タワーヤーダのけん引力を利用して集材と同時に枝払いを行う林内枝払い機械を皆伐に適用し,チェーンソーによる伐倒・枝払い後,数本まとめて集材する従来の全幹システムと,全木材を1本ずつ林内枝払い機を介しながら枝払い,集材する全木システムについて,立木1本当たりの処理時間を比較した。材が細くてチェーンソーの枝払い能率が良い場合,最大集材距離が100〜140m以下と短く,集材本数が3本/回以上になると,全幹システムの方が有利になる状況が生じる。しかし,最大集材距離が100m以上あり,材がある程度大きい皆伐作業においては,全幹システムとの作業能率の比較にこだわらなくてもよいことが確認された。枝払い機の燃料消費は0.13ℓ/m
3で,プロセッサの1/12〜1/14,チェーンソー造材の1/6である。
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