糖尿病
Online ISSN : 1881-588X
Print ISSN : 0021-437X
ISSN-L : 0021-437X
46 巻 , 3 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 山口 日吉, 清野 弘明, 三崎 麻子, 坂田 芳之, 北川 昌之, 山崎 俊朗, 菊池 宏明, 阿部 隆三
    2003 年 46 巻 3 号 p. 211-215
    発行日: 2003/03/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    Imagawaらは, ケトアシドーシスにて発症し, 発症時のHbA1cが正常かもしくは軽度の上昇にとどまり, 膵β細胞の自己抗体が陰性で発症時にインスリン分泌能の著しく低下している例を非自己免疫性劇症1型糖尿病として疾患概念を提唱した. 当院において, この劇症1型糖尿病のスクリーニング基準を満たす7例の臨床像と6例のインスリン分泌能を経年的にグルカゴン負荷試験にて検討してきた. 発症時にグルカゴン負荷試験を検査しえた6例中5例で, グルカゴン負荷6分後の血清CPRは0.1ng/ml以下であり, 発症時に膵臓β細胞の完全破壊が示唆された. さらに, 発症後約6ヵ月ことにグルカゴン負荷試験を施行し, インスリン分泌能を経年的に最長7年間検討してきたが, 6例全例でグルカゴン負荷6分後の血清CPRは0.1ng/ml以下でありインスリン分泌能の回復を認めた例はいなかった.
  • 杉谷 篤, 岩瀬 正典, 岡部 安博, 井上 重隆, 北田 秀久, 本山 健太郎, 大田 守仁, 平方 秀樹, 飯田 三雄, 田中 雅夫
    2003 年 46 巻 3 号 p. 217-227
    発行日: 2003/03/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    臓器移植法制定後に施行された膵腎同時移植3例について移植膵内分泌機能を移植後1ヵ月まで検討した, 症例1は39歳女性で, 移植後6日目に施行したivGTTで第1相インスリン分泌を認めなかったが, 12日目では第1相インスリン分泌を認め, 103日目にインスリン治療より完全に離脱した. 症例2は29歳の女性で, 移植直後よりインスリン投与は不要であり, 6日目のivGTTで著明なインスリン分泌を認めた. 症例3は36歳の女性で, 心停止ドナーからの移植であった. 移植後インスリン分泌能は著明に低下し, 10日目のivGTTでインスリン分泌はほとんど認められなかった. 移植1週目より尿アミラーゼ排泄量の増力口とともに空腹時血中Cペプチドが増加し, 31日目のivGTTでは軽度の第1相インスリン分泌と明らかな第2相分泌を認め, 30日目でインスリン治療より完全に離脱した, また, 症例3では高プロインスリン血症を認めた. 血中グルカゴンは3例とも移植後高値であった. 今回, われわれが経験した3例の移植後1ヵ月のグラフト機能を比較すると, 腎機能は速やかに改善し, 透析より離脱したのに対し, 移植後早期の膵内分泌能の経過は異なっていた.
  • 神田 加壽子, 岡田 洋右, 西田 啓子, 谷川 隆久, 新生 忠司, 森田 恵美子, 田中 良哉
    2003 年 46 巻 3 号 p. 229-233
    発行日: 2003/03/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    患者は, 31歳女性. 1980年 (15歳時) に1型糖尿病と診断され, インスリン療法を開始. 1990年より持続性蛋白尿, 1991年より起立性低血圧, 下痢が出現. 1994年より全身浮腫, 心拡大をきたし, 1995年4月当科入院. 入院時, 身長151cm, 体重43.6kg, 血圧180/80mmHg (臥位), 8450mmHg (立位). 両眼底は単純網膜症で, 神経学的には温冷覚, 振動覚低下, 深部反射消失ならびにCVHB (安静時) の著明な低下 (0.9996) を認めた. FPG210mg/dl, HbA1c 11.7%, 尿蛋白2.1gday, 24時間内因性クレアチニンクリアランス35.3ml/min. 入院後, 徐々に低換気, 呼吸性アシドーシスが進行し, 6月22日起床後に突然, 意識消失, 呼吸停止出現 (pH7.33, PO2 30.0mmHg, PCO2 66.2mmHg, B. E.+7.4mmol/l, HCO3-35.3mmol/l), バックによる強制換気にて意識は回復した. 脳幹部MRI, 胸腰椎MRI, Holter ECG, Polysomnographyで異常を認めず, 意識的過換気で呼吸停止がみられることより, 自律神経障害を伴う糖尿病患者で稀に認められるHypoxic depressionのような換気応答の異常が示唆された. 著明な自律神経障害を合併するこのような症例では, 突然死の危険性をも念頭に置いて, 十分な経過観察を行うことが必要である.
