糖尿病
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44 巻 , 6 号
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  • 中西 修平, 山下 裕代, 田村 朋子, 尾崎 加代, 渡邊 浩, 藤川 るみ, 伊東 龍也, 大久保 雅通, 江草 玄士
    2001 年 44 巻 6 号 p. 475-480
    発行日: 2001/06/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    血清γ-glutamyl transpeptidase (γ-GTP) は2型糖尿病や肥満などと関連が深く, インスリン抵抗性の指標になる可能性が推察されている. そこで著者らは, 日系米人において糖尿病の発症とγ-GTPの関係について検討した, 血清γ-GTP値は男性では糖尿病発症群, 非発症群で有意差を認めなかったが, 女性の発症群では年齢, BMIを調整後も有意に高値であった. 血清γ-GTP値は女性ではHOMAと有意の相関を認めた. 血清γ-GTP値を4分し, 各区分ことに糖尿病発症率を比較すると, 男性では一定の傾向を認めなかったが, 女性では血清γ-GTP値が高値となるほど高率となった. 本研究で認めた結果は, γ-GTPがインスリン抵抗性の指標となり得ることを示し, 生活習慣の欧米化が進行しつつある現在の日本人において, γ-GTPが糖尿病発症の危険因子として早期のマーカーとなり得る可能性を示すものと考えられた.
  • 大橋 聡, 宮内 克己, 蔵田 健, 佐藤 仁, 桜井 秀彦, 代田 浩之
    2001 年 44 巻 6 号 p. 481-488
    発行日: 2001/06/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    糖尿病患者の冠動脈の特徴を明らかにするため, 冠動脈形成術 (PTCA) を施行した糖尿病患者40例と非糖尿病患者83例に対し, 血管造影上正常と思われる部位を血管内超音波 (-VUS) で観察した. PTCAのtarget segmentを除いた右または左冠動脈の716 segmentについて, lVUS画像から全血管面積, 内腔面積, プラーク面積および内腔狭窄率を計測した. 冠動脈造影所見では糖尿病群において多枝病変が多く (65%vs.42%, p=0.0177), 冠動脈スコアが高かった (26points vs.20 points, p: 0.0488) が, 平均狭窄率や病変形態には差を認めなかった. lVUS所見では, 左冠動脈前下行枝近位部において糖尿病群の内腔断面積は非糖尿病群のそれより有意に小さかった. また右冠動脈中間部においても内腔断面積は, 糖尿病群で非糖尿病群より有意に小さく, 内腔狭窄率は有意に大きかった. PTCAのtarget segmentを測定部位より除外していながら, 2群間にIVUS上の内腔断面積の差を認めたことは, 糖尿病群では血管造影上明らかでなくとも, 病変がび慢性に続いていることが推測された.
  • 坂東 慎一郎, 平井 完史, 滝澤 裕美子, 高橋 和眞, 三上 恵美子, 佐藤 譲, 照井 正, 田畑 伸子, 橋本 彰, 國井 隆英, ...
    2001 年 44 巻 6 号 p. 489-493
    発行日: 2001/06/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    症例は52歳の男性. 罹病歴14年の2型糖尿病で, 合併症はなく, 5年前よりインスリン療法を開始, HbA1cは696前後だった. 倦怠感を主訴に受診, 高血糖, 性器腫脹, 下腹部と右臀部の発赤を認め, 胸下部から鼠径部に捻髪音を触知した. X線写真上陰嚢内に点状ガス像を認め, ガス産生性Fournier's Gangreneの診断の下, 即日, 壊死層除去術を行った. 右坐骨直腸窩に魚骨を認め, 今回の感染の誘因と考えられた. 血液培養からはB. fragilis, 陰嚢液からE. coli, Cl. perfringensが検出された。術後は敗血症, DIC, 急性腎不全に対して抗生物質投与, 抗凝固療法, 高圧酸素療法, 持続的血液透析濾過を行った. 入院4日目, 病変部拡大のため更に壊死層除去術を行い, 一部分層植皮術を施行した. その後全身状態は改善し, 皮膚欠損部に網状植皮術を行い, 入院88日目に退院となった. 重篤なガス壊疽であったが, 積極的な広範囲壊死層除去術と集中治療が救命に繋がったものと考えられた.
  • 中村 邦彦, 重戸 伸幸, 金子 真弓
    2001 年 44 巻 6 号 p. 495-499
    発行日: 2001/06/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    症例は80歳女性. 甲状腺機能亢進症, 高血圧症, 糖尿病 (HbA1c 8.8%) にて加療中であつた. 両眼に霧視が出現したため当院眼科を受診した. 球後視神経炎の疑いにてステロイドパルス療法が施行されたが失明に至った. その後頭痛, 発熱が出現し意識障害に陥った, 多核球優位の髄液細胞数の増加を認め, 各種の抗生剤を使用したが効果はなく, Fluconazoleを併用後一時意識障害が軽快した. しかし, 脳膿瘍, 脳出血を併発し死亡された. 剖検にて頭蓋底, 脳幹部, 小脳底部, 前頭葉よりアスペルギルスが検出された. 肺などの他臓器には同真菌の感染はなく, 節骨洞より脳へ浸潤した症例と考えられた, 糖尿病に特有な真菌症として鼻脳ムコ-ル症が知られているが, 本症の発症にも糖尿病が関与していると考え文献的考察を行った
  • 中川 佳則, 丸山 太郎, 岩崎 良二, 鈴木 裕也
    2001 年 44 巻 6 号 p. 501-504
    発行日: 2001/06/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    症例は26歳男性. 倦怠感を主訴に当院を受診し、随時血糖579mg/dL, HbA1c 15.0%にて糖尿病と診断された, 血清CA 19-9が2780 IU/mLと著明な高値を示したが, 諸検査上悪性腫瘍は認めず, インスリン療法にて血糖コントロール改善とともに1カ月後には血清CA 19-9も138-1 IU/mLと低下した.6カ月後左膿腎症を発症, 空腹時血糖171mg/dL, 血清CA 19-9; 177.7 IU/mLと血糖コントロールの悪化と血清CA 19-9の再上昇を認めた. しかし1カ月後には空腹時血糖132mg/dL, 血清CA 19-9;129-9 IU/mLと再び低下し, その後CA 19-9は正常化した.本例のLewis血液型はLe (a-b-) を示したが, 唾液のLewis抗原はLe (a-b+) であった. Lewis血液型がLe (a-b-) の患者の血清CA 19-9が血糖値とともにこのような変動を示した報告はなく, また糖尿病患者におけるLewis抗原の赤血球への吸着障害が示唆され興味ある症例と考えられた.
