糖尿病
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19 巻 , 2 号
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  • 斎藤 玲子, 雨宮 禎子, 赤沼 安夫
    1976 年 19 巻 2 号 p. 155-167
    発行日: 1976/03/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    肥満者および糖尿病患者のPHLAについてはいまだ一定の見解がない. そこで我々は未治療の肥満および糖尿病患者にヘパリン0.1mg/d1を静注しPHLAを測定して, 耐糖能, 肥満率, 血中脂質, IRI反応との関係を検討した.
    PHLAの測定はIntrafat 10mg/dlに2%透析アルブミン (Cohn分画V)・アンモニア緩衝液 (pH8.7) 100mlと正常者血漿10mlを加えて混和して37℃1時間Preincubationしたものを基質とし, この基質1mlに試料血漿0.2mlを加えて37℃10分間孵置後遊離した脂肪酸をNovak法でもとめた.
    全例を肥満と非肥満の2群に分け耐糖能の程度とPHLAを比較した.肥満群では糖代謝障害の軽度にあるもの (境界型およびFBS 160mg/dl以下の群) は正常型やFBS 160以上のものより高値の傾向を示した. 一方非肥満群ではPHLAと耐糖能異常の程度との間に関係はみとめられなかった. 肥満群のPHLA1分値はΣIRIと正の相関があったが肥満率や血中脂質とは有意の相関がみとめられなかった. 肥満者にカロリー制限を行なうと前に比し, 後でPHLAは血中TGやPreβ-リポ蛋白の低下とともに低下した. 肥満者のPHLAをhepaticとextrahepaticに分けて測定したところ, Total PHLAの約70-80%がいわゆる肝由来のPHLAであることが明らかとなった.
    これらのことから肥満者の高PHLAは高IRI反応と関連し, 特にhepatic PHLAの増加することから考えると肝におけるPHLA産生にインスリンが関与していることが示唆された.
  • 福本 泰明, 市原 紀久雄, 垂井 清一郎
    1976 年 19 巻 2 号 p. 168-175
    発行日: 1976/03/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    未治療の成人発症糖尿病患者9例を, 食事療法単独, スルフォニール尿素剤 (グリベンクラマイド5mg/日を使用.以下SU剤と略), レソテイソスリン (16単位/日.以下レンテと略) で各々3日間治療し, その3日目の血糖, 血清IRIレベルの日内変動を比較検討した.なお, 各治療の問には4日間の間隔をとった.日内血糖曲線を積分して得られる血糖総面積は, 食事療法中4,245±669mg・h%, SU剤治療中3,317±384mg・h%, レンテ治療中3,177±552mg・h%で, SU剤及びレンテ治療により血糖はほぼ同程度下降した.
    日内IRI曲線を積分して得られるIRI総面積は, 食事療法中187±24μu・h/ml, SU剤治療中296±65μu・h/ml, レンテ治療中267±43μu・h/mlで, SU剤またはレンテ治療により, 食事療法単独の場合に比し, 日内IRIレベルは有意に上昇した.SU剤治療中のIRIレベルは, レンテ治療中のそれに比し均しいか, ときにやや高い傾向を示したが, 推計学的には両者の間に差を認めなかった.
    SU剤治療中の血清IRIは, 本来, 膵・十二指腸静脈を通じて分泌される内因性インスリンより成っている.末梢循環中の日内IRIレベルが, SU剤治療中とレンテ治療中で均しいとすれば, 門脈血中のインスリン濃度は当然SU剤治療中において高い筈である.肝臓がインスリンの主要な標的器官の一つである以上, 本実験で得られた所見はSU剤の血糖降下作用が, 少くとも短期間の観察においては, 大部分内因性インスリン分泌能の増強にもとずくことを強く示唆している.
  • 佐藤 祐造, 堀田 饒, 長嶋 誠, 角田 博信, 井口 昭久, 大原 清仁, 坂本 信夫
    1976 年 19 巻 2 号 p. 176-186
    発行日: 1976/03/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Sulfonylurea剤 (以下SU剤) 療法を5年間以上継続した22症例に, 100gGTTおよびtolbutamide試験を施行, 血糖とインスリンを測定し, 未治療糖尿病患者9例および健常者9例の成績と比較検討, さらに糖尿病患者6例のインスリン反応を未治療時よりSU剤投与後7年間にわたって観察し, 経口剤の長期投与における作用機序に検索を加えた.
