糖尿病
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35 巻 , 12 号
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  • 松田 文子
    1992 年 35 巻 12 号 p. 941-947
    発行日: 1992/12/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
  • 石橋 不可止
    1992 年 35 巻 12 号 p. 949-954
    発行日: 1992/12/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    トランスフェリン指数 (TfI) のcut off point設定とTfIとアルブミン指数 (AI) の再現性を比べるとともに, NIDDMにおけるTfIとAIを比較した. 431名の健常者の早朝第一尿のTfIは, 0.55±0.20mg/gCrであり, 正常上限値を0.95mg/gCr (mean+2SD) とした. 健常者, NIDDM各々10名の連続5日間の早朝一番尿におけるTfIとAIの変動係数は有意差がなかった. 175名のNIDDMをAI により4群 (A: 0-9.9, B: 10.0-19.9, C: 20.0-49.9, D: 50.0-199.9mg/gCr) に分け, 各群のTfIの比較とAIとの相関をみた. TfIはAI同様各群間に有意差をもって増加した. AIが正常であるA, B群の11.6%, 40%がTfIの正常上限を超え, すべての群でAIとTfIは有意に相関した. 以上より, ミクロトランスフェリン尿はNIDDMにおいてミクロアルブミン尿と同等の感度を有する糖尿病性腎症のマーカーとなりうるかもしれない.
  • 田中 史朗, 山田 純子, 佐藤 利彦, 藤井 暁
    1992 年 35 巻 12 号 p. 955-962
    発行日: 1992/12/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    NIDDM患者を対象に運動療法継続の血清脂質に及ぼす効果につき特にインスリン感受性 (イ感) との関連を検討した. 対象はNIDDM患者で8週間に亘り食事療法とVO2max40~60%強度の運動を実施させた (Tr) 群18例と同期間食事療法のみで経過をみた (D) 群13例である. イ感はインスリンクランプ法を実施し, ブドウ糖代謝率 (MCR) を指標とした. 結果 (1) Tr群ではMCRは治療後有意に増加したが (p<0.01), D群では有意の変動がなかった.(2) 両群共総コレステロール (TC) は治療前後で差はなく, HDL-コレステロール (HDL-C) はTr群のみに有意に増加した (P<0.01).トリグリセリド (TG) は治療後両群で低下したが, その程度はTr群で大であった.(3) Tr群では治療に伴うHDL-C増加, TG低下の程度とMCR増加の程度との間には各々有意の相関を認めた (各々p<0.01, p<0.05). 以上, NIDDMにおいて運動の継続はTGの低下, HDL-Cの増加をもたらしたが, その機序の一つに末梢イ感改善の関与が示唆された.
  • 横山 宏樹, 内潟 安子, 児玉 公二, 富岡 光枝, 大谷 敏嘉, 矢野 かを里, 丸山 明子, 兼松 幸子, 大森 安恵
    1992 年 35 巻 12 号 p. 963-967
    発行日: 1992/12/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    正確な時間畜尿を確認できる入院患者により, 採取が簡便である早朝第一尿でのアルブミン濃度およびそのクレアチニン補正比を, 同日採取によるアルブミン時間排泄率(夜間, 24時間)と比較した. 対象は, 当センターに入院した試験紙法で蛋白尿を認めないインスリン依存型糖尿病患者24名である. 早朝第一尿アルブミン濃度は, 夜間アルブミン排泄率 (r=0.84)・24時間アルブミン排泄率(r=0.79)と極めて密な相関を示した. クレアチニン補正をした早朝第一尿アルブミン濃度は, 夜間アルブミン排泄率とr=0.93で, 24時間アルブミン排泄率とr=0.68であった. これらより, 早朝第一尿ではクレアチニン補正は必ずしも必要でない, と考えられた. 水分負荷や運動負荷による影響を受けにくい早朝第一尿アルブミン濃度は, 今後の尿アルブミンの追跡調査の上で有用であると考えられた.
