糖尿病
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36 巻 , 7 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 川崎 英二, 渡部 素生, 斎藤 和子, 矢野 まゆみ, 瀧野 博文, 魚谷 茂雄, 松本 一成, 奥野 信一郎, 高尾 幸男, 横田 厚, ...
    1993 年 36 巻 7 号 p. 507-513
    発行日: 1993/07/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    64KD抗体陽性インスリン依存型糖尿病 (IDDM) 患者10例 (男性4例, 女性6例) において, 64KD抗体とその対応抗原と言われているGABA合成酵素glutamic acid decarboxylase (GAD) との反応性を35S-methionine標識rat isletを用いた免疫沈降法における吸収試験によって検討した. GADは, 2つのisoform (GAD65, GAD67) を含むrat brain GADとrecombinant rat GAD67を用いた. 10例中7例 (70.0%) において64kDaのバンドはrecombinant rat GAD67では吸収されず, rat brain GADで完全に吸収された. また, 1例 (10.0%) においてrecombinant rat GAD67でのみ若干の吸収を認め, 2例 (20.0%) ではrecombinant rat GAD67, ratbrain GADのいずれにおいても吸収されなかった. IDDM患者血中に存在する64KD抗体は, ほとんどの症例においてGAD65を認識することが示唆されるが, GADを認識しない症例も認められ, このことは64KD抗体が不均一であることを示している.
  • 長屋 憲
    1993 年 36 巻 7 号 p. 515-521
    発行日: 1993/07/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    母体耐糖能異常のより良いスクリーニング法を得るため, 旭中央病院1年半の1733分娩例について妊娠16週未満と26~28週の2時期に随時血糖値を測定し95mg/dl以上の例に糖負荷試験を行ない最適閾値およびその測定条件を検討した. 両時期ともに閾値を下げると検出例数は増加したが100mg/dl以下ではWHOのIGT以上の耐糖能異常の検出数増加は僅かであった. 食後2時間未満測定群の検出特異性は2時間以後群の約50%と低かった. 食後2時間以降正常群の随時血糖値は16週未満で83.0±8.4mg/dl, 26~28週では81.0±8.0mg/dl (MEAN±SD) と安定し全測定値の90%が100mg/dl以下であった. 閾値100mg/dlでは対象妊婦の5.6%に耐糖能異常を検出したがその6割は妊娠16週未満に検出し得た. 以上よりスクリーニングのための血糖測定はまず妊娠初期に, 次いで妊娠中期に何れも食後2時間以上経過後に施行し, 100mg/dlを閾値として判定すると効率の良い検出が可能と考えられた.
  • 中川 啓, 山田 和恵, 松葉 尚子, 中嶋 聡子, 渡辺 博, 尾形 研二, 松葉 育郎, 池田 義雄
    1993 年 36 巻 7 号 p. 523-530
    発行日: 1993/07/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    抗グノレタミン酸脱炭酸酵素 (GAD) 抗体は, I型糖尿病 (IDDM) のマーカーとして近年, 注目されている. 今回我々は, 精製ラット脳GADを用いて, 抗GAD抗体を検出するラジオイムノアッセイ (RIA) 法を開発した. その方法は, 患者血清を125I標識した精製GADと反応させた後に, プロテインGビーズで沈降させ, その放射活性を測定するというものである. その結果, 正常人38検体の平均/直+3SDを超える値を陽性とすると, 発症後1年以内のIDDM群では59.5%(22/37) が陽性であり, II型糖尿病群の陽性率5%(1/20) との間に明らかな差がみられた. また陽性率と抗体価は低いながらも, 強皮症と慢性関節リウマチ患者の一部にも抗GAD抗体陽性の可能性が示唆された. このRIA法は簡便で感度も良いため, IDDMのマススクリーニングのみならず, 抗GAD抗体の標準化にも有用であると思われる.
  • 早川 哲雄, 大沢 謙三, 永井 幸広, 宮腰 久嗣, 小林 健一, 高桜 英輔
    1993 年 36 巻 7 号 p. 531-537
    発行日: 1993/07/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    症例は77歳, 男性. 67歳時にインスリン非依存型糖尿病と診断され, 各種インスリン製剤による治療を続けてきた. 1990年9月, 早朝空腹時の低血糖, 日中の高血糖を繰り返すため入院となった. 125Iインスリン結合率72.3%とインスリン抗体を認め, 血中免疫反応性インスリン (IRI) は, 総IRI 1770μU/ml, 遊離IRI 124μU/mlと共に高値を示した. インスリン抗体のScatchard解析では, high affinity siteの結合能は41.6nMと大であった. euglycemic clamp法では, 10mU/kg/minのインスリン注人により総IRIは著明に上昇したが, 遊離IRIはわずかな上昇にとどまり, ブドウ糖のmetabolic clearance rateは2~3ml/kg/minと低値のまま不変であった. インスリン中止後, 低血糖は起こらなくなり, high affinity siteの結合能は減少し, ほぼ良好な血糖コントロール状態となった. 本例は, インスリン治療中に生じたインスリン抗体が空腹時低血糖, 後高血糖両方の原因として関与した稀な症例と考えられた.
  • 年森 啓隆, 中津留 邦展, 光川 知宏, 榎木 誠一, 影山 均, 山田 和宏, 武村 次郎, 栗林 忠信, 夏田 康則, 和田 俊朗, ...
    1993 年 36 巻 7 号 p. 539-546
    発行日: 1993/07/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    インスリン非依存型糖尿病, 舌根部甲状腺によるクレチン症, およびXO/XX/XXXのモザイク型性染色体異常を示したが, 無事に妊娠・出産した1例を経験したので報告する. 症例は28歳, 女性. 在胎10か月で異常なく出生したが,-2SD以下の低身長, 運動・精神発達遅延, 月経異常を認め, 特に精査・治療はされず成人に至った. 20歳頃に尿糖陽性, 糖負荷試験で糖尿病と診断されたが放置. 28歳で妊娠, 当科入院後インスリン非依存型糖尿病, 舌根部甲状腺によるクレチン症と診断された. また約7%のXO/XXX性染色体異数性を認めた. 強化インスリン療法および甲状腺ホルモン補充療法を行い, 無事に健康児を出産した. これまで自己免疫性甲状腺炎あるいは性染色体異常とインスリン依存型・非依存型糖尿病との関連は多く指摘されているが, 舌根部甲状腺によるクレチン症あるいは低頻度の性染色体異数性と糖尿病との関連について報告は極めて少なく, 不明な点が多い.
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