  • 鈴木 厚, 成瀬 達, 北川 元二, 石黒 洋, 鈴木 康史, 嶋野 祥子, 傍島 裕司, 青木 孝彦, 森 雅也, 柴田 大河, 水谷 直 ...
    2003 年 46 巻 3 号 p. 235-240
    発行日: 2003/03/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    今回われわれは糖尿病加療中に診断された遺伝性ヘモクロマトーシス (HH) の同胞内発症例を経験した. 症例1は51歳, 男性. 糖尿病の通院加療中に急性心不全を発症し, 心筋生検で確定診断された. 心不全のため潟血困難であり, 4カ月後に死亡した. HLAはA24, 33, B44, 52, w4であった. 症例2は50歳, 症例1の妹. 半年前に糖尿病を指摘され, 肝生検で確定診断された, 潟血療法を開始し, 経過良好である, HLAはA24, B46, 52であった. 両症例ともC282 YH63DのHFE遺伝子変異を認めなかった. 外来通院中の糖尿病患者958例の血清フエリチンを測定したが, ヘモクロマトーシスは発見されなかった. 本邦ではHHのHLAは一定の形式を持たず, HFE遺伝子変異を認めず, 欧米と比べ発症は非常に稀であるが, 早期治療が予後を大きく左右し, 糖尿病の原因疾患のひとつとして念頭に置く必要がある.
  • 宮由 紀子, 古谷 健大郎, 長谷川 敦, 西村 正治
    2003 年 46 巻 3 号 p. 241-245
    発行日: 2003/03/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    症例は55歳, 男性, 2型糖尿病島1993年 (平成5年) にはじめて糖尿病と診断され食事療法を受けていた. 1995年 (平成7年) 11月よりglibenclamide 1.25mgを開始され, その後, 血糖コントロール不良なため2.5mgに増量し, 2000年 (平成12年) 2月12日から5mgに増量した. その1カ月後に黄疸, 著明な肝機能障害 (GOT 930IU/l, GPT 1560IU/l, T. Bil 26.3mg dl) を発症し入院となった. ウイルス性, 自己免疫性肝炎の合併はなくglibenclamideを中止した. 2カ月後に肝機能は正常化した. 血糖コントロールが不良となってきたためglibenciamlde を再投与した所, 再び肝機能障害が出現し, 中止により肝機能は正常化し現在まで上昇を認めていない. リンパ球幼若化試験では陰性であったが経過よりglibenclamideの増量により著明な肝機能障害を発症した稀な例と考え報告する.
  • 久田 あずさ, 番度 行弘
    2003 年 46 巻 3 号 p. 247-251
    発行日: 2003/03/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    症例1は40歳女性. 腹痛で入院. 糖尿病性ケトアシドーシスの状態 (FPG601mg/dl, pH7.241) にも関わらず, HbA1cは5.596と正常であった. 入院後に一過性の膵外分泌酵素の上昇を認めた. 内因性インスリン分泌能が枯渇しており, 強化インスリン療法を導入した.
