糖尿病
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40 巻 , 8 号
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  • 鈴木 一永, 谷口 洋
    1997 年 40 巻 8 号 p. 497-502
    発行日: 1997/08/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
  • 戸塚 光哉, 宮下 洋, 伊藤 嘉晃, 橋口 正一郎, 浦野 陽介, 渡邊 仁, 冨岡 玖夫, 白井 厚治
    1997 年 40 巻 8 号 p. 503-511
    発行日: 1997/08/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    糖尿病合併症に関わるリポ蛋白異常の役割を明らかにする目的で, 今回リポ蛋白のPAGdisc電気泳動上しばしば見られるβ画分α側の小ショルダーをFastβリポ蛋白と名付け, そのサイズを検討し, 糖尿病状態が本画分の出現に及ぼす影響, および糖尿病性網膜症, 腎症との関係を検討した. 対象は検診受診者非糖尿病例 (対照群) 167名と当院通院中の糖尿病患者112名とした. Fastβリポ蛋白のサイズを電子顕微鏡およびゲル濾過法で検討するとβ画分中最もサイズが小さかった. Fastβリポ蛋白の糖尿病患者での出現率は48.2%と対照群の10.1%に比し約4.8倍高かった. 脂質値をみると本画分陽性群は陰性群に比し対照群では中性脂肪 (TG) 高値, 高比重リポ蛋白-コレステロール (HDLC) 低値であり, 総コレステロール (TC), Lp (a) 値には有意差は認められなかった. 一方糖尿病群では本画分陽性群は陰性群に比し, HDL-C値が低く, TC, TG, Lp (a), HbAlc値に有意差は認められなかった.また本画分の出現は対照群, 糖尿病群ともにmidbandと共存する傾向が見られた.糖尿病性網膜症, 腎症合併例における本画分陽性率はそれぞれ63.9%, 56.8%と非合併例のそれぞれ43.9%, 44.2%に比し高かった. 以上よりFastβリポ蛋白はLDLのうち小型の画分であり, 糖尿病状態がその出現に促進的に働き, かつ糖尿病性網膜症, 腎症の発症に関与することが示唆された.(1995年日本糖尿病学会にて発表)
  • 石橋 不可止
    1997 年 40 巻 8 号 p. 513-520
    発行日: 1997/08/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    腎で産生されるangiotensin-II (AG-II) のNIDDMにおけるmicroalbuminuria (MAU) 発症への関与を明らかにするため, 健常者 (C群, 20名) とNIDDM患者48名 (1群: MAU陰性, 26名, II群: MAU陽性, 22名) を対象として空腹時にL-arginine負荷 (LA) を行い, 前後1時間の血液および尿を用いて, ACE活性 (colorimetry)・AG-II (RIA法)・アルブミン (TIA法) を測定した.
    血中ACE活性・AG-IIは3群間に差がなくLAで変動しなかったが, 尿中ACE活性とAG-IIはLA後2~4倍増加した. 血中と尿中ACE活性・AG-IIは相関がなかった. NIDDM-II>NIDDM-I>C群の順でLA後の尿中ACE活性 (65.7±5.1>49.9±3.4>38.4±3.5mIU/hr) とAG-II (74.1±5.8>56.5±6.3>37.9±3.9ng/hr) は増加し, 両者はAER・アルブミンの糸球体濾過と正相関 (r=0.40~0.50), 尿細管再吸収率と逆相関 (r=-0.39~-0.56) し, LA後がLA負荷前より良く相関した. LA後の尿中ACE活性とAG-IIは腎での産生を反映し, NIDDMではACEを介したAG-IIの過剰産生がMAU発症に関与していると推察される.