    SU剤無効群は有効群に比してブドウ糖およびtolbutamideに対するインスリン分泌反応が有意に低下していた.
    SU剤治療2ヵ月後にはブドウ糖負荷後のインスリン反応は増大していたが, 7年後には有意差を示さなくなった.コントロール良好, 不良の2群に分けて検討を加えれば, 不良例のインスリン追加分泌反応は良好例に比して常に低値を示し, 7年後も低値にとどまったが, 良好例では2ヵ月後, 7年後と次第にインスリン反応が増大した。耐糖能による分類では, この変化がなお一層顕著となり, L群 (軽症例) ではインスリン反応が経時的に増大したが, S群 (重症例) では, 終始低値を示した。治療7年後のtolbutamide試験でも, GTTと同様の傾向が認められた.
    以上の結果からSU剤有効例では, その長期投与により, 膵β細胞のブドウ糖およびtolbutamideに対する感受性低下を回復させうる可能性が示唆された.
  • 北室 文昭, 三原 俊彦, 島雄 道朗, 坂口 茂正, 岡田 紘司, 山崎 逸枝, 稲中 義幸, 下村 董, 三宅 康夫, 楠本 享, 人見 ...
    1976 年 19 巻 2 号 p. 187-194
    発行日: 1976/03/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    1973,'74の両年に中国地方の18の病院で管理されていた糖尿病による失明者について調査した. 失明の定義は両眼視力の和0.04以下 (身障I, II級) とし, このうち失明が糖尿病性網膜症によらないものは対象から除外した.
    これらの病院を訪れた失明者のうち, 糖尿病に起因するものは13.3%であった. 女子は男子より多く, 女性36に対し男性は14名であった. 若年糖尿病者は成人糖尿病者に比し, 失明の頻度が高かった. これら患者の殆んどにおいて, 糖尿病発症から重症網膜症出現までの, 期間のコントロールは不良であり, これが網膜症を進展させたかもしれない. この期間, 17人の患者は主として内服剤, 同じく17人の患者はインシュリンで治療されており, 10人は殆んど治療されていなかった. 残りの6人について不明であった. 成人糖尿病に限ってみると, 糖尿病発症より失明までの期間は, 内服剤群で7, 44±4.15年であり, インシュリン群の11.75±4.15年に比較して有意に短かった. 死亡者は9人で, 死亡時の平均年齢は52歳であり, うち5人が腎死で2人が心血管死であった.
  • 田村 政紀
    1976 年 19 巻 2 号 p. 195-202
    発行日: 1976/03/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    糖尿病患者の尿中糖アルコールを, ガスクロマトグラフィーにより分析するには, 大量に存在するグルコースがこれを阻害するため, ほとんど報告されていない. この点につき種々検討を行い, 糖尿病患者の尿中で最高と考えられる100mg/ml (100g/l) のグルコースを, Dowex 1X8 (OH-) カラムにゆっくりtrappingすることによって, 完全に除去することに成功した. このグルコース除去法とガスクロマトグラフィーの組み合わせにより, 正常者男女各5例および糖尿病患者でFBS139mg/dl以下のもの11例とFBS140mg/dl以上のもの11例の尿中糖アルコールを定量した. 正常者の尿中ソルビトール値は7.3±2.9μg/mlであった.糖尿病患者では尿中糖アルコールのうち, 明らかにFBSと相関を示したのはソルビトールであり, ミオィノシトールにもわずかに相関がみられた. 尿中ソルビトールとFBSの相関函数はy= 0.094X-0.2079であった. またFBS 140mg/dl以上のものでは, 尿中ソルピトールが有意に高値を示した. 尿中ソルビトールと糖尿病合併症有無との関係は, 有意の差が認められなかった. 今後ソルビトールの生体内turnoverや血中および組織中ソルビトールを追求することによりソルビトールと糖尿病合併症の関係が明らかになると思われる.
