糖尿病
Online ISSN : 1881-588X
Print ISSN : 0021-437X
ISSN-L : 0021-437X
57 巻 , 9 号
選択された号の論文の15件中1~15を表示しています
特集
高齢者の糖尿病
症例報告
  • 横田 純子, 佐藤 淳子, 荒川 敦, 栗﨑 愛子, 大村 千恵, 金澤 昭雄, 弘世 貴久, 藤谷 与士夫, 綿田 裕孝
    2014 年 57 巻 9 号 p. 699-705
    発行日: 2014/09/30
    公開日: 2014/10/07
    ジャーナル フリー
    症例は58歳の女性.右眼瞼下垂を主訴に近所の脳神経内科専門医を受診し2型糖尿病と糖尿病による動眼神経麻痺と診断され内服加療が開始された.その後,右眼の視力低下がありMRIで眼窩内の腫瘍を認めたが生検を拒否したため経過観察となった.3か月後,視力低下により食事摂取量が低下,全身状態不良で当院に緊急入院した.入院時のMRIで眼窩内の腫瘍の頭蓋内浸潤を認めたため入院直後は脳浮腫や,肉芽腫などの炎症性疾患を考慮しステロイドが使用された.しかし,生検で侵襲型アスペルギルス症が疑われステロイドは中止となりボリコナゾールが開始された.ボリコナゾール開始半年後より病巣の縮小を認め,視力は改善しないものの頭痛などの症状は改善した.糖尿病患者で視力低下や眼球運動障害,眼臉下垂を認めた場合,真菌による眼窩先端症候群の存在を念頭におくべきことを示唆する症例であった.
  • 松田 優樹, 南部 拓央, 村上 隆亮, 松尾 浩司, 米光 新, 武呂 誠司, 隠岐 尚吾
    2014 年 57 巻 9 号 p. 706-713
    発行日: 2014/09/30
    公開日: 2014/10/07
    ジャーナル フリー
    症例は42歳女性.突然の右上腕痛を自覚し,その後徐々に倦怠感,口渇,意識レベルの低下が出現し,5日後に当院救急外来を受診した.来院時HbA1c 15.8 %であり,血中ケトン体高値などから糖尿病性ケトアシドーシスと診断され,輸液及びインスリンによる加療が開始された.右上腕痛に関してはMRI検査で糖尿病性筋梗塞(DMI)と診断され,入院後に右肘部にも新たなDMIを発症したが,共に安静と保存的治療で改善した.DMIは誘因なく横紋筋に疼痛や腫脹を生じる極めて稀な糖尿病性合併症で,病因として血管障害や凝固線溶系の異常などが考えられている.DMI自体は自然経過で回復し短期的には予後の良い疾患ではあるが,その他の糖尿病性合併症が進行している場合には生命予後不良と言われている.このことから糖尿病患者に四肢疼痛などが生じた場合にはDMIを念頭に置き,注意深い観察をすることが重要である.
  • 三宅 加奈, 高士 祐一, 松澤 陽子, 北本 匠, 櫻井 健一, 齋藤 淳, 大村 昌夫, 西川 哲男
    2014 年 57 巻 9 号 p. 714-721
    発行日: 2014/09/30
    公開日: 2014/10/07
    ジャーナル フリー
    症例は64歳女性.未治療のB型肝炎・肝硬変(Child-Pugh分類A)の精査時,食後数時間での低血糖症状が判明し当科紹介.HbA1c(以下NGSP値)5.7 %だが,75 gOGTTで90-120分後に高血糖と高インスリン血症,300分後に著明な低血糖(44 mg/dl)が誘発された.25 gIVGTTで5分後頂値の高血糖,10-90分後に高インスリン血症,225分後に低血糖(50 mg/dl)が誘発された.絶食時に低血糖はなく,インスリノーマの可能性は低かった.画像上脾腎シャントと肝のA-P(arterioportal,動脈門脈)シャント病変を認めた.分食とα-グルコシダーゼ阻害薬で食後高血糖と反応性低血糖は改善.【考察】本例では75 gOGTTで血糖上昇遅延及び遅延性インスリン分泌を認めた.シャント血流による血行動態変化及び肝硬変による肝での糖・インスリン代謝の変化が原因として疑われた.
  • 辻野 一三, 林下 晶子, 渡部 拓, 山田 安寿香, 佐藤 隆博, 板谷 利, 高階 知紗, 大塚 吉則, 清水 祐輔, 西村 正治
    2014 年 57 巻 9 号 p. 722-728
    発行日: 2014/09/30
    公開日: 2014/10/07
    ジャーナル フリー
    症例は35歳,男性.糖尿病,うつ病にて当院通院中の平成25年5月,自殺企図にてインスリングラルギン300単位を皮下注したところを家族に発見され,当科へ救急搬送となった.血糖値の頻回モニタリングと経口および静脈内グルコース投与にて,皮下注射から約50時間の経過で重篤な合併症や後遺症なく低血糖状態から脱した.入院中の精査にてミトコンドリア病の診断基準を満たし,うつ病および糖尿病は同疾患によるものと考えた.うつ病と糖尿病の合併は臨床的に重要な問題であり,本報告ではうつ病合併糖尿病の診療上の問題点,インスリン大量投与時の対処と病態,さらにミトコンドリア病の本症例における関与について若干の文献的考察を加え報告する.
  • 近藤 剛史, 黒田 暁生, 曽我部 公子, 大黒 由加里, 倉橋 清衛, 田蒔 基行, 木内 美瑞穂, 吉田 守美子, 安藝 菜奈子, 遠藤 ...
    2014 年 57 巻 9 号 p. 729-735
    発行日: 2014/09/30
    公開日: 2014/10/07
    ジャーナル フリー
    症例は78歳女性.2012年1月,25 mm大の左副腎腫瘍,尿メタネフリン高値,MIBGシンチからアドレナリン優位型褐色細胞腫と診断され,5月当科を紹介された.罹病期間9年の糖尿病があり内服加療をうけるも2010年頃よりHbA1cは悪化し,初診時8.5 %で,褐色細胞腫の周術期管理および血糖管理目的で当科入院した.入院後速やかにインスリン導入を行い,目標血糖値に達した際の持続血糖モニター(以下CGMと略す)の標準偏差(SD)は54であった.腹腔鏡下腫瘍摘除後は,一日総インスリン量が術前50単位から術後14単位に減少し,術後CGMでSDが24に改善した.また退院時はグリメピリド0.5 mg,シタグリプチン50 mgで管理可能となった.本例は,家族歴がなくやせ型で術後の血糖管理の改善からアドレナリン過剰が術前の病態の中心と考えられた.
編集者への手紙
地方会記録
feedback
Top