糖尿病
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57 巻 , 7 号
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特集
糖尿病と高血圧
原著
診断・治療(食事・運動・薬物)
  • 中村 保子
    2014 年 57 巻 7 号 p. 507-512
    発行日: 2014/07/30
    公開日: 2014/08/04
    ジャーナル フリー
    グリコアルブミン(GA)を利用して8年後の耐糖能(HbA1cで診断)を予測できるか検討した.予測式は健診受診者(230名,平均年齢56.6歳)を対象に健診検査項目(GAまたはHbA1c,空腹時血糖値,75 g糖負荷60分血糖値,糖負荷後120分血糖値,BMI,年齢)より重回帰分析で作成した.予測式適合度57.5 %(調整済みR2=0.575)であった.予測式はHbA1c5.8 %,5.9 %,6.0 %において最も安定していた.対応する8年前GA値は13.9 %,15.6 %,16.4 %であった.GA13.9 %を糖尿病警告値とした場合,8年後実際にHbA1c5.8 %以上を示した人数は20.3 %過剰評価となり,GA15.6 %,16.4 %を使用した場合には10.6 %,11.4 %過少評価になった.今回の結果からは,約10 %の過少評価を容認するとすれば,警告GA値は15.6 %,16.4 %を選択するのが妥当と考える.
  • 田尻 祐司, 加藤 奈緒香, 工藤 孝文, 蓮尾 理香, 吉信 聡子, 香野 修介, 中山 ひとみ, 山田 研太郎
    2014 年 57 巻 7 号 p. 513-519
    発行日: 2014/07/30
    公開日: 2014/08/04
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,DPP-4阻害薬シタグリプチン(S)の長期的な効果と安全性を調査する事である.2型糖尿病患者181例において,S開始後24か月後までHbA1c値の有意の低下を維持していた(7.54±0.99→6.77±0.8 %, P<0.0001).24か月間のHbA1c低下作用は,開始時のHbA1c値が高い症例(P<0.0001)や糖尿病罹病期間が短い症例(P<0.05)においてより顕著に認められた.また44例(24 %)においてS開始後6か月以降にHbA1c 0.5 %以上の再上昇を認めたが,再上昇には体重増加(P<0.01)や内因性インスリン分泌能の低下(P<0.05)が関与していた.S開始後12例に低血糖を認めたが重篤ではなく,6例に消化器症状を認めた.体重増加例や内因性インスリン分泌能が低い例ではHbA1c再上昇に留意する必要があり,さらなる療養指導が重要であると考える.
症例報告
  • 鎌田 裕二, 大村 和規, 鈴木 陽彦, 正木 嗣人, 林 哲範, 高野 幸路, 七里 眞義
    2014 年 57 巻 7 号 p. 520-526
    発行日: 2014/07/30
    公開日: 2014/08/04
    ジャーナル フリー
    55歳男性.アルコール多飲歴あり.2011年5月に糖尿病性ケトーシスの診断で当院に入院し,腹部CT検査と膵機能検査からアルコール性慢性膵炎による膵性糖尿病と診断.2012年7月頃より慢性下痢と体重減少が出現.12月に四肢脱力が出現し,当院へ搬送された.受診時の血液検査で著明な低カリウム血症(1.4 mEq/l)を認めた.入院後より経静脈的カリウム補充療法を行い,経静脈的総カリウム投与量は約872 mEqであった.脂肪便による慢性下痢は脂肪制限食,膵消化酵素補充療法とプロトンポンプ阻害薬で改善した.本症例の低カリウム血症の原因はアルコール多飲による慢性的なカリウム摂取不足と消化吸収不良に伴う慢性下痢によるカリウム喪失が考えられた.慢性膵炎の非代償期は膵内外分泌機能の低下によって耐糖能障害や消化吸収不良を,更にはそれらの病態による重篤な合併症を生じるため注意深い観察と早期の治療が必要である.
編集者への手紙
委員会報告
  • 糖尿病性腎症合同委員会, 羽田 勝計, 宇都宮 一典, 古家 大祐, 馬場園 哲也, 守屋 逹美, 槇野 博史, 木村 健二郎, 鈴木 芳樹 ...
    2014 年 57 巻 7 号 p. 529-534
    発行日: 2014/07/30
    公開日: 2014/08/04
    ジャーナル フリー
    糖尿病性腎症合同委員会では,estimated glomerular filtration rates(eGFR)およびchronic kidney disease(CKD)の概念の普及を鑑み,従来の糖尿病性腎症病期分類を改訂した.新たな糖尿病性腎症病期分類2014は,厚生労働省科学研究費腎疾患対策事業「糖尿病性腎症の病態解明と新規治療法確立のための評価法の開発」における研究成果を参考として作成した.主要変更点は,1.病期分類に用いるGFRをeGFRに変更する,2.第3期AとB区分を削除する,3. GFR 30 ml/分/1.73 m2未満を尿アルブミン値に拘わらず腎不全とする,であるが,同時に,4.いずれの病期においても非糖尿病性腎臓病との鑑別が重要であることを表記した.
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