糖尿病
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18 巻 , 6 号
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
  • 青野 一哉, 加藤 民哉, 仲村 吉弘, 今泉 暢登志, 古賀 明俊, 高木 輝
    1975 年 18 巻 6 号 p. 591-599
    発行日: 1975/11/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    hyperinsulinism2例 (第1例: 異所性膵β細胞集落形成, 第2例: 膵頭部ins面noma) について, 手術期における耐糖能およびインスリン分泌動態を, 対照例 (健常例) と比較しながら検討した.経静脈内ブドウ糖負荷試験において, これら2例の耐糖曲線と血漿immunoreactive insulin (以下IRIと略す) は, 健常例とはかなり異なったパターンを示した。しかし術中には, 術前とくらべて, インスリンーグルコース比は低下し, 健常例と同じくブドウ糖刺激によるインスリン分泌の抑制が認められた.
    2例とも腫瘍摘出後, IRIの急速な低下と, これにひき続き血糖の持続的上昇がみられ, 術中血糖の頻回測定が腫瘍摘出判定に有用なことを確かめた.
    臨床的に軽症であった第2例では, 術後のインスリン分泌能の回復は早く, 外からのインスリン投与は全く必要でなかった.また臨床的に重篤であった第1例でも術後のインスリン投与を極力制限する方針のもとで, インスリン分泌能は相当な程度にまで回復しえた.これらの事実と文献的考察とから, hyperinsulinismにおける術後のインスリン投与は, 絶対的に必要な場合を除き, 極力制限した方が, インスリン分泌能回復の面からみると, むしろ好ましいのではないかと推論した。
  • 岡崎 怜子
    1975 年 18 巻 6 号 p. 600-607
    発行日: 1975/11/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    26例の糖尿病妊婦について, 妊娠中の耐糖能の推移を観察したところ, 耐糖能が軽快したようにみえる16例と, 不変ないし悪化したようにみえる10例を経験した.軽快群は罹病期間が長く, 多くは糖尿病性網膜症を有し, 血中免疫インスリンは妊娠時にもほとんど分泌増大を示さず, 如娠時尿中estriolは対照群妊婦の範囲に分布した.不変ないし悪化群は罹病期間5年以内の症例が多く, 全例に糖尿病性網膜症を認めず, 妊娠時血中免疫インスリンは軽快群に比し有意に増大し, 尿中estriolも高値をとるものが多くみられた。
    以上の結果から, estriolはインスリン拮抗性に作用すると思われた (糖尿病患者の妊娠時にみられる耐糖能の軽快, 悪化の原因は膵インスリン分泌の変動によるものではなく, 妊娠に伴うインスリン拮抗物質の増加の多少によることが推測された).
  • 野尻 雅美, 佐野 一郎, 日野 佳弘, 尾形 安三
    1975 年 18 巻 6 号 p. 608-618
    発行日: 1975/11/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    当院内科に入院し肝針生検などにより組織診断された肝疾患患者133名 (肝硬変36, 慢件肝炎活動型139, 同非活動型31, 急性肝炎19, その他8) に糖代謝能検査を施行し, 次の結論を得た.
    1) 糖代謝異常 (糖尿病型, 境界型) は, 肝硬変78%, 慢性肝炎活動型62%, 同非活動型39%, 急性肝炎58%と高率にみられ, うち糖尿病型の出現率は夫々36%, 13%, 9%, 11%であった.血糖曲線は糖負荷後に急昇し, 1時間後に頂値を示す急峻型の例が多かった.肝硬変例ないし肥満を伴う慢性肝炎例では, この, 傾向は明らかであった.高インスリン血も同様の傾向がみられた.IRI/BS (1°) は全体縞値の傾向にあつたが, 肥満例ないし肝硬変の糖尿病型を呈する例ではほぼ正常範囲にあった.
    2) 糖代謝障害度と肝機能障害度との間には相関がみられ, 特にZTT, γ-globulin (%) とは正の, A/Gとは負の有意の相関がみられた.
    3) 高ビリルビン雌は, その原因の如何にかかわらず糖代謝能障害と欄がみられた.IRI/BS (1°) は強い黄疸時 (癌による閉塞性黄疸0.48, 肝炎, 肝硬変0.79) にはやや低値であった.