  • 豊島 博行, 野中 共平, 黒田 耕平, 栗村 敬, 大津 啓二, 垂井 清一郎
    1976 年 19 巻 2 号 p. 203-211
    発行日: 1976/03/31
    公開日: 2011/09/13
    ジャーナル フリー
    近年糖尿病の成因のひとつとして, コクサッキーB4ウィルス (以下C-B4と略す) 感染が提唱されている.今回我々はC-B4感染により発症したと想定される2症例を経験した。症例1は26歳の男, 感冒症状とともに口渇, 体重減少が出現し糖尿病性前昏睡にて救急入院, 血糖588mg/dl, 血漿IRI12μU/ml, IRG (Unger 30-K) 440pg/mlの々まか著明な代謝性アシドーシスと感染症の所見が認められた.約40日のインスリン療法ののち完全寛解を示し, 以後現在まで1.5年以上, 食事療法のみでほぼ正常の空腹時血糖値と耐糖能を示している。症例1のC-B4に対する血清中和抗体価は入院侍128倍と高値を示し, のち256倍以上に達し, 約6ヵ月後には正常に復した.症例2は44歳の男, 同じく感冒症状とともに糖尿病を発症した。初診時空腹時血糖値は286mg/dlで, インスリン療法を行ったが, 約40日後食事療法のみでコントロール可能となり, 以後現在まで1.5年以上軽度のO-GTT異常を示すにとどまっている.症例2のC-B4中和抗体価は初診時128倍で, その後この値を維持したのち約3ヵ月後正常化した.その他9例の経過の判明している糖尿病患者のC-B4中和抗体価を測定したが, 9例中7例は8倍以下, 2例は32倍と128倍の結果を得た.感冒症状とともにインスリン欠乏性糖尿病を発症し, 高GB4中和抗体価を呈した症例1と2は, その発症原因がC-B4感染によるラ氏島の可逆的障害であった可能性が示唆される.
  • 佐々木 陽, 荒尾 雅代, 松宮 和人, 堀内 成人, 大森 清彦
    1976 年 19 巻 2 号 p. 212-217
    発行日: 1976/03/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    オートアナラィザ法 (Hoffman法) による血糖纏の測定は, 今日では血清を用いるのが一般的となっている.しかし, 血清を用いた場合の壷糖値は全血に比しかなり差のあることが報告されており, Somogyi-Nelsonなど全血を用いる測定方法に基づく糖尿病診断基準委員会の勧告値は血清を用いた場合にはこれを修正することが必要となる.
    そこで, まずオートアナライザ法の場合について, 全血 (X) と血清 (Y) の血糖値を113検体について同時に測定した結果, 両者の関係を示す回帰直線としてY = 1.166X-17.9 (mg/dl) が得られた.すなわち, X=108 mg/dlを境としてこれより高値側では血清値が全血値を上廻る.次に同じく全血を用いるSomogyi-Nelson法 (X) と血清オートアナライザ法 (Y) との比較を168検体について行った.この場合の回帰直線はY = 1.138X+0.09となり, 血糖値の全域にわたって血清値は約14%Somogyi-Nelson法の測定値を上廻った.この実験結果から前述の勧告値を補正すると, ぶどう糖509負荷, 静脈血の場合, 正常域115-160-115 (mg/dl), 糖尿病域180-150 (mg/dl) となる.
  • 木村 浩, 日栄 康樹, 杉浦 清, 神谷 文雅, 弥田 浅男, 児島 誠一, 武内 俊彦
    1976 年 19 巻 2 号 p. 218-226
    発行日: 1976/03/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    週飼育 (dynamicstage), 24週飼育 (static stage) のgoldthioglucose肥満マウスおよび黄色肥満マウスの副睾丸脂肪組織 (副睾脂) 中のglycerokinase (GK)[EC2.7.1.30] 活性をNewsholme-弓狩変法により測定し, 後天性肥満と先天性肥満の問にみられる代謝上の差をグリセロール代謝の面から比較し, さらに, 血中IRIとの関連についても検討し, 次の結果を得た.
