糖尿病
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56 巻 , 9 号
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第55回日本糖尿病学会年次学術集会記録〈シンポジウム〉
糖尿病と妊娠―進歩する母児医療―
原著
疫学
  • 市原 多香子, 田村 綾子, 南川 貴子, 桑村 由美, 小杉 知里, 安藝 菜奈子, 保坂 利男, 首藤 恵泉, 酒井 徹, 船木 真理
    2013 年 56 巻 9 号 p. 637-645
    発行日: 2013/09/30
    公開日: 2013/10/30
    ジャーナル フリー
    メタボリック症候群(MetS)と関連する身体活動について2008年度に横断調査を行った.研究同意が得られた徳島県の男性勤労者547名(20歳以上~60歳以下)を対象とした.身体活動の調査は,国際標準化身体活動質問表(IPAQ)日本版のLong versionに6質問項目を追加した用紙を用いた.その他に問診・身体計測・血液検査・食事調査を行った.統計解析は,MetS該当者と非該当者で比較を行い,さらに身体活動がMetS有無に与える要因を検討するためロジスティック回帰分析を行った.MetS該当者は547名中75名であった.MetSの有無と関連を認めたのは,余暇における強い活動の頻度(OR=0.428)とエレベータ利用度(OR=1.182)の2項目であった.余暇における強い活動頻度の減少とエレベータ利用の多さがMetSに関連する可能性がある.
病態・代謝異常・合併症
  • 吉野 苑美, 林 哲範, 岸原 絵梨子, 小川 顕史, 市川 雷師, 守屋 達美, 七里 眞義
    2013 年 56 巻 9 号 p. 646-652
    発行日: 2013/09/30
    公開日: 2013/10/30
    ジャーナル フリー
    背景:糖尿病合併妊娠における母児合併症を減らすためには,食後血糖値を含めた厳格な血糖コントロールが必要である.しかし,糖尿病合併妊娠における最適な食後血糖測定時間は,依然明確になっていない.目的:糖尿病合併妊娠患者(DP群)の食後血糖値が最高値(peak)に達するまでの時間(食後血糖peak時間)につき検討した.方法:DP群29人のべ35例に,持続血糖測定(Continuous glucose monitoring;CGM)を用いて,解析した.75 gOGTTにて正常型を確認した耐糖能正常非妊娠女性7人7例を正常対照(N群)とした.結果:DP群の食後血糖peak時間は81±15分で,N群の52±13分に比し有意に長かった(p<0.0001).さらに,DP群では妊娠週数と食後血糖peak時間に正の相関を認めた(r=0.45, p<0.01).結論:糖尿病合併妊娠では食後血糖peak時間は健常者より長く,妊娠週数によって変化することが示唆され,それらをふまえて食後血糖測定時間を決定し評価する必要がある.
症例報告
  • 福島 徹, 濱崎 暁洋, 浅井 加奈枝, 佐々木 真弓, 渋江 公尊, 菅野 美和子, 幣 憲一郎, 長嶋 一昭, 稲垣 暢也
    2013 年 56 巻 9 号 p. 653-659
    発行日: 2013/09/30
    公開日: 2013/10/30
    ジャーナル フリー
    症例は19歳女性.8歳時に1型糖尿病と診断されインスリン治療開始となった.2012年3月(19歳)にはインスリンリスプロ各食直前14~18単位,インスリングラルギン眠前20単位使用下においても,食事量増加のためにHbA1c(NGSP)が15 %と増悪していた.低炭水化物食による食事療法目的にて同年3月から前院に入院し,リスプロ中止,グラルギン眠前4~8単位/日の施行となった.しかし第2病日深夜から嘔吐が出現し,翌朝の血糖値が532 mg/dlにて糖尿病ケトアシドーシスが疑われ,輸液とインスリン持続静注を開始されるも全身状態が改善しないため,前院から当院への転院依頼があり,緊急搬送入院となった.入院後は輸液とインスリン持続静注を強化して改善し,最終的に強化インスリン療法と食事療法の再調整にて退院となった.本症例から,1型糖尿病患者の低炭水化物食開始時にインスリン量を調整する際は,必要インスリン量の注意深い評価が不可欠であると考えられた.
  • 高桜 明子, 河野 史穂, 青木 桂子, 真田 拓, 金原 秀雄, 久田 あずさ, 番度 行弘
    2013 年 56 巻 9 号 p. 660-665
    発行日: 2013/09/30
    公開日: 2013/10/30
    ジャーナル フリー
    症例は47歳男性.2009年6月男性不妊の精査目的に当院泌尿器科へ紹介となり,Klinefelter症候群(47XXY)と診断された.9月に左下肢の不随意運動(バリズム)が出現し,血糖値576 mg/dlと高値のため,当科へ紹介となった.HbA1c 11.8 %(以下HbA1cはNGSP値で表記(糖尿病53:450-467, 2010))であり,糖尿病と腎機能障害を認めた.腹部CTでは両腎の低形成と肝細胞癌の合併を認め,頚部MRAでは右内頚動脈,左椎骨動脈の低形成を認めた.強化インスリン療法を開始し,血糖値の改善とともにバリズムは速やかに消失した.Klinefelter症候群における糖尿病の合併は15-50 %と比較的高率である.本症例のバリズムの原因として著明な高血糖による代謝異常や血管低形成および脱水による脳虚血が考えられた.
短報
  • 藤崎 夏子, 尾辻 真由美, 簑部 町子, 肥後 あかね, 後藤 隆彦, 赤尾 綾子, 三反 陽子, 中村 由美子, 田上 さとみ, 中重 ...
    2013 年 56 巻 9 号 p. 666-669
    発行日: 2013/09/30
    公開日: 2013/10/30
    ジャーナル フリー
    糖尿病治療において,簡易血糖測定器での自己測定による血糖値のモニタリングは有意義である.様々な要因で測定値が影響を受けることが知られているが,外用品を原因とする報告は認められない.我々は,高濃度のアスコルビン酸と各種還元物質を含有した輸入ハンドクリームによって,血糖値が偽低値を示した2型糖尿病の症例を経験し,健常成人10名での血糖値への影響と簡易血糖測定器における比色法と酵素電極法との間での差異について検討した.血糖値は,クリーム塗布前に比して塗布後に,比色法で有意な低値(p=0.005),酵素電極法で有意な高値(p=0.005)が確認された.流水洗浄で塗布前と有意差の無いレベルに回復したが,アルコール綿での拭き取りでは不充分であった.血糖自己測定においては,還元物質を含有する外用品使用の有無についての問診や,それらの影響に関する知識と流水での手洗いの重要性の啓蒙が必要である.
編集者への手紙
地方会記録
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