糖尿病
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19 巻 , 4 号
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  • 阿部 祐五, 平井 一郎, 菊池 仁, 久保田 奉幸, 栗城 篤, 菅原 泰男, 竹本 吉夫, 玉沢 佳己, 内海 信雄, 後藤 由夫, 小 ...
    1976 年 19 巻 4 号 p. 449-462
    発行日: 1976/07/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Glipizideの成人型糖尿病の血糖コントロールに対する効果および副作用を9機関に於て243例に就て, Tolbutamideを対照薬として2重盲検法により比較した. 症例の等質性の検討でT群とG群の構成に偏りがあったので概括的検討と共に薬効に影響すると思われる因子に就て層別して検討を行なった. 概括的薬効検討では,(1) 総合判定,(2) 4週から12週までのコントロール状態がgood以上である週数,(3) 投薬開始後good以上になるまでの週数のいずれにおいても, G, T両群間に有意の差は認められなかった. 層別による薬効検討では, 罹病期間を6カ月未満, 6カ月~3年未満, 3年以上に分けた場合, 6カ月~3年未満の群に於て血糖のコントロール状態を示す何れの指標においても危険率5%でG, T両群間に有意差が認められGがTより優れた血糖コントロール効果を有することが示された。薬効に関連すると考えられる自・他覚症状はG, T両群間に差は認められないが, 既治療群は未治療群に比べて症状が改善し難い傾向を認めた.副作用はG, T両群間に差なく, 一般にSU剤に認められる以外の特異なものは認められなかった. 低血糖症状はG群においてやや多い傾向が認められた. 臨床検査では, G群においては総コレステロール, 中性脂肪の有意の減少, T群においては中性脂肪の有意の減少を認めた. またG群に於いてGOTおよびGPTが異常値を示す症例, T群に於ては赤血球および白血球が異常値を示す症例を若干認めた.
  • 田嶼 尚子, 山田 治男, 南 信明, 阪本 要一, 井出 幸子, 清水 紀博, 安澤 龍徳, 種瀬 富男, 阿部 正和
    1976 年 19 巻 4 号 p. 463-470
    発行日: 1976/07/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    膵B細胞からのインスリン分泌メカニズムの一端をさぐる為, 蛋白分解酵素 (トリプシン) およびムコ多糖類分解酵素 (リゾチーム) を遊離した膵島に作用させ, ブドウ糖を刺激物質とした時, インスリン分泌がどのような影響をうけるかを観察した. 体重400g前後の雄性ドンリュウ系ラットからLacyらの方法に準じて膵島を摘出した. 両酵素を0.1mg/mlおよび1.0mg/mlの濃度に添加したKRB Buffer 2ml中で60分間前処置した後, ブドウ糖40mg/dl, 200mg/dlおよび400mg/dl濃度のBufferに移しかえ90分間incubateし, それぞれのインスリン分泌を対照群のそれと比較した.
    低濃度トリプシン処理群では各種ブドウ糖濃度に対するインスリン分泌はすべて亢進したのに対し, 高濃度トリプシン処理群ではブドウ糖200mg/dlおよび400mg/dl濃度でかえって減少した. リゾチーム処理群では酵素濃度にかかわらず常にインスリン分泌は増大し
    た. また, トリプシンで処理した膵島をトルブタマイド0.5mg/mlおよびブドウ糖40mg/dlあるいは400mg/dlで刺激すると, インスリン分泌は有意に抑制されるが, ブドウ糖単独の刺激に対する抑制効果ほどではなかった.
    以上の成績より, 低濃度トリプシンおよびリゾチームで前処置したとき膵島B細胞膜にあると想定されるグルコレセプターは露出されるのに対して, 高濃度トリプシンでは破壊されると推定した.
