糖尿病
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33 巻 , 2 号
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  • 小内 亨, 大島 喜八, 岡田 秀一, 馬原 充彦, 森 昌朋, 下村 洋之助, 諏訪 邦彦, 小林 功, 小林 節雄
    1990 年 33 巻 2 号 p. 101-107
    発行日: 1990/02/28
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    視床ト部性肥満の一つのモデノレである視床下部離断肥満ラットにおける, インスリンの摂食調節機構への作用を検討した. ストレプトゾトシン投与糖尿病ラットに, 視床下部離断術および偽手術を施行し, 術後連日体重, 摂食量を測定した. 引き続きインスリンを投与し, 同様の観察を続けた. 視床下部離断群はインスリン欠乏状態にても術直後は有意な体噴増加を示したが, その後体重は漸減し偽手術群と同程度になった, インスリンの投与により体重は増加し, 偽手術群に比し有意の差を生じた. 摂食量は, 偽手術群ではインスリン投与により低下したが, 視床下部離断群では逆にインスリンに対し用量反応性に増加した. この事実より, 視床下部性離断肥満ラットではインスリンを介した摂食調節機構に障害があり, このことが本ラットにおける過食の一因となっていることが示唆され, 肥満の形成にはこれに加えて高インスリン血症の存在が重要であると考えられた.
  • 種田 紳二, 中山 秀隆, 青木 伸, 黒田 義彦, 三沢 和史, 柳沢 克之, 桑島 悟, 中川 昌一
    1990 年 33 巻 2 号 p. 109-114
    発行日: 1990/02/28
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Nollenzymatic fructosylation (fructosylation) による螢光物質生成とnonenzymatic glucosylation (glucosylation) による螢光物質 (advanced glycosylation endoproducts) 生成とを比較検討した. Bovine serumalbuminと種々の濃度のfructose, glucoseをincubationし経時的に螢光物質を測定した結果fmctosylation, glucosylationいずれの系でも経時的に螢光物質は増加した. 同条件ではfrucutosylationで増加が著しく, 特に初期14日間での増加速度はglucosylationでの5.4倍であった. Aminoguanidineを添加すると, いずれの系の螢光物質増加も著明に抑制した. Bovine serum albuminを十分glucosylationさせた後にglucose-freeとするとその後Amadori転位物が減少するのに対して螢光物質は増加した. 以上によりfructosylationでもglucosylationと同様の螢光物質が生成されること, その生成がaminoguanidineにより抑制されること, 及びglucosylationでのAmadori転位物から螢光物質への転換がglucose-freeの条件でも進行することが示された.
  • 園部 正信
    1990 年 33 巻 2 号 p. 115-123
    発行日: 1990/02/28
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    糖尿病性神経障害 (DN) の成因と治療を究明するため, ストレプトゾシン (STZ) 糖尿病 (DM) ラットに, 血管作働薬経ロプロスタグランディンE1 (PGE1) 製剤 (TFC612, OP1206・αCD), アルドース還元酵素阻害剤 (ARI)(ONO2235), メチルコバラミン (B12) を投与し, 電気生理学的, 生化学的及び形態学的に解析した. PGE1製剤は, 短期及び長期DNの坐骨神経伝導速度 (MCV) 低下を最も改善し, 有髄線維の小径化も回復した. さらに短期及び長期DNのソルビトール・ミオイノシトール代謝異常を是正することなく, 坐骨神経血流 (レーザードップラー法) 低下とNa+, K+-ATPase活1生低下を改善した. これは同剤のMCV改善効果が後二者を介することを示唆している. また同剤は長期DNの神経内鞘微小血管内腔拡張を改善した. 以上より, DNの発症・進展に早期より血管性因子の障害が密接に関与し, PGE1製剤がDNの治療及び成因究明上有用であることが示唆された.
