糖尿病
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31 巻 , 10 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 村野 俊一, 白井 厚治, 斎藤 康, 吉田 尚
    1988 年 31 巻 10 号 p. 781-786
    発行日: 1988/10/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    ラット単離培養肝細胞を調製し,[14C] Acetate,[14C] Palmitateを基質として超低比重リポ蛋白 (VLDL) 分泌に及ぼす自律神経系の役割を明らかにすることを目的に研究を行った.
    [14C] AcetateによりラベルしたVLDLの分泌はエピネフリンにより抑制され, アセチルコリンによっては影響をうけなかった.更にノルエピネフリンでは抑制されたが, イソプロテレノールでは影響は認められなかった.[14C] Palmitateを用いても同様にVLDL分泌はエピネフリン, ノルエピネフリンで抑制された.エピネフリンのこのような抑制はフェノキシベンザミンの前処置により濃度依存的に回復された.
    以上のことより, 交感神経が肝細胞のα受容体を介してVLDLの分泌を抑制的に調節していることが推測される.
  • 鹿住 敏, 馬場 茂明, Mladen Vranic, George Steiner
    1988 年 31 巻 10 号 p. 787-792
    発行日: 1988/10/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    高インスリン血症の超低比重リポ蛋白-中性脂肪 (TG) の血中動態に与える影響をインスリン (6U/日) の持続注入法 (osmotic minipumpを使用) と連日注射法とで比較検討した.重篤な低血糖防止のため, 両群に蔗糖を自由に摂取させた. (1) 血清FFAの減少にもかかわらず両群で同程度のTG分泌率の亢進を見た. (2) TG分泌率の亢進にもかかわらず血清TG値は注射群で軽度低下した.しかし, 注入群では増加した. (3) 血糖は蔗糖単独投与群と注入群とは同じであったが, 注射群では半減した.血清IRIの増加は後者で著明であった. (1) は分泌されたTGの脂肪酸の多くは血清FFA以外から由来する,(2) は注射法が血中へのTG分泌より以上に血中からの除去を亢進させる,(3) はTG分泌の亢進は低血糖あるいはそれによって惹起される代謝変化に起因するものではない, ということを示唆する.以上, 高インスリン血症は超低比重リポ蛋白の血中代謝動態を亢進させた.
  • 石原 雅樹, 篠田 俊雄, 城田 俊英, 長沢 慶尚, 山田 隆司
    1988 年 31 巻 10 号 p. 793-800
    発行日: 1988/10/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    インスリン非依存性糖尿病 (NIDDM) 患者276例と健常者44名の血清尿酸値と尿酸排泄について検討した.その結果, 尿蛋白陰性のNIDDM患者204名の尿酸値は, 健常者に比べ有意に低値を示した (男: 5.21±1.33mg/dl vs. 6.52±1.48, p<0.001;女: 4.57±1.17 vs. 5.37±1.24, p<0.01).また, 尿蛋白陰性例の尿酸値は男女とも, 食後2時間血糖値と負の相関を示した (男: r=-0.239, p<0.05, 女: r=-0.208, p<0.05).尿蛋白陰性例100例と健常者とについて, 腎機能の諸示標を比較したところ, 血中尿素窒素, クレアチニン, クレアチエン・クリアランス (Ccr), 尿酸排泄量に差はなく, 尿酸クリアランス (Curate) のみ, NIDDM例は高値を示した (男: 5.90±3.37ml/min/1.48m2 vs. 4.43±1.64, p<0.05;女: 6.77±3.39 vs. 4.93±2.50, p<0.05).一方, 尿蛋白陰性NIDDM例と72名の陽性例の尿酸値を比較したところ, 利尿剤の使用にかかわらず, 尿蛋白陽性例の尿酸値は高値を示したが, これらの症例全体では, Curate/CcrはCcrと負の相関を示した (男: r=-0.401, p<0.001, 女: r=-0.308, p<0.01).以上より, NIDDM患者のCurateは亢進しており, このために, 尿蛋白陰性例では低尿酸血症を示すものと考察された.
  • 鈴木 将夫, 河津 捷二, 根岸 清彦, 渡辺 敏郎, 外間 朝哲, 高橋 修樹, 松田 ひとみ, 春藤 俊一郎, 森谷 茂樹, 井上 郁夫 ...
