糖尿病
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24 巻 , 4 号
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  • 白石 正晴, 安東 良博, 真柴 裕人
    1981 年 24 巻 4 号 p. 451-456
    発行日: 1981/04/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    103名の糖尿病者において, 過去12週までさかのぼって, 早朝空腹時血糖値 (FBS) とHemoglobin AI (Hb AI) の関係を検討した結果, 4~6週間前のFBSとHb AIに良好な相関が認められた.
    4週間前のFBSに差がないような症例を選んで検討した結果, 性, 年令, 罹病期間, 血圧, 肥満度, 治療法, 合併症, 喫煙, 血清HDL cholesterol濃度, 血清lecithine-cholesterol acyltransferase活性値によって, Hb AIは, 影響をうけなかった.
    以上より, 糖尿病者において, Hb AIは, 過去のFBSのコントロール状態をあらわす1つのよい指標となると思われる.
  • 牧野 英一, 金塚 東, 松島 保久, 尾世川 正明, 熊谷 朗
    1981 年 24 巻 4 号 p. 457-462
    発行日: 1981/04/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    ストレプトゾトシン糖尿病ラットでみられる膵ソマトスタチンの増加がインスリン治療により変動するかどうか検討を行った. Sprague Dawley系雄ラットに, ストレプトゾトシンを静注し糖尿病を作製し, 生理的食塩水あるいはレンテ・インスリン (ノボ) 4単位の連日皮下投与を行った. 4週間投与後断頭し, 血糖, 体重を測定した. 膵及びランゲルハンス島 (ラ島) を2N酢酸で抽出し, ソマトスタチンをラジオイムノアッセィで測定した. 膵及びラ島内ソマトスタチンは, 無治療糖尿病群で増加し, インスリン治療によりコントロールレベルまで減少した. インスリン含量は, 無治療糖尿病群で低下し, インスリン治療群でも低下したままであった. 血糖は, インスリン治療群で低下する傾向を認め, 体重は, 糖尿病群では増加はみられず, インスリン治療群でコントロールと同様な増加が認められた. 糖尿病ラットの膵ソマトスタチンの増加が, インスリン治療によりコントロールレベルまでもどる理由としては, 高血糖状態及び高グルカゴン血症等が是正されるためと考えられた.
  • 勝又 一夫
    1981 年 24 巻 4 号 p. 463-468
    発行日: 1981/04/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    名古屋市における経口血糖降下剤およびインスリンによる重症低血糖の頻度とその誘因を調査するとともにインスリン自己注射の有無による重症低血糖の頻度の差を知る目的で, 名古屋市に存在する内科医院, 内科を有する病院および救急病院にアンケート調査を行い, 5868例の糖尿病患者が集められた. その中で昭和54年6月1日から昭和55年5月31日までの1年間に意識障害ないし昏睡を示した重症低血糖例は経口剤2587例中8名, 0.31%であり, インスリン943例中12例, 1.27%であった. すなわち, 5年前の報告例に比して経口剤による重症低血糖の頻度は著明に減少していたが, インスリンによるそれはほとんど変わらなかった. 経口剤の低血糖トラブルの誘因は8例中5例が医師の不適切な治療選択に基因しており, 8例中7例は70歳以上の高齢者であった. インスリン重症低血糖の誘因は12例中11例が食事摂取の不足と食事時間の遅延に起因しており, 患者側の要因が大であるとともに, 医師による患者教育の不足が原因するものと推定した. インスリンによる重症低血糖をインスリン自己注射群と医師, 看護婦による注射群に分けてみると, インスリン自己注射群に重症低血糖の頻度が明白に少ない事実が明らかとなった. 今後, インスリンによる重症低血糖予防の面から患者教育の推進とともにインスリン自己注射の一層の普及が望まれる.
  • 棚橋 忍, 梶沼 宏, 葛谷 信貞
    1981 年 24 巻 4 号 p. 469-476
    発行日: 1981/04/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    治療により早朝空腹時血糖値 (FBS) が正常化し, かっFBSが安定な糖尿病患者において, インスリン低血糖に対する膵A細胞の反応性を検討した。糖尿病患者はFBSが100mg/dl以下の者10例 (Da群) と101~140mg/dlの者9例 (Db群) に分けた。健常者12例 (N群) を対照とした。MC Actrapid insulinをN群には0.05U/kg, 糖尿病患者には0.05U/kgまたは0.1U/kgを静注し, 180分まで血糖, 血漿グルカゴン (IRG), 成長ホルモン (HGH), Adenosine 3', 5'-monophosphate (cAMP) を測定した.
