糖尿病
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53 巻 , 11 号
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会長講演
受賞講演
原著
  • 梅岡 二美, 宮岡 弘明, 岡 祐一郎, 稲田 暢, 岡田 武志
    2010 年 53 巻 11 号 p. 798-802
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/12/17
    ジャーナル フリー
    非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を基盤にした肝癌(HCC)が増加しており,基礎病態である肥満や糖尿病によるインスリン抵抗性が肝発癌に関与することが想定される.我々は,2型糖尿病合併慢性肝疾患80名の対象者をHCC合併例と非合併例にわけ,インスリン抵抗性,インスリンと経口血糖降下薬(インスリン分泌促進薬,メトホルミン)の使用頻度を比較検討した.空腹時血中インスリンは,HCC合併群で14.5±5.5 μU/ml,非合併群で8.65±5.0 μU/ml, Homeostasisi of model assessment-insulin resistance(HOMA-IR)は4.34±1.74, 2.53±1.21といずれもHCC合併群で有意に高値であった(P<0.05).またHCC合併群はHCC非合併群よりメトホルミン服用が有意に低頻度であった.メトホルミンによるインスリン抵抗性への治療はHCC発癌率の低下をもたらす可能性がある.
症例報告
  • 新生 忠司, 岡田 洋右, 吉村 暁子, 西田 啓子, 田中 良哉
    2010 年 53 巻 11 号 p. 803-809
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/12/17
    ジャーナル フリー
    症例は58歳男性.2002年より夕食前の集中力低下を自覚し,2003年に空腹時低血糖を指摘され当科入院.画像検査では腫瘤影は認められなかったが,IRI/PG比は0.8-1.0と高インスリン性低血糖を認め,ASVSの結果より膵体部微小インスリノーマと考え膵亜全摘術施行.切除膵の病理所見にてnesidioblastosisと診断されたが,術後もインスリン過剰分泌に改善なく空腹時血糖値30~40 mg/dlと低血糖が持続.低血糖による夜間の中途覚醒,日中の集中力低下などの自覚症状も持続するため,本人同意のもと国内未承認薬であるジアゾキサイド内服を開始.同剤開始後よりインスリン過剰分泌は抑制され低血糖症状は消失.現在までジアゾキサイド200 mg/日にて特に副作用は認めず,低血糖症状も消失している.成人発症nesidioblastosisにおいては,術前診断が困難であり,その治療方針は現在まで確立されていない.本例のように術後も低血糖が遷延する成人発症nesidioblastosisの症例では,ジアゾキサイドは長期にわたり有効な治療であると思われる.
  • 辻 英之, 黒田 剛, 折田 裕一, 中村 邦彦
    2010 年 53 巻 11 号 p. 810-816
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/12/17
    ジャーナル フリー
    症例は51歳の女性,20歳頃からバセドウ病,37歳時から緩徐進行型1型糖尿病を発症し,混合型インスリン2回注射法で経過観察されていた.2008年6月より下痢傾向となっていったが10月中旬から下痢と腹痛が悪化し,食事摂取不良から低血糖を頻発したため精査加療目的で当院紹介入院となった.抗生剤内服で改善しないため,原因精査目的で大腸内視鏡検査を施行したところ,サイトメガロウイルス感染を伴う全大腸炎型潰瘍性大腸炎の所見であった.絶飲食のうえ高カロリー輸液を開始,血糖はインスリンシリンジポンプ持続静注およびスライディングスケールでコントロールした.ガンシクロビル静注(14日間),5-アミノアセチル酸製剤内服開始,ステロイドパルス療法2クール施行,その後ステロイド持続療法を行い徐々に症状は改善した.同患者の抗GAD抗体,抗TPO抗体は陽性,抗IA-2抗体,TSH-R抗体は陰性で,我が国で1型糖尿病に対して疾患感受性があるとされるHLA-DR4が陽性であった.
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