    1988 年 31 巻 10 号 p. 801-808
    発行日: 1988/10/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    膵島細胞膜抗体 (ICSA) はインスリン依存型糖尿病 (IDDM) の21.3%(16/75), インスリン非依存型糖尿病 (NIDDM) の14.8%(21/142) に検出された.このICSA陽性NIDDM (陽性群) における抗マイクロゾーム抗体陽性率はICSA陰性NIDDM (陰性群) と差がなかった.また両者において, 性, 発症年齢, BMI (body mass index) に差はなかった.陽性群では21名中9名が1-3年後にインスリン治療を必要としたが, 陰性群では3年間皆無であった.陽性群の新鮮尿中C-ペプチド/クレアチニン (U-CPR/U-Cr) は44.0±5.5μg/g (n=20) であり, 陰性群の64.1±4.3μg/g (n=48) よりも有意に低値であった (p<0.05).また, 陰性群では3年間変化を認めなかったが, 陽性群のU-CPR/U-Crは平均2.4年後には42.5±6.4μg/gから28.9±3.6μg/g (n=17) へと有意に低下した (p<0.05).陽性群ではHLAのB-7とDRw9が健常人に比して高率に見られた (p<0.01).
    以上, NIDDMの一部において, ICSA, HLAと関連して膵島B細胞機能が徐々に低下する症例があり, 何らかの免疫機序の介在を示唆するとともにNIDDMのheterogeneityの存在をうかがわせた.
  • 大谷 敏嘉, 樋上 裕子, 笠原 督, 横山 宏樹, 八尾 建史, 兼松 幸子, 内潟 安子, 平田 幸正
    1988 年 31 巻 10 号 p. 809-811
    発行日: 1988/10/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    東京女子医科大学病院通院中の25歳未満発症IDDM患者において, 調査時年齢が18歳未満, 18歳以上の2グループに分類し, 両グループにおいて性, 罹病期間および6年間のHbA1の平均値を一致させた80名 (両グループともそれぞれ40名 [男性18名, 女性22名], 罹病期間8.9年, HbA1 11.8%) の網膜症の出現頻度を比較検討した (調査時年齢の平均: 18歳未満のグループ14.7歳, 18歳以上のグループ24.4歳).
    1986年における網膜症の頻度は, 18歳未満のグループでは7.5%, 18歳以上のグループでは42.5%であった (p<0.005).調査時年齢が18歳未満のグループの網膜症7.5%はすべて単純網膜症であった.18歳以上のグループの網膜症42.5%のうちわけは, 単純網膜症40.0%, 増殖網膜症2.5%であった.このように, 性, 罹病期間およびHbA1を一致させたにもかかわらず, 18歳以上の年齢になると網膜症をよりおこしやすいといえた.
  • 水野 治
    1988 年 31 巻 10 号 p. 813-819
    発行日: 1988/10/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    症例は高血圧症 (HT) および糖尿病 (DM) 罹病期間がそれぞれ17年と5年の60歳男性.両者のコントロ-ル困難と全身倦怠感で入院.腹部血管雑音聴取.低Na・低K血症 (118mEq/l・3.0mEq/l), 高レニン血症 (>25ng/ml/hr) あり.連続迅速腎盂撮影, レノグラム, 腹部CT, 大動脈撮影で左無機能腎, 左萎縮腎, 左腎動脈閉塞腎静脈血レニン活性比1.6.腎血管性高血圧症 (RVH) と診断HT, DMのコントロールは困難で血清電解質異常は飲水制限にて幾分改善.左腎摘出術施行.腎動脈狭窄の原因は腎動脈硬化症と推定.手術翌日血漿レニン活性正常化.降圧剤なしで境界高血圧となり, 血清電解質正常化.術前インスリンを要したDMコントロールも食事療法単独で可能となった.RVHに起因する二次性アルドステロン症がDMコントロールを困難にしたと考えた.低Na血症は患側腎でろ過されたNaがすべて再吸収され, 健側腎からより多くのNaが排泄されるという過剰な代償機構が原因と推定した.
  • 柴崎 芳一, 野田 光彦, 山田 信博, 岡 芳知, 春日 雅人, 金沢 康徳, 高久 史麿, 金木 正夫, 井上 聖啓
    1988 年 31 巻 10 号 p. 821-823
    発行日: 1988/10/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Three patients were studied to evaluate the effect of mexiletine on the symptoms and signs of painful diabetic neuropathy. Two patients had retinopathy (and nephropathy); the other patient, who had posttreatment neuropathy, had no other complications. Improvemet was assessed on the basis of subjective symptoms (pain score) after oral administration of mexiletine (150-450mg/day). In two or three days, severe pain and dysesthesia were markedly reduced and anxiety was relieved, although nerve conduction velocity and neurological signs did not change significantly. No side effects were observed in our patients. The results suggest that mexiletine is a useful drug for the improvement of subjective symptoms in painful diabetic neuropathy.
  • 1988 年 31 巻 10 号 p. 825-833
    発行日: 1988/10/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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