    すなわち, 正常マウスの副睾脂にもGK活性が認められ, dynamicstageにおける両肥満マウスの副睾脂のGK活性は蛋白当りでは対照動物との間に差を認めなかったが, 脂肪細胞当りまたは総副睾脂の活性は数倍の高い活性を示した.また, 脂肪細胞当りのGK活性と血中IRI値との問に正の相関々係が認められた, staticstageに至った両肥満マウスでは蛋白当り, 脂胞細胞当りいずれにおいてもGK活性の上昇は認められず, 脂肪細胞当りのGK活性と血中IRI値との間にも相関はみられなかった.
    以上より体重増加の著しいdynamicstageにおいては, 高インスリン血症が脂肪組織での中性脂肪合成系として, グリセロール代謝を活発化し, 肥満の発症・進展に大きな役割を果しているものと考える.また, static stageでは高インスリン血症は著明でなく, これに伴ってグリセロール代謝も正常化するものと思われる.
  • 磯貝 庄, 橋詰 直孝, 羽生 恒夫, 井口 利樹, 難波 経彦
    1976 年 19 巻 2 号 p. 227-232
    発行日: 1976/03/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    私たらが経験したCryptococcosis 3例中2例で菌が比較的特異的にラ氏島に集中しており, 外分泌部には殆んどみられなかったので, この点をratを用い動物実験で確かめた.その結果, 菌を経静脈的に注射すると, 外分泌部には殆んど菌はみられずラ茂島内ないしラ氏島の極く辺縁部に定着し, その部で慢性炎症, 組織の変性, 壊死をもたらせ, ラ氏島を障害させた.これは膵微小循環がラ氏島を中心に血管の屈曲, 網状化, 狭細化など変化に富んでいるためと推察された.他方, 菌を総肝動脈にone shotで注射すると, 菌はラ氏島のみならず外分泌部へも散布され, granulomaを形成した.既報の症例報告 (糖尿病, 18: 174, 1975) と併せ, Cryptococcus neoformansによるラ氏島炎 (Insulitis) を実験的にも観察し得た.
  • 富長 将人, 平田 幸正
    1976 年 19 巻 2 号 p. 233-240
    発行日: 1976/03/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    インスリン製剤中の不純物 (a-, b-component), 市販インスリン (アクトラピッド) およびMonoc.omponent Insulin (アクトラピヅド) でウサギを免疫し, インスリン抗体産生能を比較した.ウシa-componentが最も強い抗原性を示し, これによる免疫ウサギでは免疫後早期に強い抗体産生がみられた.ブタacomponentで免疫したウサギではウシa-componemt免疫ウサギに比し, 抗体産生は遅れたが, 比較的強い抗体産生を示した.市販インスリン免疫ウサギは全例で抗体産生を示したが, a-component免疫ウサギより弱い抗体産生にとどまった.Monocomponent Insulin免疫ウサギでは5例中3例で抗体産生がみられたが, 市販インスリン免疫ウサギに比し, 弱い傾向がみられた.
    ウシb-component免疫ウサギでは糖負荷後血糖下降の遅延がみられたのに対し, ウシa-component免疫ウサギでは血糖下降の遅延はみられず, 糖負荷後反応性低血糖がみられた.
    ウシa-componemtはインスリン抗体を容易に生ぜしめるが, この抗体は耐糖能に影響を及ぼし難いものと思われた.
  • 和田 明彦, 石川 勝憲, 島 健二, 野中 共平, 垂井 清一郎
    1976 年 19 巻 2 号 p. 241-249
    発行日: 1976/03/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    私共は, 高度のるいそうを伴う糖尿病症例で, 著明なケトージス傾向を示す若年型糖尿病に匹敵するインスリン欠乏を呈すにもかかわらず, 絶食試験によってもケトアシドーシスを認めず, その後インスリン治療につれ体重が10kg増加した際の同試験でケトン体形成能が亢進することを観察した.本症例では, るいそう期FFA動員能の低下があるものの下垂体副腎系, 成長ホルモン分泌に異常を認めず, インスリン治療につれ体脂肪の増加すると共にFFA動員能およびケトン体形成能の亢進を認めた点より, るいそう期のケトン体形成能の低下は, 肝でのFFAの処理能, 脂肪組織におけるリポリシスに障害があるのではなく, 脂肪組織の広汎な萎縮によるFFAの動員不足によるものと考えられた.これは, 蓄積体脂肪量が脂酸動員能およびケトージスの程度と密接な量的関係にあることを示した糖尿病動物の実験成績に対応する臨床的観察である.本症例は皮膚線維芽細胞の継代培養が正常である他, 諸々の点で, ケトージス抵抗性を示すWerner症候群, 脂肪萎縮性糖尿病, Ketosis-resistant growth-onset diabetesと鑑別された.本症例が, ケトアシドーシスを発現することなく慢性に経過し, 極度のインスリン欠乏とケトン体形成能の低下, 脂肪組織の広汎な萎縮を呈すに至ったのは, インスリン欠乏が慢性に進行したことによると考えられ, かかる病態を非ケトン性慢性インスリン欠乏症 (non-ketotic chronic insulindeficiency) と称すべきであろう.
