糖尿病
Online ISSN : 1881-588X
Print ISSN : 0021-437X
ISSN-L : 0021-437X
57 巻 , 2 号
選択された号の論文の12件中1~12を表示しています
特集
糖尿病と遺伝子
原著
診断・治療(食事・運動・薬物)
  • 河盛 隆造, 寺本 民生, 宮崎 滋, 手良向 聡, 宮崎 公孝, 奥田 恭行
    2014 年 57 巻 2 号 p. 94-101
    発行日: 2014/02/28
    公開日: 2014/03/11
    ジャーナル フリー
    アンジオテンシン受容体II拮抗薬(ARB)であるオルメサルタンをベースとした降圧療法下の日本人高血圧患者における脳・心血管系イベント(cardiovascular disease:CVD)の発症と血圧及びその他のリスク因子の関係を調べた前向き大規模観察研究であるOMEGA studyの解析対象集団のうち,脳・心血管系疾患の既往のない患者13,052例を対象に,糖尿病の有無及び血圧・HbA1cとCVD発症の関連を検討した.36ヵ月の調査期間中のCVDの発症率(/1000人年)は,糖尿病群(3,155例)9.83,非糖尿病群(9,897例)4.23であった.高血圧患者においてCVDを抑制する上で,血圧を140/90 mmHg未満,さらに糖尿病合併例では,血圧を130/80 mmHg未満に管理することに加え,HbA1cを7.0 %未満に管理することが望ましいことが示唆された.
症例報告
  • 山内 一郎, 松本 義弘, 満田 佳名子, 保田 紀子, 吉田 有希子, 中野 厚生, 田中 早津紀, 前田 康司, 新谷 光世, 西村 治 ...
    2014 年 57 巻 2 号 p. 102-107
    発行日: 2014/02/28
    公開日: 2014/03/11
    ジャーナル フリー
    ステロイドによる耐糖能異常へのリラグルチドの有用性を5例の自験例から検討した.症例1, 2:プレドニゾロン5 mg/日,8 mg/日を長期投与中,インスリン毎食直前注射からリラグルチドへ切り替えた.症例3, 4, 5:プレドニゾロン40 mg/日,60 mg/日,30 mg/日と高用量を投与開始後,早期からリラグルチドを使用した.症例3, 4は朝食前血糖の上昇(137 mg/dl, 135 mg/dl)があり,持効型インスリンの併用を要した.5例の経過よりリラグルチドはステロイド投与例にも有効であることが示唆され,朝食前血糖の上昇がなければ,リラグルチド単独でのコントロールが期待できる可能性が挙げられた.インスリン頻回注射療法に対しリラグルチドは,患者のアドヒアランスおよびQOLの向上,低血糖を起こしにくい,ステロイドを減量する際に細かな用量調節が不要,と利点が多く,ステロイドによる耐糖能異常に有用と思われた.
  • 安井 順一, 川﨑 英二, 原口 愛, 池岡 俊幸, 植木 郁子, 赤澤 諭, 堀江 一郎, 古林 正和, 阿比留 教生, 山崎 浩則, 川 ...
    2014 年 57 巻 2 号 p. 108-112
    発行日: 2014/02/28
    公開日: 2014/03/11
    ジャーナル フリー
    症例は61歳,女性.54歳時に口渇,体重減少が出現し,近医で随時血糖値598 mg/dl,HbA1c 14.2 %,尿ケトン体陽性,尿中CPR 28 μg/日にて糖尿病性ケトーシスの診断のもとインスリン療法が開始された.56歳時に血糖コントロール目的で再入院した際,GAD抗体陽性(337.4 U/ml)が判明し,1A型糖尿病と診断された.内因性インスリン分泌能は枯渇しブリットル型糖尿病を呈していたため,当院紹介入院となった.経時保存血清を用いて膵島関連自己抗体の出現様式を検討したところ,1型糖尿病発症時にGAD抗体,IA-2抗体,ZnT8抗体が同時に出現しており,GAD抗体はその後も持続陽性を呈するもIA-2抗体,ZnT8抗体は発症1~3年後には陰性化していた.一般的には順次出現する膵島関連自己抗体の複数同時出現を確認できた症例は非常に稀であり文献的考察を加え報告する.
