糖尿病
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37 巻 , 12 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 戒能 幸一, 貴田 嘉一
    1994 年 37 巻 12 号 p. 867-871
    発行日: 1994/12/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
  • 中 啓吾, 佐々木 秀行, 古田 眞智, 三家 登喜夫, 南條 輝志男
    1994 年 37 巻 12 号 p. 873-880
    発行日: 1994/12/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    糖尿病患者の交感神経機能異常を早期から客観的, 定量的に評価できる方法を見いだす目的で, 糖尿病患者50例, 健常人58例に対し, 安静時の指尖脈波の波高変動係数 (CWWH), 氷水負荷後の脈波波高の減少率 (RWH), 5分後皮膚温の同復率 (T5) について検討した.T5, RWHには50歳までは加齢による変化は認めず, 脈波で動脈硬化波形を示す群でCVWHは低値, T5は高値の傾向を認めたが, RWHには差を認めなかった。糖尿病群では健常人よりRWHは40歳以上で有意に低下しており, 自律神経症状を有する群でCVWH, RWHは低値, 起立時血圧低下が30mmHg以上あるいはCVR-Rが異常低値の群でCVWH, RWHは有意に低値であった.さらに88症例の検討で, RWHが30%未満となると高頻度に自覚症状やCVR-R異常が出現し, RWHの異常値としての境界値と考えられた.氷水負荷による脈波波高減少率は, 加齢による影響が少なく, 交感神経機能の検査法として, 簡便かつ有用な方法であると考えられた.
  • 紀田 康雄, 瀧 秀樹, 中川 浩子, 柏木 厚典, 日高 秀樹, 吉川 隆一, 繁田 幸男
    1994 年 37 巻 12 号 p. 881-888
    発行日: 1994/12/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    糖尿病者のMönckeberg型動脈硬化症 (M型) の危険因子を明らかにこするとともに, 下肢の臨床所見と経皮酸素分圧 (TCPO2) から末梢循環障害 (PVD) との関係を検討した.対象は401例のインスリン非依存型糖尿病者で, 下腿X線所見からM型の有無を調べた.1) M型は42例 (10.5%) に認めた.2) 多変量解析によるM型の危険因子として糖尿病罹病期間, 腎症, 末梢神経障害, HDLC低下, 高血圧, BMI低下が関連を認めた.3) M型の程度と頻度は腎症の程度と強く相関した.4) M型ではFontaine 2度以上の有症状例, 末梢動脈拍動の欠損例が多かった.5) 足背のTCPO2は非石灰化例に比べM型では有意に低く, 66%の症例で50 mmnHg以下に低下していた.以上より糖尿病者におけるメンケベルグ型動脈硬化症は閉塞性動脈硬化症, 細小血管障害, 神経障害を高頻度に合併し, TCPO2低下の一因となり, PVDの臨床的指標となる事が示唆された.
  • 松島 洋之, 山崎 義光, 西沢 秀子, 児玉 峰男, 久保田 稔, 河盛 隆造, 鎌田 武信
    1994 年 37 巻 12 号 p. 889-894
    発行日: 1994/12/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    OGTT境界型症例 (境界型) では高率に心血管死を認めるとされるが, 境界型における動脈硬化度を定量評価した報告はない.早期の動脈硬化を定量評価すべく, 超音波断層法により頸動脈内膜中膜複合体肥厚度 (avgIMC) を計測し, 進展因子としてのインスリン抵抗性の関与を検討した.境界型92名, 健常者87名のavgIMCを測定, 境界型では健常者に比し, いずれの年代でも著明なavgIMC肥厚を認め (40歳台の境界型, 健常者のavgIMC;1.17±0.20mm, 0.73±0.09mm p<0, 001), 糖尿病と同程度, 動脈硬化が進行していた.血糖クランプ法では感受性低下, 分泌初期相低下, 後期相保持により, 高インスリン血症を惹起する特質を示し, さらに, 75gOGTTのΣPG, ΣIRIにより4群に分類すると, 高IRI群でavgIMCは有意に肥厚していた.境界型では, インスリン抵抗性と特有なインスリン分泌不全により, 高血糖・高インスリン血症が惹起され, 動脈硬化が有意に進展する可能性が示唆された.
  • 佐中 真由実, 嶺井 里美, 清水 明実, 哲翁 たまき, 柳沢 慶香, 大森 安恵, 斉藤 志津子, 吉岡 重威
    1994 年 37 巻 12 号 p. 895-900
    発行日: 1994/12/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    妊娠により1, 5-AGが低下する原因を明らかにする-助として, 正常妊婦30名, 糖尿病妊婦61名において, 分娩時の母体血中および臍帯血中1, 5-AGを, gas chromatographを用いて測定し, 1, 5-AGの母児相関を検討した.
    分娩時母体血中1, 5-AGは, 対照の正常妊婦10.4±5.0 (M±SD), 糖尿病妊婦3.4±1.9mg/lと, 糖尿病妊婦では正常妊婦に比し有意に低値であった (P<0.0001).これらの母体から出生した児の臍帯血中1, 5A-Gは, 分娩時母体血と同様の結果であり, 分娩時母体血中1, 5-AGと有意な正の相関を示した (r=0.987, P<0.0001).母体血中1, 5-AGは胎盤を通過して児に移行することが示唆された.