  • 平野 史倫, 本庄 恭輔, 上原 総一郎, 平山 亮夫
    1990 年 33 巻 2 号 p. 125-130
    発行日: 1990/02/28
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    糖尿病およびその細小血管障害の病態を検討する目的で, 60名の糖尿病患者を対象に血液レオロジーに影響を与える赤血球膜シアル酸 (SA) と血清シアリダーゼ (SDase) 活性を測定した. 赤血球膜SAは酵素法, 血清SDase活性は螢光基質法を用いた. 糖尿病患者において赤血球膜SAは有意に低下し, 血清SDase活性は有意の上昇を認めた. 加えて, 細小血管障害合併糖尿病では赤血球膜SA低下, 血清SDase上昇の程度は増大し, 細小血管障害との関連を推測させた. また, 食事療法のみ (D), 経口血糖降下薬, インスリン療法 (In) の3群に分類するとD群とIn群において, 赤血球膜SAは有意な低下, 血清SDase活1生は有意な上昇が認められた. さらに, 赤血球膜SAと血清SDase活性は空腹時血糖, HbA1と相関し, 血糖との関係を推定させた.
    これらの事実より, 赤血球膜SAの低下はその陰性荷電の減少により, 赤血球凝集を引き起こし, 微小循環不全のために, 糖尿病およびその細小血管障害を悪化させると考えられた. さらに, これらの成績から, シアル酸代謝の測定は, 糖尿病治療の上で有用な臨床的パラメーターとなりうると思われた.
  • 渡部 良一郎, 佐藤 徳太郎, 佐々木 久雄
    1990 年 33 巻 2 号 p. 131-135
    発行日: 1990/02/28
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    家兎の胸部大動脈および内膜のグルコース代謝に及ぼす糖尿病の影響について検討した. 家兎の頸動脈に人工血管を移植後アロキサンにより糖尿病を誘発し, 取り出した胸部大動脈と移植血管の内面に形成される内膜を1-14C-グルコースまたは6-14C-グルコースを含む反応液中でインキュベートし, 発生する14CO2と反応液中に生成する14G乳酸の放射活性を液体シンチレーションにて測定した. 1-14Gグルコースと6-14C-グルコースとからの14CO2および14G乳酸の生成比 (1-14C/6-14C) は, それぞれ大動脈で2.33と0.83, 内膜では7.8と0.74であった. またその比は糖尿病群の大動脈でそれぞれ3.67±1.37, 0.60±0.12, 内膜では78.9±58.7,103±0.38であり14CO2, の生成比は双方とも非糖尿病群に比し有意に高値であった (P<0.025). これらの結果より, 胸部大動脈および内膜においてはヘキソースリン酸側路が相対的に活発で, 糖尿病群において充進し内膜では特に著明であることが判明した.
  • 町村 英郎
    1990 年 33 巻 2 号 p. 137-142
    発行日: 1990/02/28
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    糖尿病性腎症の腎機能保持に, 現在使用されている各種治療法のうち, 何れが効果的かについて検討した. 3年以L継続して経過観察した糖尿病性腎症患者 (NIDDM) 79名 (男47名, 女32名) を対象に, 治療内容と臨床指標を比較検討した. 治療は, カルシウム拮抗剤 (CaA), α メチルドーパ (αMD), アンギオテンシン転換酵素阻害剤 (ACEI), 抗血小板剤 (APL), 経口吸着剤 (AST-120), および必須アミノ酸製剤 (EAA) について検討した. EAAとAST-120では低蛋白食を指導した. 腎症進展は血清クレアチニン値逆数の変化率 (△1/Cr) を各治療前後で比較した. 有意差検定はWilcoxon及びSpearman法を用いた. 各治療前後の△1/Cr (mg/dl年) は以ドのごとくであった. CaA (-O.172,-0.120), αMD (-0.132,-0.077), ACEI (-0.170,-0.017), APL (-0・158,-O.147), EAA (-O-179,-O.091), AST-120 (-0.241,-O.203). EAAについて△1/Cr減少抑制が有意に認められた. 低蛋白食ドのEAAの投与は, 糖尿病性腎症の腎機能低下阻止に寄与する事が示唆された.