  • 島 健二, 森下 寿々枝, 垂井 清一郎, 沢崎 憲夫, 田中 亮一, 黒田 耕平, 奥野 魏一
    1976 年 19 巻 4 号 p. 471-477
    発行日: 1976/07/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    インスリン治療糖尿病患者のコントロール不安定性の発現機序については, いまだ一定の見解に達していない. その原因にそれら患者の残存膵B細胞機能検索の困難さがある. ブドウ糖負荷に対する血中CPR反応を残存B細胞機能の指標とし, 不安定性との関係を定量的に分析するとともに, アルギニン負荷時のA細胞機能についても検討を加え, コントロール不安定性の発現機序を解明しようとした. インスリン治療糖尿病患者39人を対象とし, 100gOGTT時の血中CPR反応 (Σ ΔCPR) を測定. A細胞機能をアルギニンに対するグルカゴン反応より検討した. コントロール不安定性は各人の最近10回のFBS値の標準偏差 (SD), または最高, 最低値の差を指標とした. 39人中8人は血中CPRが無反応であった. 無反応群はやン若年者の占める率が高いが, 糖尿病罹病期間, インスリン使用期間, 1日使用量, BUN値などは有反応群と差がなかった. しかしながら, SDと差は無反応群が有意に大であった. 各人のΣΔCPRとSDとの間には有意の負の相関々係 (r=-0.75) が存在した. また, A細胞機能は両群間に差がなかった. 残存膵B細胞機能の多寡は明らかにコントロールの不安定性の程度に関係し, しかも両者が量的に相関することが判明した. A細胞機能に差のないことより, 残存B細胞機能が低下し, 自律的なインスリン分泌調節の巾の狭まることがコントロール不安定性の1要因と考えられる.
  • 市川 勝之, 赤沼 安夫, 小坂 樹徳
    1976 年 19 巻 4 号 p. 478-486
    発行日: 1976/07/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    肥満における脂肪細胞のcellularity**の評価は, 脂肪細胞数と平均脂肪細胞容積についてなされてきたが, 細胞容積の分布に関する方法論が確立されていない.
    ラット副睾丸脂肪組織をHirschらの方法によりOsmium tetraoxide法で固定した後, 顕微鏡写真撮影し, 電子計算機による画像解析で脂肪細胞容積の大きさを2次元的にとらえ, その分布について検討した.
    飢餓ラットおよび正常飼育ラット共に脂肪細胞の大きさの分布は正規確率紙上, 50%点 (M) ±1σ の以内はほゞ直線である. 飢餓ラットではMとσ が減少するのに対し正常飼育ラットではMとσ の増加がみられ, ラット体重, M, σ の3者間に有意な正相関がみられた.
  • 栗林 忠信, 矢島 義忠, 渡辺 斌, 岡部 治弥
    1976 年 19 巻 4 号 p. 487-497
    発行日: 1976/07/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    糖尿病に合併した腎乳頭壊死と腎周囲膿瘍の1剖検例を報告し, 合わせて本邦で報告された腎乳頭壊死の成人例51例について統計的考察を行なった.
    患者は55歳, 男. 4年前より口渇, 多飲, 多尿を自覚するも放置. 入院1カ月前より尿路感染症状あり, 次第に乏尿となり, 近医にて高血圧, 蛋白尿, 糖尿を指摘され, 昭和49年1月16日当科入院. 意識は清明. 全身浮腫の状態で糖尿病性網膜症Scott IIIa, 壊疽を伴なっていた. 入院時血糖569mg/dl. 抗生物質, 利尿剤, 正規インスリン投与を行ない血糖はコントロールされた. しかし無尿が続き腹膜灌流を試みたがショックに陥入り死亡した. 剖検で急性腎盂腎炎に伴う腎乳頭壊死と腎周囲膿瘍および糖尿病性糸球体硬化症の所見が得られた.
    本邦における腎乳頭壊死の報告は少なく, 1975年6月まで自験例を含めて51例をみるのみである. 年齢は27歳から77歳まで分布し, 平均年齢は54.4歳性別では女性に多くその比は3.6: 1であった. また糖尿病に合併したものが38例であった. 予後は悪く, 特に糖尿病合併例の死亡率は74.3%であった.
  • 島 健二, 沢崎 憲夫, 垂井 清一郎, 森下 寿々枝, 田中 亮一
    1976 年 19 巻 4 号 p. 498-504
    発行日: 1976/07/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    人膵B細胞において, 基礎状態より, さらに, マイナス方向への分泌調節機構が存在するか否か, また, かりにこのような機構が存在した場合, 糖尿病においてこの機構がいかに障害されているかを明らかにする目的で以下の実験を行った.
    正常者, 糖尿病患者それぞれ19名を対象に選び, それらに早朝空腹時actrapid insulinを静注前および注射後各時点における血糖および血中C-peptide immunoreactivity (CPR) の変動を観察した. インスリン投与量は正常者には0.1U/kgを, また糖尿病患者にはFBS 150mg/100ml以下0.2U/kg, それ以上0.3U/kgとした. 両群とも肥満者は対象より除外した.
