日本冷凍空調学会論文集
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32 巻 , 1 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
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原著論文
  • 丹羽 亜衣, 小林 敬幸
    32 巻 (2015) 1 号 p. 1-10
    公開日: 2016/03/31
    ジャーナル 認証あり
     本研究は,環境汚染物質の排出抑制と燃費向上を目的とし,蓄えた排熱を加熱対象機器に放熱する蓄熱システムの開発である.化学蓄熱で,従来用いられる蒸発器は,移動体用に装置体積を減少させるために省略した.固液反応による溶解熱を用い,溶液を熱伝達媒体として加熱部に送る.CaCl2 (s) / H2O(l) 反応に着目し,発熱量,発熱速度及び繰り返し性能を測定した.溶解熱は環境温度下で,飽和溶解度まで質量濃度に比例し上昇した.単位質量当たりの発熱量は高濃度に比べ低濃度がより高いことを示した.飽和溶解度下の出力は, 初期1 分間で5.06 kW / L -H2O を得た.50 回の繰り返し反応の結果,化学組成に劣化は見られなかった.
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  • 伊藤 聖也, 渡邉 藤雄, 黄 宏宇, 架谷 昌信, 小林 敬幸
    32 巻 (2015) 1 号 p. 11-20
    公開日: 2016/03/31
    ジャーナル 認証あり
     デシカント空調機のコンパクト・高出力化を目指した熱・マイクロ波照射ハイブリッド空調機を提案し,本研究では,吸着過程と同湿度空気(Case-1)および吸着過程の湿度より低い湿度空気(Case-2)を用いた条件下のマイクロ波照射加熱による吸着水の脱着促進効果について脱着率,脱着速度を指標とする評価を行った.実験では,ゼオライト充填層による温風温度(50-100℃),マイクロ波強度(30-100W),3種の初期吸着量条件下の脱着過程における充填層内温度,層出入り口の湿度の測定を行った.その結果,以下が示された.1)Case-1,Case-2の熱収支は同一手法で評価できる.2)Case-2の温風系脱着率を基準とするマイクロ波併用系の脱着時間,熱効率は温風系のそれぞれ最小0.3倍および最大1.3倍となり,温風加熱型デシカント空調機に比べて処理空気量の1.25倍の増大,もしくは吸着ローター断面積の0.8 倍の低減が可能になることを示唆している.3)マイクロ波の導入は効率的な高度脱着に寄与する.
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  • 今野 久仁彦, 今野 敬子
    32 巻 (2015) 1 号 p. 21-27
    公開日: 2016/03/31
    ジャーナル 認証あり
    ヒラメ魚肉およびそこから調製した筋原線維(Mf)(0.1 M NaCl, pH 7.5)-20°C で凍結貯蔵した時のミオシン,アクチン変性を比較した.Mf ではCa2+-ATPase の失活とミオシン単量体の減少は8 日程度の期間で同様に進行したが,ミオシン溶解性の低下はほとんど起こらなった.キモトリプシン(Ch)消化で生成するRod 量はほとんど低下せず,尾部の変性は少ないと判断した.凍結Mf Ch 消化でアクチンが消失したので,アクチンの著しい変性が示された.このアクチン変性速度はCa2+-ATPase 失活と同じであった.一方,ヒラメ筋肉を凍結した場合,全ての変性速度は著しく小さくなり,60 日貯蔵でも 75 %のCa2+-ATPase 活性を維持していた.また,Ch 消化パターンの解析からアクチン変性はほとんど認められなかった.以上のことより,Mf 中のアクチンは魚肉中とは異なり,凍結に対して耐性が低く,容易に変性するので,結果としてミオシンを安定化できず早い変性を引きおこすと結論した.以上の結果から,凍結変性研究においてMf は筋肉のモデルとしては不適であることが示された.
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  • 中澤 奈穂, 和田 律子, 田中 竜介, 岡野 利之, 福島 英登, 前田 俊道, 岡﨑 惠美子, 福田 裕
    32 巻 (2015) 1 号 p. 29-37
    公開日: 2016/03/31
    ジャーナル 認証あり
    冷凍サバの品質への影響要因を明らかにする目的で,国内数ヶ所で製造された国産冷凍サバと輸入冷凍サバを用いて,品質指標として刺身としてのおいしさ,影響因子として鮮度指標K 値,脂質含量,漁獲から凍結までの経過時間および冷凍保管期間などを相互に比較した.その結果,国産および輸入冷凍サバは,原料ごとにK 値,脂質含量などが異なり,刺身としてのおいしさもそれぞれ異なった.主成分分析の結果,刺身としての品質には,脂質含量の高さと鮮度の高さが影響しており,脂質含量が高い方が刺身としての品質は高い傾向があった.しかし同じ脂質含量では鮮度が高い方が品質は高かった.また冷凍サバの品質を向上する手段の一つとして,漁獲後,鮮度の高い状態での凍結が考えられた.