  • 中島 直樹, 杉村 隆史, 小野 恭裕, 江崎 泰斗, 柳瀬 敏彦, 梅田 文夫, 名和田 新, 本村 正治
    1997 年 40 巻 8 号 p. 521-529
    発行日: 1997/08/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    副腎アンドロゲンは抗糖尿病作用を有すとされるが, その詳細な機序は明らかでない. 今回, 非インスリン療法中の成人男性糖尿病患者59名および非糖尿病者32名の計91名について早朝空腹時に血中dehydroepiandrosterone (以下DHEA), DHEA-sulfate (DHEA-S), testosterone, estradiol, cortisol, 空腹時血糖, HbA1c, IRIを測定した. 全対象において, 血中DHEA-S濃度はHbA1c (p<0.05) や空腹時血糖値 (p<0.05) と有意の負相関を示した. 比較的高IRI血症群 (IRI10μU/ml以上群, n=25) では, 正IRI血症群 (n=66) に比して血中DHEA濃度が有意に低下していた (1.91±1.32ng/ml vs. 2.42±1.12ng/ml, p <0.01).糖尿病群から抽出した28名で6カ月後に再検をしたところ, HbA1c値1%以上改善群 (n=6) では血中DHEA-S濃度は有意 (p<0.05) に増加した. また, 血中IRI低下群 (n=12) では血中DHEA濃度が有意に (p<0.05) 増加した. 以上, 成人男性においては, 糖尿病コントロール状態と血中DHEA-S濃度が関連し, 一方血中IRI値と血中DHEA濃度が関連することが示唆された. これらの関連は経時的観察においても認められた.
  • 前畑 英介, 井上 穣, 矢野 正生, 柴 輝男, 山門 実, 井上 健, 鈴木 晟時
    1997 年 40 巻 8 号 p. 531-537
    発行日: 1997/08/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    糖尿病性腎症の初期病変の早期診断には尿中アルブミン (以下, U-Alb) 測定が不可欠とされ, microalbuminuriaはアルブミン排泄指数で30mg/g. creat. 以上300mg/g. creat. 未満とされている. 今回, われわれは, 糖尿病性腎症の発症閾値を, 尿中グリコアルブミン/血清中グリコアルブミン比 (以下, GA比) において検討した.
    GA比は健常者対照群11例 (61.5±3.5歳) では2.099±0.300に比し, normoalbuminuria群 (以下, Normo群), 14例 (60.4±3.6歳) では2.097±0.577, microalbuminuria群 (以下, Micro群), 15例 (59.1±9.7歳) では1.271±0。394, macroalbuminuria群 (以下, Macro群), 13例 (60.5±11.8歳) では0.950±0.075であった. Normo群からMacro群で, GA比は2.000前後から低下して1.000前後に収束することが判明した. このGA比が1.000付近の分布ラインとMicro群のGA比の多項式法で求めた回帰曲線と交叉した点はアルブミン排泄指数150mg/g. Creat. 前後であることも判明した.
  • 加藤 秀一, 森 豊, 横山 淳一, 畑 章一, 村川 祐一, 田嶼 尚子, 酒井 紀, 池田 義雄, 西村 正彦
    1997 年 40 巻 8 号 p. 539-546
    発行日: 1997/08/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    肥満を伴った糖尿病における長期運動と食事制限の影響について, OLETFラットを用いて検討した. 生後6週齢の雄性OLETFラットを5群に分け, 第1群は運動継続群として第1週から第18週まで, 第2群は前期運動群として第1週から第9週まで, 第3群は後期運動群として第10週から第18週まで, それぞれ1日1時間の水泳を行った. 第4群は70%制限食群とし, 第5群は対照群とした. 体重は運動継続群, 制限食群で対照群に比べて有意な低下を認めた. 実験終了時に行ったOGTTでは制限食群, 後期運動群で, 糖負荷後の血糖値が対照群に比較して有意に低下していた. 体脂肪量の検討では, 特に後期運動群, 制限食群で脂肪組織重量が対照群と比較して有意に減少していた. 実験終了時の膵の病理組織学的検索では, 第4群は対照群と比較してラ氏島の肥大と線維化が明らかに抑制されており, 第1群および第3群では両者の中間の所見を認めた. 以上, 長期運動ならびに食事制限は本ラットの耐糖能障害およびラ氏島の肥大と線維化を改善させたと考えられ, またこれらと体脂肪量とが密接な関係にあることが示唆された.
  • 青野 繁雄, 松浦 信夫, 雨宮 伸, 五十嵐 裕, 内潟 安子, 浦上 達彦, 貴田 嘉一, 佐々木 望, 三木 裕子, 宮本 茂樹
    1997 年 40 巻 8 号 p. 547-555
    発行日: 1997/08/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    小児期発症インスリン依存性糖尿病 (IDDM) 患者のおかれている社会的環境を明らかにし, 患者教育あるいは社会教育のための指標を得ることを目的に, 18歳以上に達したIDDM患者に対して, 就職状況, 収入, 結婚の状況, 社会への要望等に関するアンケート調査を行った. 1013名 (男354名, 女659名) から回答を得た. 回答者の平均年齢は男24.0歳, 女24.9歳であった. 失業中または働けないとする者は男6.5%, 女6.8%であった. 男では同性同胞より収入が少ないとする者が多かった (x2検定, p<0.05).疾患を理由に採用を拒否された, あるいはそう思うとする者が男35%, 女36%にみられ, 疾患を隠して就職した者も男36%, 女41%にみられた. 医療費に何らかの負担を感じるとするものは全体の91%あった. 有配偶者の割合は男女とも一般より低かった. IDDM患者の予後改善と生活の質向上のためには, 患者の将来に対する不安の低減といっそうの社会環境の整備が望まれると思われた.
