Japanese Journal of Tropical Medicine and Hygiene
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14 巻, 1 号
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  • 野田 伸一, 佐藤 克之, 勝又 達哉, MWANGI S. GATIKA, FRANCIS B.M. KILIKU, NGETHE D. ...
    1986 年 14 巻 1 号 p. 1-6
    発行日: 1986/03/15
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    ビルハルツ住血吸虫症の疫学調査で必要な排泄虫卵数をより正確に表わす方法を見つける目的で, ケニア国においてビルハルツ住血吸虫症患者から4日間連続して採尿し, 排泄虫卵数を4通りの方法, すなわち (1) egg comts/10ml, (2) egg counts/specimen, (3) egg counts/hourおよび (4) 食事後のegg counts/hourで表わし, その変動 (日差) の大きさを比較した。方法毎の排泄虫卵数の変動は (1) (2) (3) (4) の順に小さくなり, 排泄虫卵数を表わす方法としてはegg counts/hourが適当であると考えられた。また排泄虫卵数と患者尿量の間に相関は認められなかった。患者に食事を与えた後に採尿した場合には, 与えない場合に比べて, 排泄虫卵数が増加した。その増加の程度は排泄虫卵数が少ない患者において大きかった。
  • 伊藤 誠, REGINALD K. ANTESON, MAXWELL A. APPAWU
    1986 年 14 巻 1 号 p. 7-12
    発行日: 1986/03/15
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    西アフリカ・ガーナの一地方村において, 1984年の雨季と乾季にマラリア感染状況の調査を行った。この村は首都アクラの西方約60kmにあり, 黄金海岸に接したこの地方における典型的な村である。海岸性サバンナ気候でマラリアの濃厚感染地域であるにもかかわらず, 今まで詳しい感染状況については不明であった。今回の調査の結果, 熱帯熱, 四日熱, 卵型の3種のマラリア原虫が検出され, 中でも熱帯熱マラリア原虫が最も高率に検出された。また, 熱帯熱マラリアと四日熱マラリアの感染状況に, 2つの大きな違いがある事がわかった。
    すなわち, 雨季における熱帯熱マラリアの陽性率 (33%) が乾季のそれ (15%) を大きく上まわったのに対し, 四日熱マラリアでは逆に, 乾季に3.3%と, 雨季の1.4%に比して増加する傾向を示した。また乾季におけるそれぞれのマラリアの陽性者の分布を調べてみると, 熱帯熱マラリアでは, ハマダラカの主発生源とみられる池に近いほど陽性率が高くなったが, 四日熱マラリアではこの傾向はみられなかった。
  • 鈴木 了司, 岡村 宣典, 倉繁 隆信, 倉繁 迪, 浜田 義文, 是沢 俊輔, 雑賀 光一
    1986 年 14 巻 1 号 p. 13-21
    発行日: 1986/03/15
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    腹痛, 嘔吐, 下痢の5歳の男の子の検便でCryptosporidium spp. の oocyst を Sheather の庶糖浮遊法, およびModified Ziehl-Neelsen の染色法を用いて検出した。
    患児はネフローゼ症候群で免疫抑制剤の服用を続けていたため, 免疫機能低下に基づく慢性のクリプトスポリジウム症を疑わしめたが, 下痢は約1週間でとまり, その後の免疫抑制剤のひき続きの服用にも拘らず, 下痢は再発せず, oocyst も検出されていない。
    わが国では, ネコ, ニワトリ, 牛, モルモットから本原虫が見出されているが, ヒトからの検出は今回の症例が始めてである。
    一方, 高知医大の中央検査部に各臨床科から検査依頼された112名の糞便の検査では本原虫は検出されなかったが, 患者の大半が大人であり, しかも下痢便でないので見出されなかったのは当然であろう。
  • 岩城 操
    1986 年 14 巻 1 号 p. 23-27
    発行日: 1986/03/15
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    Females of Mansonia uniformis were collected from Midorogaike-pond, Kyoto City in Japan and reared with floating aquatic plants of 7 species in oviposition containers located at laboratory cages.
    About 3 days after a blood meal, gravid females took their position on the floating leaves as if they take a rest. Their abdomen was curved through the water until the tip of abdomen reached the underside of the leaves floating on the water, where eggs were laid in rosette-like cluster.
    Salvinia natans was most preferably selected as oviposition plant among 7 aquatic plants tested. Each egg-cluster contained about 140 eggs on an average.
  • 1986 年 14 巻 1 号 p. 29-36
    発行日: 1986/03/15
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
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