    インスリン負荷前血糖値はN, Da, Db群それぞれ85±2 (M±SE), 88±3,114±3mg/dlであった.インスリン負荷後の個々の症例の最低血糖値はN, Da, Db群それぞれ36±2, 39±3, 43±1mg/dlであった。血漿HGH, cAMPの前値と最大値の差Max. ΔHGH, Max. ΔcAMPはともに3群問で有意差を認めなかった。インスリン負荷前の血漿IRGは3群間で差を認めなかった. 血漿IRGの前値と最大値の差Max ΔIRGはN, Da, Db群それぞれ107±22, 69±15, 22±14Pg/mlで, Da群はN群より低値であったが有意差はなかった。Db群のMax. ΔIRGはN群のそれより有意に低値だった. 血漿IRGの120分までのIncremental Area (AIRG) はN, Da, Db群それぞれ4128±822, 2967±523,-591±1254 pg・min/mlで, N, Da群間に有意差はなかったが, Db群はN群より有意に低値だった。
    FBSの安定した糖尿病におけるインスリン低血糖時の膵A細胞反応は, 十分に治療を行うと正常化しうること, また糖尿病における膵A細胞機能異常はインスリンの作用不足により二次的に起こることが示唆された.
  • 大森 安恵, 嶺井 里美, 吉野 正代, 佐中 真由実, 横須賀 智子, 本田 正志, 河原 玲子, 平田 幸正
    1981 年 24 巻 4 号 p. 477-485
    発行日: 1981/04/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    糖尿病妊婦の治療の目標は, 代謝異常の完全正常化であるといわれている. 妊娠時のコントロールの指標として血糖とともにHbAIを測定した. 糖尿病妊婦28例を対象とした.1例を除いて27例は妊娠前からインスリン注射をうけていた。妊娠時平均年齢は28, 5歳, 糖尿病の罹病期間は平均6, 7年であった. 対照は健常女子20名非糖尿病妊婦123名, 化学的糖尿病妊婦14名, 非妊娠糖尿病90名であった. いずれのグループも平均年齢は, 27。5歳から30.1歳の間であった.
    HbAIはIsolab社の簡易測定キットを用いて妊娠初期, 中期, 後期, 分娩後に測定した. 対照健i常女子のHbAIは, 7.0±0.6%(M±SD), 非妊娠糖尿病者のそれは10.7±2.8%であった. 正常妊婦でGTT正常型のHbAIは健常女子と差を認めず, 妊娠の経過によっても変化がなかった. 境界型を示すもののHbAIは, 妊娠後期でのみ正常型より有意に高値であった. 化学的糖尿病は, 境界型と同じ値を示し, 健常女子と有意差はなかった.
    糖尿病妊婦では, 妊娠初期11.1±2.5%を示したが, 妊娠中期, 後期では有意に低下し分娩後再び増加の傾向がみられた. 糖尿病妊婦におけるHbAIの低下は, きびしいコントロールを反映し, 分娩後の増加は, コントロールが緩和され, 高血糖になった結果によるものと考えられた。すでに13例は分娩が終了しているが, 妊娠後期のHbAI値と生下時体重, 血糖と生下時体重との問には相関がみられた. HbAIが9%以下, 平均空腹時血糖100mg/dl以下, 平均食後血糖が130mg/dl以下を保った母体の子供は正常児に等しかった.
    HbAIと食前, 食後の血糖をくみ合わせた検査結果は, 糖尿病妊婦のコントロールのよい指標となることを認めた。
  • 佐々木 嵩, 小森 克俊, 中山 秀隆, 中川 昌一
    1981 年 24 巻 4 号 p. 487-492
    発行日: 1981/04/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    標的組織のインスリン結合に及ぼすインスリン抗体の作用をヒト肝細胞膜とブタ・インスリン抗血清を用いて調べた。インスリン抗体に結合した125I-インスリンは肝細胞膜とは結合せず, インスリン治療糖尿病者の血清を加えてみた細胞膜の125I-インスリン結合は, 血中抗体量と逆相関する (P<0.05) ことが分かった. また, 肝細胞膜の少なくとも2種類のインスリン結合部位 (高親和性, 低親和性) の親和性は, インスリン抗血清の添加で変化しないが, 総結合容量は抗血清濃度があがると理論解析上減少することが示された. 肝細胞膜に一旦結合したインスリンは, 抗血清の添加で対照と比べ解離が促進し (P<0.05), その解離したインスリンの98.5±3.4%がインスリン抗体と再結合した. また逆に, インスリン抗体から解離したインスリンも細胞膜に再結合することが分かった.
    これらの成績は, 生体内においてインスリンが抗体と結合することによりインスリン・レセプターへの結合が阻害され, すでにレセプターに結合しているインスリンも抗体により解離される可能性のあることを示唆している.
  • 竹村 猛雄, 丸毛 和男, 山本 雅規, 藤井 暁, 関 淳一, 和田 正久, 藤原 良江
    1981 年 24 巻 4 号 p. 493-499
    発行日: 1981/04/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Dupuytren拘縮を合併した糖尿病患者12例について報告するとともに, 特に糖尿病の臨床像との関連を中心に検討した. 12例の内訳は男性10例, 女性2例と男性に多く, 年齢は39歳から76歳まで幅広く分布していたが,[平均年齢56.7±11.3歳 (Mean±SD)] 50歳未満の例も3例認めた. これらの症例は手仕事をする機会の多い職業に従事しているものが大部分で, 10例は両手に拘縮を認め, その内3例は足底腱膜の肥厚もみられた. 全例, 視診ですでに手掌腱膜の結節, 肥厚を認め, 8例は手掌腱膜の短縮が著明で手掌, 指の変形が明らかであり, その内1例は腱膜切除術を必要とした. 糖尿病の平均推定罹病期間12.5±3.9年 (Mean±SD) と長く, 1例を除き成人型糖尿病であるが, コントロール不良のやせ型の例が多く, 全例にアキレス腱反射ないし下肢振動覚の異常などの神経学的異常所見が認められた. また糖尿病性網膜症が12例中10例にみられた.