    4) 平均3.5ヵ月の経過観察では, 肝機能と糖代謝能とはほぼ平行して推移する傾向にあった。
  • 七里 元亮, 河盛 隆造, 繁田 幸男, 王子 亘由
    1975 年 18 巻 6 号 p. 619-624
    発行日: 1975/11/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    polyaminostyreneのジアゾニウム塩とインスリンを物理的に結合させたβ-naphthyl-azo-polystyreneinsulin (β-NAS-I)はペプシンやα-キモトリプシンなどの消化酵素に抵抗性を示し, かつインスリンの生物学的および免疫学的活性を保持している.かかる作用特性より本論文では, インスリン経口投与の可能性追求のための1手段として, β-NAS-1をウサギに経口的あるいは腸管内に投与し血糖と血清インスリンの動態を検討した.
    1) インスリン懸濁液を150U/kgまで胃内に投与してもその効果は認められない.しかしβ-NAS-1を100-150U/kg投与すると血糖の低下および血清インスリンの上昇は有意に認められた.
    2) β-NAS-1を100U/kg, 150U/kg空腸内に投与すると血糖値はそれぞれ前値の45%, 65%の低下を, 血漿インスリンの頂値も71μU/ml, 99μU/mlを示し, インスリン懸濁液投与時に比較しその効果は大であった.
    以上polyaminostyrene系化合物と物理的結合したインスリンは消化酵素に抵抗性を示し, 腸管より吸収され作用を発現すると考えられ, インスリン経口投与の可能性を示唆しえた.
  • 都島 基夫, 中村 治雄, 五島 雄一郎, 松岡 健平, 田中 剛二, 北村 信一, 堀内 光
    1975 年 18 巻 6 号 p. 625-632
    発行日: 1975/11/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    軽症肥満糖尿病5例と軽症非肥満糖尿病5例に食事療法を実施し, 治療前, 2週後, 3ヵ月後に血糖, 血清脂質および血清と皮下脂肪の脂肪酸構成を測定し, 同時にGTT時のIRI, FFAの変動をみた.治療後, 肥満型では13%の体重減少と, FBS114mg%より96mg%, CH238mg%より195mg%, TGは124mg%より65mg%と低下し, GTT時のFFAは著明に低下し, IRIは軽度の増加を示した.脂肪組織の脂肪酸構成はC16: 0の軽度の増加傾向を, 血清TG分画ではC18: 1, C16: 0の軽度の減少, C18: 2の増加傾向を示し, CHester分画でもほぼ同様の傾向がみられた.非肥満型では, FBSが135mg%から100mg%に減少したが, CHおよびTG値には, 2週後に減少をみたが, 3ヵ月後にはほぼ前値に近い値を示し, 軽度の高CH値を示している.治療後, GTT時のFFAはわずか低下する傾向をみたが, IRIは増加傾向を示した.脂肪組織の脂肪酸構成では著しい変化はみられず, TG, FFA, CH-esterにおいて, 肥満型の改善時にみられた変化はみられなかった.
    以上より, 軽症糖尿病者の血清TGが高値を示すものは, グルコースおよびFFA増加による合成亢進が主体となっており, また, 肥満型では非肥満型より, よりdynamicな状態にあると考えられる。非肥満型の糖尿病を有するIIIa型高脂血症は, 血糖の改善をみても, 脂質の改善が容易にみられないことが示された.
  • 後藤 由夫, 豊田 隆謙, 増田 光男, 平井 一郎, 江村 洋弘, 長橋 悠次, 羅 吉釧, 栗城 篤, 阿部 祐五, 内海 信雄
    1975 年 18 巻 6 号 p. 633-642
    発行日: 1975/11/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    糖尿病の診断確定から3年以後の患者の生活状態を知るために, 1974年10月に7施設の症例について罹病歴3年以上のものを対象にアンケート調査を行った.調査表の回収率は64%で.記載事項の充分な1022例について検討し, つぎの成績を得た.