  • 市川 和夫, 佐藤 吉彦, 鈴木 悟, 櫻井 晃洋, 武田 貞二, 相澤 徹, 橋爪 潔志
    1997 年 40 巻 8 号 p. 557-562
    発行日: 1997/08/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    症例は63歳男性, 1988年健康診断で尿糖を指摘された. 1991年9月, う歯に伴う咽頭周囲炎と頸部蜂窩織炎の治療中に高血糖と意識障害をきたし当院に搬送された. 胸部レントゲン写真とコンピュータ断層撮影でガス産生を伴う縦隔膿瘍, 頸部蜂窩織炎, 胸水および心嚢水貯留を認めた. う歯より波及した急性化膿性縦隔炎, 咽頭周囲炎, 頸部蜂窩織炎, 高浸透圧血症の診断にて抗生物質, γグロブリン製剤, 顆粒球コロニー刺激因子の投与, 頸部および縦隔の外科的ドレナージ, ポビドンヨードによる縦隔の間欠的洗浄, 輸液と静脈内インスリン投与による治療を施行した. 経過中に気管支肺炎を合併したが治療により改善した. 退院後は縦隔炎の再発もなく, 糖尿病も食事療法でHbA1cが6.0~7.0%にコントロールされている. 糖尿病のような基礎疾患を有する患者において稀に頭頸部の感染が縦隔に波及することがあり早期診断と治票を要する.
  • 山守 育雄, 渡邊 陽子, 片平 正人, 立川 和重, 六鹿 典子, 長谷川 晴彦
    1997 年 40 巻 8 号 p. 563-567
    発行日: 1997/08/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    症例は18歳男性. 小学校3年生より肥満. 1日8~101のジュース, 茶類 (推定糖質含有量300~500g) 多飲を契機にケトーシスを発症して入院発病前体重85kg (BMI: 32.4).入院時身長162cm, 体重70kg. 血糖1, 010mg/dl, HbA1c13.6%. 尿糖, 血中, 尿ケトン体強陽性. 第4病日の尿中CPRは69μg/日と良好補液とインスリンにて順調に回復1日1300キロカロリーの食事療法と運動療法で退院時体重65.5kgまで減少. インスリンは最高1日56単位を要したが, 33日間で投与を中止した. この間, 空腹時血糖は70mg/dl前後で推移した. 第39病日の75gGTTにて血糖値は正常型を示し, Insulinogenic Indexは4。13であった. 本症例では膵β 細胞機能が極期にも良好に保たれていたこと, 空腹時血糖の改善後も十分な外因性インスリン投与を行ったことがインスリン初期分泌の例外的な改善につながったものと思われた.
  • 鴨井 久司, 小林 哲郎, 高桜 英輔, 伊藤 昌幸, 二宮 一敏
    1997 年 40 巻 8 号 p. 569-572
    発行日: 1997/08/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    To improve blood glucose levels worsened by treatment with short-acting neutral insulin without buffer (A) switched from that with buffer (B) on CSII, we treated 7 IDDM patients by various devices with heparin in A solution or two needle sizes with A, or with short-acting acidified insulin (C) on CSII. After treatment with A, blood glucose levels increased significantly (P<0.01) becoming unstable in four patients, but were not significantly changed in three patients. Increased glucose levels were observed on Day 1 and peaked on Day 2 after treatment with A when a syringe was used for three days, the needles being changed daily. Addition of heparin Na to A solution improved the glucose levels, but heparin Ca solution did not. The effect of C was similar to that of B. Insulin precipitation was not observed in the tubes and needles. The results show that treatment with heparin Na of a short-acting neutral insulin solution without buffer or with short-acting acidified insulin is effective in patients worsened by CSII with short-acting neutral insulin without buffer, indicating that insulin absorption by the blood may be disturbed in the outlet of the needle under subcutaneous tissue by ions and fibrination on influence of material of the tube or syringe and intrinsic factors in the patients.
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