サクラ属の1種を加害していたサクラノキクイムシとその随伴菌の宿主への影響の予備調査として,サクラノキクイムシ虫体からの菌類の分離,および虫と主要随伴菌を用いた接種試験を行った。分離試験では
Ophiostoma sp.1が優占的に分離された。キクイムシおよび
Ophiostoma sp.1それぞれをソメイヨシノ健全木へ接種した結果,キクイムシは孔道形成に至らず,菌を接種した場合の宿主の反応は対照区とで差はなかった。よってサクラノキクイムシとその主要随伴菌である
Ophiostoma sp.1がサクラ(ソメイヨシノ)健全木へ与える影響は少ないと判断された。
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