。このような議論をするにあたっては先んじている諸外国の枠組みが参考になる。米国は先駆けてその運用環境を持っているが,欧州では2019 年に無人航空機の規則をEU 加盟国中心に統合化する枠組みが決定した。リスクベースアプローチとして3 つのカテゴリを分類しつつそれに応じた安全認証基準を設けたことやパイロットに対する適切な訓練,オペレータや機体の登録などが特筆される。本稿では,まず欧州航空安全機関(EASA)が考える航空機リスクに対する考え方やその認証の位置づけについて整理する。さらに,これらの欧州の動きを元に我が国無人航空機に関する規制の考え方について議論をするものである。我が国の無人航空機の社会実装のためには安全規則に関する国際的なハーモナイゼーションはもとより,そのための官民連携が一層重要となる。
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