  • 高橋 良当, 加藤 辰也, 竹居 真知子, 中沢 道夫, 笠原 督, 大森 安恵, 平田 幸正
    1981 年 24 巻 4 号 p. 501-508
    発行日: 1981/04/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    糖尿病を合併し, 抗甲状腺抗体が強陽性を示したTurner症候群の2症例を経験した。症例1は36歳の女性. 低身長, 無月経を主訴に来院した。発育, 成長の遅延を認め, 32歳で糖尿病と診断された。身長131cm, 体重34kg, 楯状胸, 第4指短小, 性的発育不全, 黒子を認め, 知能指数は70であった。抗甲状腺抗体が強陽性を示したが甲状腺機能は正常であり, 染色体は45XO/46XXqiのモザイクを示した. HLA型はA2, A10, B7, BW22であった。症例2は20歳の女性. 低身長, 無月経を主訴に来院. 父方祖母に糖尿病がある.20歳時, 尿検査から糖尿病が発見された. 身長140cm, 体重43kg, 甲状腺腫をふれ, 楯状胸, 第4指短小, 性的発育不全, 黒子を認めた。抗甲状腺抗体が陽性を示したが甲状腺機能は正常であり, 染色体は45XOであった. HLA型はA2, B12であった。内分泌検査では, 2症例ともに100g-OGTTにて糖尿病型を示し, LH-RHテストは高反応を示したが, TRHテスト, インスリン負荷テストは正常であった.
    Tumer症候群における糖代謝異常は20~60%にみられ, 抗甲状腺抗体陽性率も50%といずれも有意に高い。そして, 糖尿病における橋本病の合併率も一般より有意に高いことが知られている. 以上より, 性染色体異常のTumer症候群, 糖尿病, 自己免疫疾患である橋本病との間に相互に密接な関係が推測された.
  • 斎藤 済美, 加地 浩, 久村 正也, 村尾 誠, 井出 肇
    1981 年 24 巻 4 号 p. 509-511
    発行日: 1981/04/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    The plasma levels of four monocarboxylic short-chain fatty acids (SCFA) were determined gas-chromatographically in 10 normal subjects, 27 nontreated diabetics and 15 nontreated hyperthyroidism according to a modification of the methods of Mahadevan et al. The concentrations of acetate and propionate were markedly increased in diabetics. In particular, there was a close correlation between the acetate concentrations and levels of fasting blood sugar. These phenomena are explained on the basis of impaired functions of acetyl-CoA carboxylase (EC 6. 4. 1. 2.) and acetyl-CoA synthetase (EC 6. 2. 1. 1.). It appears likely that such impairments cause under-utilization of active forms of these organic acids and eleveated plasma concentrations of the free acids. The concentrations of isobutyrate and isovalerate were not significantly different among the various experimental groups.
    Since the origins and physiological significance of these SCFA have not yet been thoroughly elucidated, they require further study in relation to branched-chain amino acids, pyruvate, citrate, lactate and medium-chain fatty acids.
  • 松浦 省明, 高畠 和子, 河原 啓, 土井 邦紘, 馬場 茂明
    1981 年 24 巻 4 号 p. 513-516
    発行日: 1981/04/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    We have reported that glucomannan can be of great benefit in the treatment of diabetics by reducing serum cholesterol levels, decreasing postprandial glycemia, reducing 24-hour urinary glucose and decreasing the dosage of insulin. However, previous studies have suggested that the effects of glucomannan might be greater when it is used in a gelled form. We therefore compared the effects of glucomannan supplements in 50 g OGTT and a test meal in normal subjects.
    The mean blood glucose and insulin levels with standard OGTT supplemented with 3.9g glucomannan in three different ways (non-gelled, gelled or mixed into glucose solution) were less than those of the standard OGTT. However, there were no significant differences among these groups.
    On addition of 3.9 g glucomannan to the test meal, glucomannan caused a marked decrease in the mean blood glucose and insulin level compared to the OGTT groups. When 3.9 g glucomannan was incorporated into the food (butter and corn soup), the mean blood glucose and insulin levels were more significantly reduced than those in the case of taking 3.9g glucomannan 15 min before the test meal.
    It is suggested therefore that glucomannan should be intimately mixed with the food for the management of diabetics as well as guar gum and pectin.
  • 1981 年 24 巻 4 号 p. 517-527
    発行日: 1981/04/30
    公開日: 2011/08/10
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