    普通に仕事をしている, からだの調子がよい, 病気のために休むことがない, という予後のよいものは糖尿病が30, 40代に発病したものに多く, 反対に病臥中のもの, 病気のために1年の大半を休むという予後の不良なものは糖尿病が30歳以前に発病したものに多い.70歳以後に発病した例は当然のことながら日常生活に不自由を感じているものが多い.一般に罹病期間が長いもの程, からだの調子のよいものが少なく, 各種症状・愁訴の発現頻度が高くなり, また仕事のできなくなるものが多くなる.治療法別では食事療法だけのものは予後がよく, インスリン療法を必要としたものは予後が悪い.糖尿病患者の予後には, 発病年齢30歳を境にして大きな差異がみられる.この理由の解明は糖尿病の治療に大きな示唆を与え, また本症の分類や病態などの本質的な問題にふれるものと思われる.
  • 桜田 豊三, 折茂 肇, 岡部 紘明, 野間 昭夫, 村上 元孝
    1975 年 18 巻 6 号 p. 643-647
    発行日: 1975/11/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Streptozotocin (St.) 80mg/kg静注によるラットの実験的糖尿病を作成し, St投与後4日目の血清脂質, heparin静注後のtriacylglycerol lipase (PHTGL), monoacylglycerol hydrolase (PHMGH) 活性および肝, 脂肪組織スライスからheparinによって遊出するtriacylglycerol lipase (TGL) とmonoacylglycerol hydrolase (MGH) 活性について検討を行った.
    1) 実験的糖尿病の血清triacylglycerol (TG) および遊難脂酸 (FFA) は対照群に比し有意に上昇したが, リン脂質およびcholesterolは両群間に差は認められなかった.2) PHTGLおよびPHMGH活性はSt投与により明らかに低下した.3) 糖尿病群の組織由来のTGLは脂肪組織において著しい活性の低下が認められた.4) 一方, 糖尿病群のMGHについては肝由来の酵素活性が著明に減少していた.5) St投与による1, 2の変化はinsulinの同時投与により明らかに防止された.
    以上のことから, St投学による実験的糖尿病ラットの血清TGの上昇は, 血中における中性脂肪分解酵素の活性の低下が一因をなし, この酵素活性の低下の原因としては, 糖尿病ラットにおける組織内の酵素の絶対量の低下と, 組織からの酵素の遊出障害があるものと思われる.またこの現象にはinsulinが何らかの影響をおよぼしていることが示唆された.
  • 門田 一郎, 篠部 信雄, 大本 晃生, 国里 宏一郎, 斎藤 実
    1975 年 18 巻 6 号 p. 648-655
    発行日: 1975/11/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    糖尿病に合併する下肢の骨病変には血管障害および末梢神経障害の結果発生する壊疽による骨壊死および壊疽が感染を伴って起こる骨髄炎がある.また著明な末梢神経障害を合併する糖尿病で壊疽がない場合でも足骨の破壊性病変が起こる糖尿病性骨症がある.われわれは下肢の感染を伴う壊疽を合併する糖尿病および壊疽がない糖尿病で骨の破壊性病変を来たした5症例を経験した.これら症例は1例を除いて罹病歴10年以上, コントロール状態不良の糖尿病で, 著明な末梢神経障害および網膜症を合併している.骨病変は軟部壊死に伴う病変, 化膿性骨髄炎による破壊のほか, 壊疽を伴わない症例でレ線上主として某節骨, 中足骨, 一部足根骨にみられる破壊像は病変部位およびレ線所見とその経過から糖尿病性骨症と考えられ, 壊疽の症例でも壊疽のない部位に同様の病変が認められた.化膿性骨髄炎および糖尿病性骨症の骨病変には経過中レ線所見上骨新生の傾向もみられた.また広汎な壊疽を伴い死亡した1症例の剖検所見では腎膿瘍のほか, 破壊された骨の病理組織所見で骨梁の萎縮および水腫状の粗霧な問質に再生像として少数の骨母細胞型の巨細胞を認めたが, 炎症性細胞反応は殆んどみられなかった.
    神経病性関節症 (Charcot joint) および糖尿病性骨症の文献的考察とともに糖尿病に合併する骨病変について自験例を中心として検討を加えた.