    正常群, 糖尿病群ともインスリン投与10分後, 既に血中CPRは減少し, それぞれ前値に対し79.6%, 86.4%となった. その後も血中CPRは低下し続け, 正常群では90分に糖尿病群では実験終了時の120分に最低となった.
    一方, 血糖値は正常群で20分に前値の34.4%, 糖尿病群で45分に29.7%と最低に達し, 以後上昇した. 糖尿病群の血中CPR減少率はインスリン負荷後45分間正常群に比し明らかに低値であった. ただ, 血糖値の減少率も前者がやゝ僅少であった.
    以上の成績より, インスリン投与により膵B細胞の分泌機能が抑制されることが明らかとなり, さらに糖尿病においてかかる抑制機構に障害のあることが示唆された. 本機構の発現機序, 生理的意義についても若干の考察を加える.
  • 白川 彌, 赤沼 安夫, 小坂 樹徳, 葛谷 信貞
    1976 年 19 巻 4 号 p. 505-512
    発行日: 1976/07/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    糖尿病群96名, 対照群89名につき, 年齢, 性, 肥満度, 早朝空腹時血糖値, と各リポ蛋白量との関係を観察した. 超遠心法による各リポ蛋白量とdisc gel電気泳動法によるそれぞれのリポ蛋白量との間に一定の定量的関係のあることより, 各リポ蛋白量をdisc gel電気泳動法を用い, 相対量ではなく絶対量に近い形で表現した. その結果糖尿病群では高年齢, 肥満の存在, 高血糖にてβ リポ蛋白高値に加え. αリポ蛋白低値を認めたが, とくにそれは女性において顕著であった. 糖尿病群につき, 治療法別に各リポ蛋白量を比較したところ, インスリン治療群では経口剤治療群, 食事治療群に比しβ リポ蛋白ならびにα リポ蛋白の低値を認めた. リポ蛋白代謝に関するα リポ蛋白の意義が報告されていることより, 血管合併症をpreβ リポ蛋白, β リポ蛋白のみでなく, α リポ蛋白の立場からも検討を加える必要があるものと思われる.
  • 天工 厚子, 尾山 秀樹, 中島 行正, 松村 茂一, 西田 聖幸, 堀野 正治
    1976 年 19 巻 4 号 p. 513-520
    発行日: 1976/07/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    現在広く使用されている市販のインスリン製剤には, ブタ・Proinsulin-Like-Componentsを1.32~1.98%含んでいる.
    インスリン治療中の糖尿病患者38例についてウシおよびブタのインスリン抗体および, それらのプロインスリン特異抗体を同時に測定した. 38例のうち20例が1目インスリン使用量20単位以上で, 18例が20単位未満であった. 採血は主としてインスリン注射前に行なった. プロインスリン特異抗体およびインスリン抗体はPEG法により, 各抗体価の決定はSebriakovaらの方法に従った. インスリン使用中の糖尿病患者ではインスリン使用開始後約3カ月でほぼ全例にウシおよびブタのインスリンに対する抗体の産生がみられ, インスリン抗体陽性例の38例中32例 (84%) にブタ・プロインスリン, 23例 (61%) にウシ・プロインスリンの特異抗体の産生を認めた. これらのプロインスリン特異抗体のほとんどは, ブタあるいはウシのC-ペプチドにより吸収された. これらの抗体価はインスリン使用期間に比例した上昇の傾向は示さなかった. 1日インスリン20単位未満使用者群に比して20単位以上使用者群では高いインスリン抗体価およびプロインスリン特異抗体価を示す傾向を認めた. 各抗体価は, インスリン1日20単位以上使用者群では, ウシ・プロインスリン, ウシ・インスリン, ブタ・プロインスリンに対する抗体価が高く, ブタ・インスリンに対するそれは低い傾向を認めた.