  • 門傳 剛, 川村 友規子, 今村 誠, 荻原 貴之, 清水 弘行, 森 昌朋
    2001 年 44 巻 6 号 p. 505-508
    発行日: 2001/06/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    症例は51歳, 男性. 42歳時に糖尿病を発症し経口剤にて治療されていた. 50歳時にペンフィル30R製剤を開始したところ肝機能異常を起こし再び経口剤にて治療されていたが, コントロール不良のため当科に入院した. HbA1cは10.9%, 尿中CPRは8.8μg/dayと低下しており, ヒューマカートNを開始したところGOT, GPTの上昇が起こり, ヒューマリンRに変更しても肝機能異常は続いた. ウシインスリン製剤NPHイスジリンを使用したところ, 肝機能異常を認めず血糖コントロール可能となった. この症例は肝機能異常を起こす背景を認めず, アレルギー症状も認めなかった. ヒトインスリンにより肝機能異常を起こすことは臨床上経験するが, この症例はウシインスリンでは肝機能異常を認めず, 今後ヒトインスリンで肝機能異常の出現をみた場合, 種の異なる動物インスリン製剤に変更することも治療法の1つとしての可能性があることが示唆された.
  • 宮塚 健, 柴田 道彦, 西田 勉, 狭間 洋至, 荒井 克己, 今野 英一, 神田 勤
    2001 年 44 巻 6 号 p. 509-513
    発行日: 2001/06/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    糖尿病に腎膿瘍の移行型とされる急性局所性細菌性腎炎 (acute focal bacterial nephritis; AFBN) を合併した2症例を経験した. 2症例ともに発熱, 腹痛, 嘔吐を主訴に来院し, 超音波検査およびCT検査よりAFBNと診断した. 症例1は抗生剤投与により改善し, 腹部CT検査上病変部は著明に縮小した. 症例2では抗生剤投与後も炎症所見は持続し, 尿管力テーテル留置によるドレナージにより改善を認めた. AFBNでは一般に抗菌薬が奏功することが多いが, 適切な抗菌薬投与にも関わらず炎症が遷延する場合には尿路通過障害の可能性を考え, 尿管力テーテルあるいは外科的処置によるドレナージを考慮する必要がある
  • 藤沼 宏彰, 星野 武彦, 吉田 忍, 山口 日吉, 三崎 麻子, 北川 昌之, 武藤 元, 山崎 俊朗, 清野 弘明, 掛見 宏一, 菊池 ...
    2001 年 44 巻 6 号 p. 515-519
    発行日: 2001/06/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    簡易乳酸測定器 (Lactate Pro) を用い, 無酸素性作業閾値に相当する運動強度を求め, 糖尿病運動療法としての有用性を検討した. 2型糖尿病患者30例を対象に3段階の運動負荷テストを実施し, 心拍数と乳酸値の回帰式より乳酸値2mmol/lに相当する心拍数を求めた. この心拍数 (HR-L2.0) を強度の指標として昼食1時間後より30分間の自転車運動を実施し, 血糖値, 乳酸値の変動を安静状態と比較するとともに, 運動前後におけるカテコラミンの値を測定した. 3段階負荷時の心拍数と乳酸値は良好な相関が得られ, 回帰式からの心拍数推定が可能と考えられた. HRL2.0を強度の指標とした運動により, 食後血糖の上昇は有意に抑制され, 乳酸値の連続的な上昇は認めなかった. カテコラミンは運動直後に上昇したが, いずれも生理的な範囲の変動であった. 簡易乳酸測定器を用いた運動療法の強度の決定は比較的簡便であり, その安全性と有用性が確認された.
  • 坂根 直樹, 松井 浩, 澤入 房子, 森 直樹, 平澤 勇, 竹村 智子, 村上 博之, 小暮 彰典, 高倉 康人, 梅川 常和, 吉岡 ...
    2001 年 44 巻 6 号 p. 521-524
    発行日: 2001/06/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    われわれは健康学習 (患者の生き方や価値観を重視し, 行動科学手法を用いた保健指導論) を用いた「楽しくてためになる糖尿病教室」の普及を目指し, 全国でグループワークやロールプレイを中心とした糖尿病教育ワークショップを実施し, 糖尿病医療スタッフ995名の意識や態度に与える影響を検討した. プログラム内容検討, 参加者の目標設定, グループワークや体験学習の必要性の有無で有意差が認められた. 従来は講義時間が大半を占めていたが, 終了後はグループワークや実技の必要性が再認識された.
  • 2001 年 44 巻 6 号 p. 525-538
    発行日: 2001/06/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
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