  • 細川 悠紀, 福本 まりこ, 吉田 陽子, 岡田 めぐみ, 藥師寺 洋介, 上野 宏樹, 川崎 勲, 依藤 亨, 三田 育子, 中本 収, ...
    2014 年 57 巻 2 号 p. 113-117
    発行日: 2014/02/28
    公開日: 2014/03/11
    ジャーナル フリー
    症例は20歳女性.非妊時BMI 32.0.妊娠28週に腹痛を発症,血清アミラーゼ上昇,高中性脂肪(TG)血症,高血糖,腹部超音波検査で膵腫大を認め,急性膵炎と診断された.治療を開始したが糖尿病性ケトアシドーシス(DKA),DICを併発,第3病日子宮内胎児死亡が確認された.帝王切開にて死児の娩出後,高TG血症,DKAに対しヘパリン,インスリン持続投与に加え血漿交換を施行,急性膵炎に対する治療を行い臨床所見の改善を得た.妊娠中はリポ蛋白リパーゼ(LPL)活性が低下するため,正常妊娠においてもTGは高値となるが,特に糖代謝異常合併妊娠においてはTGの上昇が顕著である.本症例は膵炎発症時,すでにHbA1cが高値(NGSP値 9.8 %)であり,未診断の糖代謝異常を基礎として高TG血症となり,急性膵炎に至ったと考えられた.妊娠初期に糖代謝異常を早期診断し適切な管理を行うことで胎児死亡を防ぐことができた可能性がある.
  • 成瀬 桂子, 小林 泰子, 中村 信久, 松原 達昭
    2014 年 57 巻 2 号 p. 118-123
    発行日: 2014/02/28
    公開日: 2014/03/11
    ジャーナル フリー
    症例は29歳男性.検診でHbA1c高値を指摘され来院した.血糖92 mg/dl, HbA1c(NGSP)7.2 %と血糖値は正常範囲内であったが,HbA1c値の上昇を認めた.75 gOGTTは正常型であり,またグリコアルブミンおよび1,5 AGの値は正常範囲内であった.HbA1c測定時のHPLC波形において,HbFが1.9 %と軽度高値を示すとともに,目的とするHbA1cであるs-A1cピークとA0ピークの間の基線が高くs-A1cとA0の間に異常Hbが存在する可能性が考えられた.高分離HPLCにてA0近傍に異常Hbの大きなピークが認められ,異常Hb症と診断された.HbA1c値に疑問が生じた場合,HPLCデータにおける波形を基線部分も含めて詳細に検討することが,異常ヘモグロビン症の発見に役立つと考えられた.
  • 大谷 敏嘉, 狩野 実希, 佐藤 麻子, 青木 厚, 生駒 亜希, 内潟 安子, 大谷 洋一
    2014 年 57 巻 2 号 p. 124-130
    発行日: 2014/02/28
    公開日: 2014/03/11
    ジャーナル フリー
    症例は67歳男性.42歳時に糖尿病を診断され,インスリン療法が開始されるも高血糖状態が持続していた.2012年2月7日冷汗を伴う低血糖を契機として低体温から失見当識障害を起こし2月10日初回入院となった.体温測定不能(32.0 ℃未満),心拍数35/分,血糖値90 mg/dl.心電図では徐脈,J波(V4-6)を認めた.復温処置,ブドウ糖の静脈注射,補液により翌朝には体温36 ℃,心拍数60台/分に回復し,心電図上J波は消失した.同年3月5日意識障害のため搬送入院となった.体温30.8 ℃,心拍数23/分,血糖65 mg/dl.復温処置による体温上昇とともに意識は回復し正常洞調律に復帰した.同年4月11日夕食直後に意識障害が出現し搬送入院となった.体温32.8 ℃,心拍数26/分.R-R間隔変動係数0.90 %.重症自律神経障害のため低血糖を契機に低体温から極度の徐脈を繰り返し起こした症例と考えた.
地方会記録
feedback
Top