  • 池田 正毅, 清野 裕, 中根 憲一, 中原 博, 清野 進, 井村 裕夫
    1976 年 19 巻 4 号 p. 521-527
    発行日: 1976/07/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    未治療糖尿病者に混合アミノ酸の前処置 (実験1) ならびに同時投与を行ないながら (実験2, 3) 50g経ロブドウ糖負荷試験を施行し, 単独ブドウ糖負荷時の場合と血漿インスリン, 血漿膵グルカゴン, 血糖の変動につき比較検討した. 実験1では混合アミノ酸30分間点滴静注後50gブドウ糖負荷試験を施行した. 実験2では混合アミノ酸30分間点滴静注開始と同時に509ブドウ糖負荷試験を施行し, 実験3では点滴時間を60分間に延長した.
    何れの実験方法においてもアミノ酸の処置によリブドウ糖に対するインスリンの反応は著明な改善が認められたが, 血糖曲線は必ずしも改善されなかった. 同時に測定した血漿膵グルカゴン値は単独ブドウ糖負荷群に比し著しい高値を示し, 血糖曲線の変動に関しグルカゴンの関与が重要であることが明らかとなった. 3種類の実験方法の中では実験3のアミノ酸60分問点滴ブドウ糖同時投与群において, 血漿インスリンの反応は他の群と著変を認めず, 血漿グルカゴンの上昇は最も抑制されており, 血糖曲線の改善も3者のうち最も良好であった.近年膵グルカゴンの相対的高値が糖尿病の成因の1つとして注目されているが, 今回の著者らの成績でも糖尿病者において, アミノ酸, ブドウ糖投与後の血漿膵グルカゴン値の上昇は著しくA細胞機能亢進を示唆する結果が得られた.
  • 河西 浩一, 川村 攻, 仁科 喜章, 後藤 彰夫, 岡田 奏二, 石田 俊彦, 柳生 史登, 大藤 真
    1976 年 19 巻 4 号 p. 528-537
    発行日: 1976/07/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Sjögren症候群を伴い, anti-receptor autoantibodiesの出現によって, 高度のインスリン抵抗性を示した糖尿病の1例を経験したので, その臨床所見ならびに著効を奏した免疫抑制療法について報告した.
    本症例の特徴的な所見は,(1) 45歳の肥満のない女性で,(2) インスリン未使用にもかかわらず, 血中immuooreactive insulinの異常高値があり,(3) インスリン抵抗性が極めて強く,(4) 血中インスリン結合抗体は当初検出されず, 大量のインスリン使用後も軽度の抗体価の上昇をみるのみであり,(5) ケトン体は常に陰性であり,(6) Sjogren症候群を合併し, 高γ-グロブリン血症, 抗核抗体陽性, 血沈亢進, 白血球減少などの免疫異常を示し,(7) 血中C-peptideと膵グルカゴンはともに高値を示したが,(8) 他の内分泌学的異常はみられなかった. (9) 患者血清と125I-insulin結合によるanti-receptor antibodiesの測定では血清の500倍稀釈ででも50%もの結合の抑制を示す高力価であった.
    この症例にprednisoloneとcyclophosphamideによる免疫抑制療法を行なったところ, 高γ-グロブリン血症の改善とともに血糖値も低下して, 糖尿病状態の寛解がみられ, 同時に血清中のanti-receptorantibodiesも検出されなくなった.またインスリン感受性も正常化した.
    かかる症例はinsulin receptorおよびその免疫学的機構の研究に重要な課題を提供するものとして極めて興味深い.
  • 富長 将人, 平田 幸正, 見坊 隆
    1976 年 19 巻 4 号 p. 538-549
    発行日: 1976/07/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    インスリン治療者およびインスリン自己免疫患者の空腹時血中CPRを測定し, 正常者, インスリン未使用糖尿病患者およびインスリノーマのそれと比較した. 正常者およびインスリン未使用糖尿病患者では, ほとんど全例において空腹時血中CPRは3ng/ml以下であったのに対し, インスリン治療者では大部分は3ng/ml以下であったが, 中には正常者に比し, 高値を示す例がみられ, 最も著しい例では27ng/mlを示した. また, インスリン自己免疫患者では低血糖発作期において特に異常高値を示し, 最も著しい例では280ng/mlであった. 低血糖を示さない例でも高値を示す例が多く, 1.3~8.9ng/mlであった. 一方, インスリノーマでも5.5~6.2ng/mlと高値を示した. インスリン治療例およびインスリン自己免疫例のいずれも, 異常高値を示したCPRはSephadex columnの検討では蛋白に結合して存在し, この蛋白との結合はcold Monocomponent Insulinを添加することにより一部解離した. またCPRと結合した蛋白はIgGであることが分った. 一方, これらの血清中に125I-C-peptideと結合する蛋白は存在しなかった. 以上より異常高値を示したCPRはインスリン抗体に結合したヒトプロインスリンすなわち, 自己のプロインスリンと考えられた.