    インスリン非依存型糖尿病 (NIDDM) 妊婦においては, 分娩時母体血および新生児臍帯血1, 5-AGは, heavy-for-dates (HFD) 児ではappropriate-for-dates (AFD) 児に比し有意に低値を示した.臍帯血中1, 5-AGと分娩時児体重との間には有意な負の相関が認められ, 臍帯血中1, 5-AGはNIDDM母体の胎児成長と関係のあることが示唆された.
  • 右田 良克, 大島 彰, 若杉 英之
    1994 年 37 巻 12 号 p. 901-906
    発行日: 1994/12/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    病期の進行に伴い慢性膵炎に合併してくる糖尿病, 高血圧症, 細小血管症の発生状況ならびに経過を調査し, 膵性糖尿病合併症の患者予後に与える影響につき検討した.対象は膵性糖尿病長期経過観察症例13例であった.糖尿病罹病期間10年以上の9症例中6例に高血圧がみられ, 血圧のコントロールに難渋する場合が多かった.その発現は糖尿病が確認されて11~17年 (平均13.5年) 後であった.6例中5例で同時期に網膜症・腎症が出現した.合併症が出現するまでの血糖コントロールは不良であった (HbA1 10.6~12.9%).死亡例は7例あったが, 死因の多くは糖尿病合併症によるものであった.膵性糖尿病における合併症の頻度は一次性糖尿病と差はないと考えられているが, 本研究により, 特に血管合併症は慢性膵炎の予後を大きく左右すると思われ, 合併症の早期発見・適切な治療とそれに先行する糖尿病のコントロールが重視されねばならないことが示唆される.
  • 草鹿 育代, 石川 三衛, 藤田 延也, 松本 千明, 藤沢 元郎, 坪井 靖, 長坂 昌一郎, 佐久間 伸子, 本多 一文, 福田 修一, ...
    1994 年 37 巻 12 号 p. 907-913
    発行日: 1994/12/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    化膿性肝膿瘍は比較的稀な疾患で, 敗血症・DICなど重篤な合併症を来し予後不良とされてきた.今回当院当科過去10年間に, 基礎疾患に糖尿病を有し早期診断・早期治療により治癒した化膿性肝膿瘍を4例経験した.いずれの症例も血糖コントロールが不良で, 胆石あるいは胆嚢摘出術の既往があり, 経胆道性感染と考えられるものがほとんどであった.形態は全て多房性単発性で, そのうち1例にガス産生を認めた.起因菌はKlebsiella Pneumoniaeなど好気性菌が多く, ガス産生はこれらの菌が高血糖下に嫌気的にブドウ糖を分解し二酸化炭素を発生するためと考えられた.治療は近年超音波の進歩により経皮経肝膿瘍ドレナージが第1選択とされているが, 当科にても3例で経皮経肝膿瘍ドレナージを, 1例で開腹ドレナージを施行し, いずれも順調に治癒した.
  • 檀原 幹生, 丸山 太郎, 岩崎 良二, 鈴木 裕也
    1994 年 37 巻 12 号 p. 915-920
    発行日: 1994/12/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    症例は19歳女性.13歳時, 糖尿病性ケトアシドーシスにて発症.第1回目の入院では食事療法のみでコントロールがついたが, その後治療中断により主にケトアシドーシスで6回の入退院を繰り返した.2回目の入院からは退院時にもインスリンが必要になりしだいにその必要量が増加, ところが6回目の入院では減少した.いずれも入院時の尿中C-ペプチドはIDDMレベルであったが退院時にはNIDDMレベルに戻り, 75gブドウ糖負荷時血中CPR反応は保たれていた.HLA TypeはA24 (9), B48, BW52 (5), DR2, DR8 (DRB1 0801 or 03), DQA1 0101 or 02, 0401, DQB1 0501, 0601であり, ICAは陰性であった.以上より本例はケトアシドーシスを繰り返すもののNIDDMと診断され, 日本人のIDDM, NIDDMの病態を考えるうえで興味深い症例と考えられた.
  • 鈴木 緑郎, 田中 史朗, 東条 修, 石井 伴房, 佐藤 利彦, 津村 圭, 藤井 暁
    1994 年 37 巻 12 号 p. 921-924
    発行日: 1994/12/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    The association between left ventricular diastolic dysfunction and myocardial MIBG accumulation was investigated. The subjects were 14 Type II diabetic patients who had no evidence of ischemic heat disease, LV hypertrophy or dilated cardiomyopathy as determined by exercise T1-201 myocardial scintigraphy and echocardiography. In 14 diabetic patients, isovolumic relaxation time (IRT) was measured by M-mode echocardiography, and the subjects were subdivided into two groups: Group 1, 8 patients with impaired left ventricular diastolic function (IRT≥80 msec), and Group 2, 6 patients with normal left ventricular diastolic function (IRT<80 msec). 123I MIBG myocardial scintigraphy was performed, and the myocardial accumulation of 123I MIBG was investigated.
    The ratio of myocardial to mediastinal MIBG uptake was significantly (p<0.01) lower in Group 1 than in Group 2. And scintigraphic defects were significantly (p<0.05) more numerous in Group 1 than in Group 2. Patients in Group 1 had a greater frequency of cardiac autonomic neuropathy evaluated by QTc interval and coefficient of variation of R-R interval, when compared with Group 2.
    These data suggest that, in diabetic patients with no evidence of ischemic heart disease, LV hypertrophy or dilated cardiomyopathy, impairment of left ventricular diastolic function is associated with cardiac autonomic neuropathy.
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