糖尿病
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47 巻 , 2 号
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  • 佐々木 英久, 金井 三良, 小山 朝一, 伊藤 嘉晃, 宮下 洋, 白井 厚治
    2004 年 47 巻 2 号 p. 103-109
    発行日: 2004/02/29
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    プロブコールには, 低比重リボ蛋白コレステロール (LDL-C) 値を低下さぜるが, なかでも高比重リボ蛋白コレステロール (HDL-C) を低下させる作用がある. 高コレステロール血症患者にプロブコール (以下PRBと略す) を投与中, 肺結核が発症したためリファンピシン (RFP) を投与したところ, LDL-C上昇, 特にHDL-C上昇を認めた高脂血症合併糖尿病症例を経験した. そこで, 更にRFP投与中にPRBが追力口投与された患者の血清脂質変動を調査し, 両剤の相互作用の可能性を検討した. 後2例とも, PRB投与で, LDL-C, HDL-Cは低下しなかった. 1例でRFP投与中と中止後のPRB血中濃度をみると, 中止後では, PRB血中濃度の上昇を認めた. 以上より, PRBとRFPは相互作用の可能性があり, それは, RFPによるCYP3A4の上昇により, PRBの異化が促進され, 血中濃度の低下をきたしたため, PRBのLDL-C低下, HDL-C低下作用が減弱した可能性が示唆された.
  • 篠原 雅巳, 正田 俊之, 及川 寿浩, 益山 拓, 高橋 統一, 勝田 佳朋, 米田 嘉重郎, 佐藤 嘉兵, 金澤 康徳
    2004 年 47 巻 2 号 p. 111-116
    発行日: 2004/02/29
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    新しく開発された自然発症2型糖尿病モデルSDTラット雌性の糖尿病発症病理を明らかにする目的で, 糖尿病未発症期の耐糖能および膵島の病理組織学的変化を検討した. 雌SDTラットは, 生後25週齢で対照の雌Jcl: SDラットに比べ, 耐糖能の低下および糖負荷後60分の血漿インスリン値の有意な上昇 (p<0.05) を示した. 一方, 病理組織学的には, 生後16週齢で膵島内および周囲に出血および炎症性細胞の浸潤が観察された. 生後20週齢では膵島内部および周囲の線維化が観察され, 生後25週齢では線維化はさらに高度となり, ヘモジデリンの沈着がみられた. なお, 体重は各週齢において雌Jcl: SDラットと差がみられず, 肥満傾向は認められなかった. これらの結果から, 雌SDTラットは糖尿病と判断出来ない時期に, 膵島の病理組織学的変化ならびに耐糖能低下を伴う特徴を示し, 耐糖能異常から徐々に糖尿病に移行する発症病理の研究に有用なモデルとなり得る可能性が示唆された.
  • 丸山 太郎, 金澤 寧彦, 島田 朗, 鈴木 裕也
    2004 年 47 巻 2 号 p. 117-122
    発行日: 2004/02/29
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    超速効型インスリンが日本人1型糖尿病においても血糖コントロールを改善させるかは明らかでない. そこで, basal-bolus療法中の75名の1型糖尿病患者を対象とし, 速効型から超速効型へ変更後のHbA1cの推移とインスリン注射法の変化を検討した. HbA1cは変更当初は増加したが, インスリンの調整によって変更数カ月後より改善し, 変更7カ月後には有意な低下を認めた.変更前のHbA1c別に見ると, コントロール良好群 (HbA1c<7.096) では改善を認めなかったが, コントロール不良群 (HbA1c≧8.096), 中間群 (HbA1c7, 0~8.096) で改善を認めた, 調整後のインスリンは欧米白人の成績と異なり, basal dose, bolus doseとも増加した. 日本人1型糖尿病でも, 超速効型インスリンはコントロールが不十分な患者で糖尿病のコントロールを改善さぜること, インスリン療法に欧米人とは異なる配慮が必要なことが示唆された.
  • 小林 正人, 濱西 徹, 玉井 昌紀, 下村 裕子, 若崎 久生, 古田 浩人, 西 理宏, 英 肇, 松本 英作, 中尾 大成, 佐々木 ...