  • 浅野 喬, 佐々木 悠, 奥村 恂
    1976 年 19 巻 4 号 p. 550-555
    発行日: 1976/07/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    ブドウ糖静注に対するインスリン分泌反応を解析する目的の予備実験として, 正常者と糖尿病者のインスリン消失速度を求めた.
    正常者7例と糖尿病者5例に, monocomponent insulin 0.02u/kg~0.04u/kg静注し, 血中からの消失を検討した. インスリン静注による血糖の変動を防ぐために, 20%ブドウ糖液2.4mg/kg/minの割合で, 実験開始前30分より実験終了時まで注入した. 正常者および糖尿病者に, radioimmunoassayで測定した血中インスリン値を, 片対数グラフでplotすると, 時間に対する変化は曲線的であり, 3相に分れた. インスリン代謝は, 第2相より始まると解釈され, 正常者および糖尿病者の第2相におけるインスリン半減期と減衰曲線の勾配を求め比較した. インスリンの減衰曲線は, 指数画数的に減少し, その勾配は, 正常者で0.199, 糖尿病者では0.166であり, 有意の差はなかった. またインスリン半減期は, 正常者は3.5分, 糖尿病者では4.3分であり, 有意の差は認められなかった.
  • 浅野 喬, 佐々木 悠, 奥村 恂
    1976 年 19 巻 4 号 p. 556-561
    発行日: 1976/07/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    正常者5例, 糖尿病者5例に, 0.5g/kgブドウ糖静脈負荷を行い, 血中インスリンを測定した.
    先に求めた血中インスリン消失速度を基にし, インスリン分泌率を算出した. その結果は, 正常者および糖尿病者ともに, 2相性のインスリン分泌が認められ, インスリン分泌の第1相は, ブドウ糖静注3分以内にあり, 第2相は10分より開始することがわかった.
    正常者のインスリン分泌率は, 第1相では最高58.3μu/ml/min, 第2相では最高32.8μu/ml/minであった. 糖尿病者では, 3例のみを分析したが, 第1相の低下が著しく, その分泌率は22.2μu/ml/minであった.
    ブドウ糖静注負荷試験の際のインスリン反応は, このような方法で分泌率を算出することにより, 臨床的にも利用価値が大きいと考える.
  • 上田 良成, 井藤 英喜, 白木 正孝, 大山 俊郎, 折茂 肇
    1976 年 19 巻 4 号 p. 562-568
    発行日: 1976/07/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    我々は老年者の高滲透圧性非ケトン性昏睡 (以下本症と略す) の7例を経験したので, その報告をして。老年者における本症の特徴について考察を加えた. 入院当初の診断で4例において脳卒中が疑われたことが特徴的であるが, 著明な脱水症状と異常神経所見を呈する場合には, 本症の可能性を考えて血糖値および血清滲透圧の測定をすることが大切である.自験例においては痴呆や発熱などでおこった意識状態の低下による糖尿病のコントロールの不足, 口渇感の減退, 飲食不十分, および発熱などが本症発症の要因になったものと考えられる. 意識障害の程度は昏迷から昏睡で, 血清滲透圧は343~410mOsm/lと高値を示した. また, 4例に痙攣が認められたが, 血管障害などの脳病変がすでに存在していたところへ, 血清滲透圧や血液粘度の上昇などの要因が加わって, 痙攣が発生したものと考えられる. 本症の治療は主にレギュラーインスリンと輸液によったが, 1例は輸液のみで回復した.予後については, 7例中3例が死亡した. 本症発症前の糖尿病の程度については, その治療に薬剤を必要とするような症例のほかに, 意識障害で入院してはじめて糖尿病と診断されるような症例もあった。
  • 1976 年 19 巻 4 号 p. 575-586
    発行日: 1976/07/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 1976 年 19 巻 4 号 p. 587-602
    発行日: 1976/07/31
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 1976 年 19 巻 4 号 p. e1a
    発行日: 1976年
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 1976 年 19 巻 4 号 p. e1b
    発行日: 1976年
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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