糖尿病
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48 巻 , 10 号
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特集 眼合併症の成因と治療
原著
  • 中田 信輔, 岩橋 博見, 寺前 純吾, 紺屋 浩之, 袁 明, 沖田 考平, 今川 彰久, 浜口 朋也, 山縣 和也, 下村 伊一郎, 宮 ...
    2005 年 48 巻 10 号 p. 733-738
    発行日: 2005年
    公開日: 2008/04/11
    ジャーナル フリー
    超速効型インスリン製剤は, 食後高血糖を是正し, 患者のQuality of life (QOL) を改善するとされるが, 全例で改善するわけではない. われわれはグラルギン未使用の強化インスリン療法施行中の糖尿病患者で, 速効型 (R) より超速効型 (Aspart) への変更による血糖改善の有無に及ぼす要因を明らかにするために, 内因性インスリン分泌能, 生活習慣, 心理状態の変化を検討した. HbA1c改善群と非改善群とでは, 昼食前血中C-peptide immunoreactivity (CPR) 値に有意差 (1.9±1.5 v.s. 0.8±1.1 ng/ml, p=0.0431) を認め, CPRが0.5 ng/ml 未満では全例が増悪した. また, 非改善群では糖尿病に関する感情負担度が有意に増加した. 昼食前血中CPR値は, RからAspartへの切り替えによる血糖改善効果の有無を予測する指標にできる可能性があり, 患者のQOLはAspartに切り替えても血糖が改善しなければ低下することが示された.
症例報告
  • 土井 拓哉, 古田 浩人, 玉井 昌紀, 下村 裕子, 小林 正人, 若崎 久生, 西 理宏, 英 肇, 中尾 大成, 友渕 佳昭, 佐々木 ...
    2005 年 48 巻 10 号 p. 739-744
    発行日: 2005年
    公開日: 2008/04/11
    ジャーナル フリー
    症例は40歳男性, 1型糖尿病患者. 糖尿病性ケトアシドーシス (DKA) 昏睡にて入院. 治療にて意識状態は改善したが, 入院後2日目に無症状ながら心電図上II, III, aVF, V5~V6誘導で心筋梗塞類似のST上昇変化を認めた. 入院時より血中クレアチニンキナーゼ (CK-MB分画) は軽度上昇していたがST上昇後に急上昇, 血中トロポニンT検査も陽性で下壁心筋梗塞が疑われた. しかしながら, 心血管造影検査では心筋梗塞は否定的であった. 心電図変化出現時, 高血糖や高K血症は改善していたが血清Pは低値を示していた. 以上から, 本症例では入院時より高血糖, 代謝性アシドーシス, 電解質異常および完全房室ブロックによる末梢循環不全により心筋障害が存在し, 治療に伴う電解質代謝状態の急激な変化, 特に低P血症に伴い入院後2日目に新たに心筋障害が誘発され心筋梗塞様の心電図変化と心筋逸脱酵素の上昇が認められたものと考えられた.
  • 境 俊光, 岡本 真由美, 山本 暖子, 大西 満美子, 村上 哲雄, 春日 広一, 荻原 典和, 朝岡 昭, 林 洋一, 荒川 泰行
    2005 年 48 巻 10 号 p. 745-749
    発行日: 2005年
    公開日: 2008/04/11
    ジャーナル フリー
    インスリン受容体異常症type Bはインスリン受容体に対する抗体により著明なインスリン抵抗性を示す. インスリン受容体抗体の存在と高インスリン血症を認め, その症状は多彩であり高血糖あるいは低血糖をも生じる. 症例は48歳女性, 口渇, 体重減少を主訴に近医受診し, 血糖値は300mg/dl にて, 糖尿病と診断された. SU剤を投与にて高血糖が改善せず, インスリン治療が開始されたが, 62単位/日のインスリン治療にても血糖値の改善が得られなかった. インスリン受容体抗体陽性であり, インスリン受容体異常症type Bと診断した. 受容体抗体以外の自己抗体はすべて陰性であり膠原病などに伴う免疫異常や膠原病の合併を認めなかった. インスリン治療により経過を見ていたが, 低血糖が出現し, インスリン注射を中止したが低血糖は改善しなかった. 高血糖で発症し, 低血糖へ移行したインスリン受容体異常症type Bの1例を経験したので報告する.
コメディカルコーナー・原著
  • 山津 幸司, 熊谷 秋三, 佐々木 悠
    2005 年 48 巻 10 号 p. 751-756
    発行日: 2005年
    公開日: 2008/04/11
    ジャーナル フリー
    対面指導1回と6カ月間のセルフモニタリングからなる健康行動支援プログラムを非薬物療法下の糖尿病者に実施し, 耐糖能の改善や減量等の効果を先に報告したが, その1年後の継続率は45%であった. 今回, 健康行動支援プログラムの非継続者21名 (58.0歳, BMI24.6) に, 通信サポートを加えた場合の効果を検証した. 介入は対面で検査結果を説明し具体的な行動目標を設定させ, その実践状況, 歩数等を毎日記録させ, 継続サポートは2週後の電話と1カ月ごとの手紙で行った. 今回全員がプログラムを終了し継続率は良好で, コンプライアンス指標のセルフモニタリングシート返送率も改善した. また, 身体活動量, 体脂肪率, 臍部周囲径, 脂質代謝や動脈硬化危険因子数がそれぞれ有意に改善した. 以上より, 通信による継続サポートは健康行動支援プログラムの効果を強化しうる可能性があり, 非継続者に対し有効な介入要素であると考えられた.
委員会報告
  • 猪股 茂樹, 羽田 勝計, 守屋 達美, 片山 茂裕, 岩本 安彦, 堺 秀人, 富野 康日己, 松尾 清一, 浅野 泰, 槇野 博史
    2005 年 48 巻 10 号 p. 757-759
    発行日: 2005年
    公開日: 2008/04/11
    ジャーナル フリー
    糖尿病性腎症早期診断基準を改訂した. 試験紙法で尿蛋白が陰性あるいは+1程度の陽性を示す糖尿病症例を対象に, 午前中の随時尿でアルブミンを測定し, 3回中2回以上尿アルブミン値30~299mg/gCrであれば微量アルブミン尿と判定する. また, 腎肥大, 尿中IV型コラーゲン値上昇は糖尿病性腎病変の存在を示唆する. これらを参考に非糖尿病性腎疾患由来の微量アルブミン尿を鑑別し, 糖尿病性腎症を早期診断する.
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