    2004 年 47 巻 2 号 p. 123-128
    発行日: 2004/02/29
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    症例は59歳, 男性, 2000年1月, 近医にて糖尿病を指摘され, 食事療法, 運動療法の指導を受けたが, 血糖コントロールが増悪したため, 同年9月よりglibenclamideの内服を開始した. 2001年2月, 健康診断にて随時血糖値491mg/dl, HbA1c値12596と血糖コントロール不良のため当科に紹介される. GAD抗体価7,000U/ml以上と著明高値であり, 発症当初は2型糖尿病様の臨床像を呈していたことなどより, 緩徐進行性1型糖尿病と診断した. また, 軽度の大球性貧血および甲状腺腫脹を認めたため精査を行ったところ, 悪性貧血, 慢性甲状腺炎の合併が判明した. 悪性貧血についてはmethylcobalaminの経口投与にて貧血が改善した. 自己免疫学的機序によって, 複数の内分泌腺もしくは非内分泌腺疾患が発症する自己免疫性多内分泌腺症候群 (autoimmune polyglandular syndrome: APS) が知られているが, 本例はAPS type IIIと考えられた.
  • 海原 昭人, 島 健二, 川原 和彦, 加藤 みどり, 川島 周
    2004 年 47 巻 2 号 p. 129-132
    発行日: 2004/02/29
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    症例は70歳, 男性. 1985年 (昭和60年), 53歳時に糖尿病を指摘される. 1992年 (平成4年) 血糖コントロールのため経口血糖降下薬 (グリベンクラミド) 投与を開始. 1997年 (平成9年) 7月よりインスリン治療 (ペンフィル (R) 30R) に変更した. 2001年 (平成13年) 4月インスリン強化療法開始のため近医入院, その際インスリン抗体 (結合率9196) の存在が認められ, 経口薬へ変更し, 食事, 運動療法を強化したところ代謝状態は一時改善した. しかし, 12月にはHbA1c13.196と再度血糖コントロ一ルが悪化し, 2002年 (平成14年) 1月ノボラピッド® にてインスリン治療が再開されたが, ケトーシスをきたし, 血糖コントロール目的にて同年3月8日当院に入院した, インスリン抗体結合率9596, 持続静脈内インスリン注入, 次いでCSII療法で, 血糖コントロールは改善した. 患者血清の抗インスリン抗体と各種インスリン製剤 (ヒューマログ®, ノボラピッド ®, ヒューマリン®R, ノボリン®R) との交叉反応性を検討した. その結果ヒューマログ®との交叉性が低いことが判明し, 以後比較的少量のヒューマログ®インスリンで血糖 コントロールが可能となった.
  • 三澤 晴雄, 岡田 洋右, 谷川 隆久, 福島 あゆみ, 廣瀬 暁子, 河原 智恵, 神田 加壽子, 森田 恵美子, 田中 良哉
    2004 年 47 巻 2 号 p. 133-136
    発行日: 2004/02/29
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    症例は30歳, 男性. 1992年 (平成4年) 9月に, 低力リウム性周期性四肢麻痺を伴ってバセドウ病を発症. チアマゾールにて軽快し, 1993年 (平成5年) 以降はチアマゾール5mg/日にて甲状腺機能正常化を維持した. 慢性C型肝炎を合併しており, 2002年 (平成14年) 1月よりインターフエロンα (IFNα) 開始. 4カ月後, 周期性四肢麻痺, 甲状腺機能亢進症が再燃. IFNαを中止し, チアマゾール30mg/日に増量し甲状腺機能は正常化したが, その後も周期性四肢麻痺を頻回に繰り返した. 低力リウム血症を意識して果物を毎日多量に摂取していることがわかり, 75g OGTTにてインスリンの過剰分泌を示していたことから, 本症例では高インスリン血症が四肢麻痺の主因になっていると考えられた. そこで, 食事指導による生活習慣の改善を試みたところ, 麻痺は全く認められなくなった. 通常, 甲状腺機能の正常化とともに麻痺発作は寛解するとされている. しかし, 本症例では甲状腺機能正常化後も周期性四肢麻痺を繰り返し, その機序には高インスリン血症の関与が考えられ興味深い1例であると思われた.