  • 佐々木 陽, 堀内 成人, 長谷川 恭一, 上原 ます子
    1992 年 35 巻 12 号 p. 969-976
    発行日: 1992/12/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    インスリン非依存型糖尿病患者1939例を平均9.6年間追跡し, その間に死亡503例について, 初診時に存在した危険因子と生命予後ならびに死因との関係について検討した. 初診時危険因子は生命予後に大きく影響し, 性別 (男), 発病年齢, 高血圧, 心電図虚血性変化, 網膜症, 蛋白尿, 空腹時血糖値, インスリン治療, GOTは生命予後に対して有意の関係が認められた. これらの因子と死因との関係をみると, 悪性新生物は初診時蛋白尿 (-), 空腹時血糖値く140mg/dl. 食事療法など糖尿病もしくはその合併症の程度の軽いものにおいて相対的な増加がみられ, 一方心疾患は心電図虚血性変化のあるもの, 血清Cholesterol値の高値のものに増加がみられた. また, 腎疾患は網膜症および持続性蛋白尿のあるものに増加が著しく, 肝硬変はGOT高値のものに顕著な増加がみられた. しかし, 脳血管疾患については年齢以外には大きな影響を及ぼす因子はみられなかった.
  • 藤田 宜是, 大井 洋之, 八杉 忠男
    1992 年 35 巻 12 号 p. 977-983
    発行日: 1992/12/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    糖尿病性腎症の病態において補体系がいかなる役割をはたしているか明らかにするため, インスリン非依存性糖尿病 (NIDDM) 患者55例を対象にして補体系蛋白の動向を検討した. SRID法, ELISA法を用いて各補体成分や補体分解産物及び補体制御蛋白の血中, 尿中濃度を測定し, 以下の成績を得た. 1) NIDDM患者では血中補体成分が増加していた. 2) NIDDM患者では血中補体分解産物が増加し, in vivoで補体が活性化されている可能性が示唆された. 3) 腎機能障害を認めるNIDDM患者では血中Vitronectinが低下し, 補体系による組織障害を阻止しにくい病態が示唆された. 4) 補体分解産物は腎機能障害を認めるNIDDM患者で尿中に検出されたが, その変動は特異的で糸球体における補体活性化の可能性が示唆された. 以上より, 補体系はNIDDMの病態に何らかの影響を与え, 腎症の発症や進展にも関与している可能性があると考えられた.
  • 高桜 英輔, 大沢 謙三, 早川 哲雄, 臼井 千威子, 牧野 博
    1992 年 35 巻 12 号 p. 985-991
    発行日: 1992/12/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    CSIIが臨床に使用されてから10余年が経過したが, 本邦での長期使用例の成績はきわめて少ない. 頻回注射法にて治療中であったIDDMの7例にCSIIを76.3±20.1 (M±SD) ヵ月間使用し, 血糖制御状況と糖尿病性合併症の進行状況について調査した. HbA1cはCSII前10.9±2.7%から治療開始後1年間では7.1±1.7%(P<0.01) へと低下し, 7年間にわたり有意な低値を維持した. 網膜症はCSII開始後6ヵ月以内に一時増悪をみた2例を含め進行をみなかったもの3例, 改善2例, 軽度進行2例であった. 腎症ではmicroalbuminuria (MA) の3例中2例はNormoalbuminuria (NA)へ改善がみられ, 他の1例は不変であった. NAの4例中3例はNAにとどまり, 1例のみが軽度のMAへ進行した. MCVは有意に改善した. 以上の成績より, CSIIによる長期治療は糖尿病性合併症を改善またはその進行を遅延させうることが示唆され, またIDDM患者によく受け入れられていることが明らかになった.