  • 鈴木 吉彦, 松岡 健平
    1990 年 33 巻 2 号 p. 143-146
    発行日: 1990/02/28
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    インスリン非依存型糖尿病患者96例に, 入院後5日目と12日目に神経伝導速度 (以下NCVと略す) を測定し, 血糖コントロールが神経改善に及ぼす影響について検討した. その結果, 食事と運動療法を新たに加えた条件下で, NCVは1週間で有意な改善を認めた. しかしこの際のNCVの改善はきわめてわずかで, また血糖降下幅と神経伝導速度改善度とは相関しないため血糖降下が必ずしもNCVの改善に結び付くとは言えなかった. そこで, NCVの改善をFPGの推移により3群に分け比較したところ, 治療早期空腹時血糖150mg/dl以上で入院12日目に150mg/dl未満になった群がNCVのよい改善を示した, これに対し, 空腹時血糖値は降下しても150mg/dl以上に留まった群では不変か悪化傾向に偏っていた. 以上より糖尿病患者におけるNCVの評価には代謝状態の変化を常に考慮すべきで, また空腹時血糖値を150mg/dlのコントロールにする事が神経障害改善につながるといった臨床的意義が示された.
  • 野村 誠, 松島 洋之, 妹尾 恭知, 星山 俊潤, 久保田 昌詞, 上田 信行, 関谷 正志, 山崎 義光, 河盛 隆造, 鎌田 武信, ...
    1990 年 33 巻 2 号 p. 147-152
    発行日: 1990/02/28
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    典型的な低血糖症状を呈さなかったインスリノーマ症例についてカテコラミン分泌動態の面から検討したので報告する. 症例は40歳男性で, 空腹時低血糖値の精査を目的として当科に紹介された. 入院後連日測定した早朝空腹時血糖値は26~73mg/dlであり, 血中インスリン値は4~21μU/mlと相対的高値であった. グルカゴン負荷試験にて, 負荷後著明な血中インスリン, C-ペプチドレベルの増加を認めたが, 27時間絶食試験にて40mg/d1前後の低血糖値になっても低血糖症状を示さなかった. CTでは当初画像診断出来なかったがMRI, angiogram, 経皮経肝門脈血採血によりインスリノーマと診断し得た. 本症例にて術前後に人工膵島を利用したclamptestを行い比較検討したところ, 術前には低血糖に対するカテコラミン分泌反応低下が存在していたため, 低血糖症状が欠如していた可能性が示唆された. また低血糖clampにて, 術前には低血糖による内因性インスリン分泌抑制が認められなかった.
  • 川本 龍一
    1990 年 33 巻 2 号 p. 153-157
    発行日: 1990/02/28
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    糖尿病性ケトアシドーシス (DKA) にて突然発症し, 血清ミオグロビン (Mb) および各種膵酵素が異常高値を示したインスリン依存型糖尿病 (IDDM) の1例を報告する.
    症例は52歳の男性で, 下痢, 嘔吐, 意識障害を主訴に入院した. 入院時検査成績で高血糖 (1,261mg/dl), 尿ケトン体強陽性などからDKAと診断し, 直ちに輸液およびインスリン投与を開始した. 本症例は著明な高血糖にもかかわらずHbIは6.4%と低値であったことから, 突然に発症したIDDMと考えられた. DKAは治療により急速に改善し, また入院時異常高値を示した血清Mbは4日後, 各種膵酵素 (トリプシン, リパーゼ, エラスターゼ1) は4週後にはそれぞれ正常化した. こうした異常高値は, DKAそのものに伴う代謝異常や循環不全が原因と考えられ, さらに各種膵酵素上昇は, IDDMの発症に関連のあるウイルス感染やラ氏島炎による膵外分泌腺細胞の破壊も関与していると考えられた.
  • 1990 年 33 巻 2 号 p. 159-188
    発行日: 1990/02/28
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 1990 年 33 巻 2 号 p. e1
    発行日: 1990年
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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