  • 范 揚文, 加藤 秀一, 根本 昌実, 蔵田 英明, 宇都宮 一典, 横山 淳一, 田嶼 尚子
    2004 年 47 巻 2 号 p. 137-140
    発行日: 2004/02/29
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    SU薬二次無効の2型糖尿病患者72例を無作為にbasal-bolus療法群, 混合型インスリン (50R) 単独群および混合型インスリン (50R) とα-グルコシダーゼ阻害薬 α-GD併用療法群 (50R+ボグリボース (0.2mg) 3T/3×各食前) の3群に分け, 3カ月後のHbA1c値, ΔHbA1c, BMI及び1日のインスリン投与量について比較した. これらの指標について3群間で有意差を認めなかったが, 併用療法群では食後, 特に夕食後高血糖を有意に抑制した. 2型糖尿病に対して混合インスリン製剤による2回注射療法を行う場合, α-GIとの併用療法は有効と思われた.
  • 小林 康司, 数間 恵子
    2004 年 47 巻 2 号 p. 141-146
    発行日: 2004/02/29
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    男性糖尿病患者の飲酒行動やその特徴について明らかにするため, 都内大学病院に通院する成人男性糖尿病患者136名 (年齢29~69歳, 平均567歳) を対象に飲酒に関する調査を行い, 132名 (97.196) から有効回答を得た. 重篤な疾患およびアルコール依存の既往を有する18名, 「飲酒ができない体質である」と回答した14名を除く98名中, 19.496は全く飲酒しておらず, 41.896がエタノール換算で週100g超, 22.496が週200g超の飲酒をしていた. ロジスティック回帰分析の結果, 過量飲酒 (医師の指示量の2倍 (指示がない場合は週200g) を超える飲酒) には, (1) 網膜症がないとの認識, (2) 全体的に健康であるとの認識 (3) 現在の飲酒が体調や血糖値へ影響しているとの認識, (4) 飲酒に関する指導を受けたことがある, (5) 同居家族がいる, の5項目が関連していた. 適切な飲酒管理のため, 早期から病状や健康状態についての意識を高めるような教育・指導の重要性が示唆された.
  • 倉恒 ひろみ, 斎藤 美恵子, 河原 和枝, 新田 早美, 衛藤 雅昭, 加来 浩平
    2004 年 47 巻 2 号 p. 147-152
    発行日: 2004/02/29
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    近年, 日本人の食生活は, 糖質減少, 脂質増加の欧米型へと変化してきた. 従って若年1型糖尿病患者の栄養指導において, 小児期から指導を受けてきた小児期発症群と, すでに高脂質食の食習慣を有する思春期以降発症群とでは食生活に差異があり, 栄養指導を同年齢世代として同様に行うことは困難である, 17名の1型糖尿病患者を小児期発症と思春期以降発症に分けて栄養調査を行い, 発症時期の違いが栄養摂取と血漿脂質に与える影響を検討した. 現年齢, 総摂取エネルギー量, BMI, HbA1cは2群間に有意差はなかったが, 脂質エネルギー比は, 小児期発症群の26.296に比較して思春期以降発症群では31.796と有意に高値であり, また飽和脂肪酸摂取量が有意に高値であった. 総たん白質に対する動物性たん白質エネルギー比は, 小児期発症群の491596に比較して思春期以降発症群が57.0%と有意に高値であった. コレステロール摂取量は, 思春期群は410mg/日であり, 小児期群の267mg日に比較して有意に高値であった. 食物繊維摂取量は思春期群は9.8g/日であり, 小児期群の149g/日に比較して有意に低値であった. 血漿総コレステロール値, 中性脂肪値, LDLコレステロール値は思春期以降発症群が有意に高値であり, HDLコレステロール値は有意に低値であった, 若年型1糖尿病患者における栄養摂取状況は発症時期の違いにより影響されていること, さらにそれが血中脂質値にも影響を与えることが明らかとなった
  • 2004 年 47 巻 2 号 p. 153-190
    発行日: 2004/02/29
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
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