  • 大西 泰憲, 三好 康夫, 藤田 甫
    1976 年 19 巻 2 号 p. 250-256
    発行日: 1976/03/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    膵外分泌組織が脂肪織に置換された膵脂肪症の報告は比較的少なく, その成因についても不明な点が多い.我々は下肢の重症な壊疸があり, 脳軟化症で死亡した糖尿病症例の剖検で, 膵脂肪症と多腺性腺腫症を認めたので, 若干の検討を加え報告した.
    患者は68歳女子で, 13年問の糖尿病罹病歴があり, 下肢の重症壊疽のため4回にわたる切断術をうけており, 脳軟化症で死亡した.生前糖尿病治療にはレンテ・インスリン16~32U/日を要したが, 他のホルモン異常や膵外分泌不全による症状はみられなかった.剖検で, 膵は重量70g, その位置, 形, 大きさに異常を認めず, 膵管は十二指腸に開口し, 膵石や管の拡大もみられなかったが, 全長17cmのうち尾側11cmはよく分化した脂肪織により完全に置換されており, 外分泌組織はみられず, 膵管も消失していた.一方ラ氏島は脂肪織に置換された体部, 尾部においても島嶼状に散在しており, Aldehyde-Fuchsin染色でB細胞顆粒は通常に保たれていた.また頭部, 体部には間質の線維化がみられ, 尾部には一部リンパ球の集簇がみられた.
    これら膵変化の原因としては, 膵管に何らかの後天的な閉塞機転が存在したことにより, それより尾側の外分泌組織が障害され, 脂肪織に置換された可能性が強いと考えられた.また本症例では膵島非B細胞腺腫, 両側副腎皮質腺腫, 結節性甲状腺腫がみられたが, これらと膵脂肪症の関連はうすいと思われた.
  • 清野 裕, 田港 朝彦, 井村 裕夫
    1976 年 19 巻 2 号 p. 257-259
    発行日: 1976/03/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    4g of l-arginine monochrolide was injected intravenously as a 2-min “pulse” in seven normal subjects. The arginine pulse was given 3 times at a 30 min-interval. Blood was withdrawn from antecubital vein into heparinized disposable plastic syringes at intervals of 3-10 min. Plasma insulin was measured by the double antibody immunoprecipitation technique of Hales and Randle. Plasma glucagon was determined by the radioimmunoassay method of Sakurai and Imura, utilizing antiserum 30K. The 2 min arginine pulses repeated three times at a 30-min interval elicited similar plasma glucagon responses: peak plasma glucagon levels following the first, second and third pulses were 252-458pg/ml, 240-493pg/mland 256-456pg/ml, respectively. The peak plasma insulin levels after the first, second and third arginine pulses were 30-65 μU/ml, 28-58 μU/ml and 24-62 μU/ml, respectively which were not significantly different from each other. All peaks of plasma glucagon and insulin occurred within 3-5 min after arginine injection. Blood glucose rose slightly and transiently after each arginine pulse. These results indicate that the arginine pulses evoke similar insulin and glucagon responses which given at a 30 min-interval, therefore, arginine injection method is a useful tool as the glucagon secretion test.
  • 1976 年 19 巻 2 号 p. 260-274
    発行日: 1976/03/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 1976 年 19 巻 2 号 p. 276
    発行日: 1976年
    公開日: 2011/08/10
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