    症例2は65歳女性. 食欲低下と膵外分泌酵素の上昇を認めたため入院. 入院時, HbA1cは4.9%と正常にも関わらず, 各食前血糖値300-400mg/dlと高血糖が明らかとなった. 内因性インスリン分泌能が枯渇しており, 強化インスリン療法を導入した. 両症例とも, CT上膵形態に異常を認めず, 糖尿病関連自己抗体は陰性であり, HLA分析ではDR4を両症例に, DR9を症例1に認めた. 比較的典型的な経過を辿った劇症1型糖尿病の2例と考えられたが, 受診の契機となった症状が非特異的であった点が注目すべき特徴と思われた. 今後は, 本病態の発症要因, 進行機序につき自己免疫機転との関連も含めて, さらに検討を重ねる必要があると考えられる.
  • 渡部 直美, 武井 泉, 渡辺 清明
    2003 年 46 巻 3 号 p. 253-258
    発行日: 2003/03/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    近年, グリコアルブミン (以下GA) 測定は, 経口剤やインスリンの導入時など, 日常の糖尿病臨床に用いられるようになってきた. しかし, 従来の測定法はHPLC法を原理とする専用測定装置によるのもので, 1検体あたりの処理時間や費用の点で, 汎用性に欠けていた,
    最近, 汎用生化学自動分析装置に適用可能な, 酵素法を原理とする測定試薬 (以下GA酵素法) が開発されたので, その基礎的検討を行った. 検討の結果GA酵素法による測定の同時再現性, 希釈直線性は良好であった, 共存物質の影響は, アスコルビン酸, 乳びに関して影響は認められなかった. 一方, 高濃度ビリルビンおよび高濃度ヘモグロビンは低値傾向を示した. また, 採血管の違いによるGA%値の比較を行ったところ, 生化学用 (血清), ヘモグロビンA1c用 (血漿), 血糖用 (血漿) の3種において, 測定値に有意な差は認められなかった. HPLC法とGA酵素法との相関は, 血漿検体 (r=0.9940), 高グロプリン血清検体 (r=0.9637), 低アルブミン血清検体 (r=0.9783) のそれぞれにおいて極めて良好であった. GA酵素法による基準範囲は, 12.1~16.0%6であった. 以上, GA酵素法の基本性能は従来のHPLC法と同等であった. 酵素法によるGAの測定は, 他の生化学検査と同一検体で汎用自動分析装置による多検体同時測定が可能となり, 糖尿病臨床において有用であると思われた.
  • 宗宮 基, 金沢 一平, 澄川 美穂, 長戸 妙, 米原 さなえ, 猪俣 信子, 加藤 讓
    2003 年 46 巻 3 号 p. 259-262
    発行日: 2003/03/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    症例は34歳, 男性. 飲食業. 主訴は口渇, 多飲, 多尿. コンタクトレンズ装用時検査の際に眼底出血と高血糖を認めたため, 紹介入院となった. 幼少時より注射に対する極度の恐怖心をもち, 成人してからも注射時の針を全く見ることができない状態であった. インスリン導入を行ったが, インスリン注射に対して拒否的であり, 注射時間になると明らかな焦燥感を認めた, 原因は針恐怖症と考えられた. 針を自ら刺す行為は実施不可能であった. 針無圧力注射器 (ShimaJET®) の導入を試みたところ, 開始当初から患者に自己注射が可能であった. インスリン注射後180分間の血中インスリン濃度の指標である曲線下面積 (AUC) はダイヤル式携帯用インスリン注入器 (ノボペンIII®) が3727.5μU, 針無圧力注射器が3687.8μUと差を認めなかった.
    これらの成績から, 針恐怖症を有する糖尿病患者のインスリン注射導入において, 針無圧力注射器の使用は有用と結論される.
  • 2003 年 46 巻 3 号 p. 263-293
    発行日: 2003/03/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
  • 2003 年 46 巻 3 号 p. e1
    発行日: 2003年
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
feedback
Top