  • 福田 雅俊, 三木 英司, 丸山 博
    1975 年 18 巻 6 号 p. 656-663
    発行日: 1975/11/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    20歳以前に発症したと推定される若年糖尿病症例約100例を対象に定期眼底検査を反復し, その1部34例には螢光眼底造影検査も実施して, その網膜病変の実態を調査した. 網膜症の合併率は37%, 発症時期は, 16-20歳, 糖尿病罹病6-9年が高率で, 最年少例は4歳, 罹病2年であった. 増殖型網膜症の合併率は10%で16歳以後, 罹病3-9年言に発症したものに多く, 最年少例は19歳罹病6年であった. これは成人糖尿病に比して全網膜症の合併率は有意に低率で, 重症網膜症の合併率はほぼ同率という結果である. また女子に高率であることは成人例より一層顕著であり, コントロール不良例に多いことは成人例と同じであった.
    他方, 螢光眼底造影検査結果もその半数以上に異常螢光点, 螢光色素浸潤, 毛細血管からの血管外漏出および血管床閉塞野などを認め, 年齢, 糖尿病罹病期間の増加と共に高率化する点は成人の場合と同じであったが広範囲の血管床閉塞野と, 毛細血管以上の太い血管からの血管外漏出は認められなかった.
    以上の結果は, 網膜症が血管閉塞性病変ではじまるという仮説に矛盾するものでなく, また若年糖尿病に重症網膜症の合併率が高いことも事実であるが, そのすべてが重症化するわけではなく, 16歳以後に要注意であり, コントロールをはじめ糖尿病自体の管理に配慮することが, その予防に連らなることを物語るものであった.
  • 塩田 善朗, 上田 昭夫, 松崎 稔, 有田 禎二, 堀井 昌子, 松井 豊
    1975 年 18 巻 6 号 p. 664-669
    発行日: 1975/11/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    glibenclamide10mg/日投与による治療にも拘らずFBS235mg/dlに及ぶ高血糖, 軽度脱水状態肝機能障害の持続を示す35歳男性の非肥満型糖尿病患者に, 入院後actrapidinsulinによる治療を開始したところ, 第3日目頃よりFBSおよび尿糖排泄量の著減などを主とする糖代謝異常の急速な改善がみられた.しかし, 同時に尿量減少を伴わない体重増加および浮腫が出現し, 次第に増強を示した. 第7日目には全身の浮腫に加えて起坐呼吸が生じ, 胸部X線写真上, 胸水貯溜および心拡大を伴う肺うっ血像を認め, congestive heart failureと診断した. しかし, 不整脈心雑音, 心電図上の変化などは認められなかった. この状態はfurosemide使用およびインスリン注射量の減量などにより, 漸次軽快した.
    本症例においては, 当初, 軽度の低albumin血症は存在したが, 腎機能には終始異常は認められず, インスリン療法による糖代謝異常の急速な改善以外に, 全身性浮腫の発生を促す積極的因子は考えにくい.
    insulin edema-とくに心不全を伴うanasarca-の発生は極めて稀ではあるが, 著明な高血糖状態の改善のために, インスリン注射や経口血糖降下剤による治療が行われる場合には,“insulin edema”の発生の可能性を十分念頭において, 臨床的に対処すべきであると考える.
  • 北村 信一, 田中 剛二
    1975 年 18 巻 6 号 p. 671-675
    発行日: 1975/11/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 向野 栄, 岩崎 良文
    1975 年 18 巻 6 号 p. 675-682
    発行日: 1975/11/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 広瀬 賢次, 矢島 義忠
    1975 年 18 巻 6 号 p. 682-686
    発行日: 1975/11/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 伊東 三夫
    1975 年 18 巻 6 号 p. 686-692
    発行日: 1975/11/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 磯貝 庄, 細谷 憲政, 山吹 隆寛, 市原 紀久雄
    1975 年 18 巻 6 号 p. 692-696
    発行日: 1975/11/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 1975 年 18 巻 6 号 p. 699-708
    発行日: 1975/11/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 1975 年 18 巻 6 号 p. 709-722
    発行日: 1975/11/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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