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  • 田中 竜介, 中澤 奈穂, 前田 俊道, 福島 英登, 和田 律子, 杉浦 義正, 松下 映夫, 幡手 英雄, 岡野 利之, 福田 裕
    32 巻 (2015) 1 号 p. 39-49
    公開日: 2016/03/31
    ジャーナル 認証あり
    日本国内で流通している冷凍Norway 産タイセイヨウサバ (Scomber scombrus Linnaeus)ならびに冷凍国内産マサバ(Scomber japonicus Houttuyn)において,漁獲場所,漁獲時期,冷凍期間,冷凍温度による,脂質酸化ならびにアルデヒド類の影響について検討を行った.脂質含量はNorway 産タイセイヨウサバと冬期に日本近海の低緯度で漁獲されたマサバが高かった.過酸化物価,アルデヒド類は冷凍温度が高く,冷凍期間が長くなると増加した.また,ビタミンE 含量の減少とともに,アルデヒド類の一つである4-hydroxy-2-hexenal が増加したことから水産物に多く含まれるn-3 系不飽和脂肪酸の酸化が示唆された.以上の結果から,国内で流通している冷凍サバ類は様々な脂質酸化レベルの商品が存在し,これらの品質を向上させるためには,冷凍期間・温度に留意する必要があることが示唆された.
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  • 松原 久, 竹内 萌, 高橋 匡, 小坂 善信, 工藤 謙一, 鈴木 徹
    32 巻 (2015) 1 号 p. 51-55
    公開日: 2016/03/31
    ジャーナル 認証あり
    ラウンド冷凍サバの品質を維持しつつフィレーにできる最低品温を明らかにするため,冷凍サバの力学的物性に及す品温と脂肪含有率の影響について検討した. その結果,冷凍サバの侵入応力が,品温,脂肪含有率の低下に伴い高まること,−30˚C −40˚C の間に侵入応力の変化点があること,脂肪含有率はその侵入応力を抑制する事を明らかにした
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  • 橋本 加奈子, 瀧口 明秀
    32 巻 (2015) 1 号 p. 57-63
    公開日: 2016/03/31
    ジャーナル 認証あり
    ゴマサバにおける鮮度および凍結温度が凍結貯蔵中の氷結晶生成に及ぼす影響を調べた.漁獲後,冷却貯蔵期間を変えて鮮度の異なる試料を調製し,-20 ℃,-30 ℃および-60 ℃で凍結し,それぞれを凍結と同じ温度で1 か月間貯蔵した.筋肉中に生成した氷結晶の大きさは,鮮度の良い試料を凍結したものほど小さく,凍結温度の低いものほど小さかった.氷結晶の大きいものほどドリップ量は多く,両者には正の相関がみられた.また,鮮度の悪い試料は,低い温度で凍結しても氷結晶は比較的大きく,ドリップ量も多いことが判明した.
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  • 鈴木 道子, 木宮 隆, 岡﨑 惠美子, 平岡 芳信, 大村 裕治, 上原 崇敬, 横田 耕介, 澤田 克彦, 伏島 一平, 今村 伸太朗
    32 巻 (2015) 1 号 p. 65-74
    公開日: 2016/03/31
    ジャーナル 認証あり
    マグロ類などの魚体の大きな魚種では,エアーブラスト冷凍機等により魚体の外側から順次凍結されるため,中心部分が凍結されるまで時間を要する.そのため,部位により肉質の違いが生じると考えられるが,それを調べた報告は極めて少ない.本研究ではメバチを対象とし,魚肉成分の分布と色調(a*値)との関連を調べた.魚体断面におけるATPの割合は脊椎骨周辺で低かった.ATPの割合が低い部位では乳酸含量が高かった.a*値はATPの割合および全糖含量と負の相関,乳酸含量およびミオグロビン含量と正の相関があった.以上から,魚体中の魚肉成分の分布は大きく異なり,それらが色調の部位による差異に影響していると考えられた.
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  • 村田 裕子, 東畑 顕
    32 巻 (2015) 1 号 p. 75-79
    公開日: 2016/03/31
    ジャーナル 認証あり
    マガキ殻付きおよびむき身における凍結条件によるエキス成分組成への影響について調べた.殻付きおよびむき身について液体窒素およびエタノールブラインを用いた急速凍結や冷凍庫内での緩慢凍結を施し,それぞれ-84℃で実験まで保管した.カキは凍結状態で過塩素酸で抽出を行い,抽出したエキス中の遊離アミノ酸,核酸関連化合物,有機酸組成を調べた.その結果,むき身では,有意差はないものの凍結によって有機酸総量と遊離アミノ酸総量が増加する傾向が見られた.一方,殻付きでは,凍結によって,遊離アミノ酸総量と有機酸総量が減少したが,これは,殻の中の水が凍結してむき身の重量に加わったためと考えられた
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  • 小山内 泰亮, 森 義樹, 牧内 俊樹, 大河 誠司, 宝積 勉
    32 巻 (2015) 1 号 p. 81-93
    公開日: 2016/03/31
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    凍結による食品組織の損傷を抑制するためには氷結晶を均一にする必要がある.この方法の1つとして過冷却現象を利用した凍結が挙げられるが,食品中心部が過冷却状態に達する前に過冷却が自然解消するという問題がある.本稿では試料温度変化を基に,任意の形状の試料中に氷核が発生して試料全体の過冷却が解消されるまでを予測する数値計算モデルについて提案する.また,本モデルを用いて試料形状や冷却速度の違いが凍結開始時の温度分布に及ぼす影響について検討し,マグロ試料の凍結実験結果と合わせて評価した.その結果,試料内に温度分布が付かないように冷却することで,試料表面からの過冷却解消を抑制し,試料中心部の過冷度を高められることが分かった.
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