本研究の目的は、重度精神遅滞女児(CA9:0,MA1:8,IQ19)に、ごっこ遊びルーティンを指導する中で形成した発話行動が同じテーマの遊びに般化するか検討することであった。集団は精神遅滞児4名(自閉児1名を含む)から構成された。ごっこ遊びのストーリーは役決め、買い物、食事の3場面から成った。各対象児は、お店屋さん役か子ども役いずれかを分担し、ストーリーに沿ってコミュニケーション行動やその他の行動から成る行動の系列を遂行するように指導された。対象児が行動すべき時に無反応であった場合、プロンプターは示唆、指示、示範いずれかの援助を行った。指導の結果、全行動の平均遂行率は向上し、数語を獲得した。また、指導したコミュニケーション行動とその他の行動は、他の買い物ごっこルーティンに般化した。
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