  • Sarah L. Patrick, 田嶼 尚子, Ronald E. LaPorte, 北川 照男, RI研究班
    1992 年 35 巻 12 号 p. 993-1000
    発行日: 1992/12/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    18歳未満発症のIDDMの糖尿病性腎症による死亡を, 日米で比較した. 日本では1394名中16名, 米国では986名中2名が腎症で死亡しており, 日本の症例の危険度は米国に比べて約10倍高かった (訂正腎症死亡率; 日本: 米国=276.7: 22.8/10万人年). 日本におけるIDDMの全死亡率および腎症死亡率には地域差があり, 各々の地域の人口当りの所得が低いほど死亡率が高い傾向を示した.
    日本のIDDM患者にはなぜ腎症による死亡が多いのか, その原因ははっきりしない. 日米では, 腎症の発症率や遺伝的感受性が異なる, 糖尿病の治療そのものに差異がある, 等の仮説が考えられる. この差異を説明するためには, 様々な研究方法が考えられるが, WHO DIAMOND Studyなど, 標準化された方法を用いた国際協同研究をすすめることによって, 重大な, しかし予防可能な死亡である腎死に影響する因子を明らかにしうるであろう.
  • 馬場 正之, 柏村 英明, 八木橋 操六, 松永 宗雄
    1992 年 35 巻 12 号 p. 1001-1006
    発行日: 1992/12/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    約1年の経過で高度の四肢筋力低下と感覚鈍麻が進行した47歳の糖尿病女性を報告する. 当初, 糖尿病性神経障害として加療を受けたが症状は進行性に悪化, 運動神経伝導検査で上肢諸神経に誘発筋電位の著明な振幅変化と伝導速度低下がみられ, 多地点刺激による詳細な伝導刺激によりmultifocal conduction blockが確認された. 生検腓腹神経の有髄線維はほぼ完全に消失し, 菲薄髄鞘線維がわずかに残存していた. 本例の神経伝導異常は炎症性脱髄性神経炎の特徴的所見で, 糖尿病性神経障害の伝導異常としてはこれまで報告がない. 症状が緩徐進行性であったことから, 本例は糖尿病に慢性炎症性脱髄性多発神経炎 (CIDP) を併発した症例と考えられた. CIDPは治療可能であることから, 糖尿病性神経障害との鑑別が重視される. CIDPと糖尿病との併存は軸索変性を激化させる危険をはらんでおり, 早期診断が重要である.
  • 根岸 清彦, 柴崎 智美, 石丸 安明, 高橋 修樹, 森谷 茂樹, 鈴木 将夫, 片山 茂裕, 石井 淳, 胡 建国, 丹羽 正弘, 丸山 ...
    1992 年 35 巻 12 号 p. 1007-1011
    発行日: 1992/12/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    To investigate selective protein permeability in early diabetic glomerulopathy, urinary total IgG and IgG4 excretion and urinary albumin excretion were compared in patients with non insulin-dependent diabetes mellitus (NIDDM).
    Sixty one NIDDM patients were classified according to their albumin excretion rate (AER) determined on the basis of overnight urine collections (22: AER<20μg/min, normoalbuminuria; 21: AER 20 to 200μg/min, microalbuminurla; 18: AER>200 μg/mnin, macroalbuminuria) NIDDM patients and 36 normal controls were analyzed for urinary total IgG, IgG4 and urinary NAG excretion. Urinary total IgG was detected by novel non-immunological competitive assay (biotin-avidin method), and IgG4 was detected using a newly developed ELISA employing anti-IgG4 monoclonal antibody.
    U-Total IgG levels were significantly higher in both microalbuminuria and macroalbuminuria in comparison with normoalbuminuria or controls (p<0.01 and p<0.05, respectively). U-IgG4 levels were significantly increased in both macroalbuminuria and microalbuminuria, compared with normoalbuminuria and the controls (p<0.05). U-total IgG levels were clearly elevated in normoalbuminuria compared with the controls (p<0.01), whereas U-IgG4 levels for normoalbuminuria were within the normal range. Urinary NAG excretion was similar in the controls and the other groups.
    These data indicate that selective urinary excretion of different IgG subclasses appears to provide a method of assessing besement membrane impairment in early diabetic nephropathy and may serve as an additional parameter to precisely characterize incipient diabetic nephropathy.
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