糖尿病
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59 巻 , 3 号
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原著
病態・代謝異常・合併症
  • 志和 亜華, 米田 真康, 大野 晴也, 小武家 和博, 上村 健一郎, 首藤 毅, 橋本 泰司, 中島 亨, 中川 直哉, 村上 義昭
    2016 年 59 巻 3 号 p. 149-155
    発行日: 2016/03/30
    公開日: 2016/03/30
    ジャーナル フリー
    膵疾患加療目的に施行された膵頭十二指腸切除術(PD)18例および尾側膵切除術(DP)18例に対し,インスリン分泌能,膵体積量と耐糖能異常の頻度を比較検討した.インスリン分泌能評価はグルカゴン負荷試験を用い,膵体積量は造影CTを施行し計測した.術前の膵体積量,インスリン分泌能および糖尿病有病率に有意差を認めなかった.両群ともに術後インスリン分泌能は残膵体積量と有意な正の相関を認めたが,残膵体積量当たりのインスリン分泌能はDP群がPD群に比べ有意に低下していた.術後糖尿病有病率は術後3ヶ月時点でPD群33.3 %,DP群72.2 %とDP群で有意に高率であり,新規発症は術後12ヶ月時点でPD群14.3 %,DP群63.6 %とDP群で有意に高率であった.DPはPDよりも残膵体積量当たりのインスリン分泌能が低く,耐糖能が悪化する可能性が高いため,慎重な経過観察が必要である.
  • 村田 有子, 角谷 佳城, 山田 正一, 古田 眞智, 三家 登喜夫
    2016 年 59 巻 3 号 p. 156-162
    発行日: 2016/03/30
    公開日: 2016/03/30
    ジャーナル フリー
    糖尿病患者(N=189)の血管内皮機能をEndo-PAD 2000を用いてReactive Hyperemia Peripheral Arterial Tonometry Index(RHI)として評価した.対象者のRHIは1.56±0.37であり,68.3 %は健常者の下限である1.67以下であった.重回帰分析にて,RHIは検査時の収縮期血圧(P<0.001)および末梢動脈疾患(PAD)の有無(P=0.032)と有意に相関した.PAD合併者のRHIは,大血管障害非合併群に比し有意(P=0.033)な低値であった.また,尿アルブミン排泄(ACR)が150 mg/gCr未満の者に限ると,RHIはACRと有意な(P=0.036)相関を認めた.以上より,糖尿病患者のRHIは検査時の収縮期血圧に大きく影響される事およびPAD合併の有無や軽度のアルブミン尿と関連する検査であると思われた.
症例報告
  • 柳田 育美, 神谷 明子, 杉本 薫, 野田 智弘, 永迫 久裕, 野間 栄次郎, 原岡 誠司, 丸岡 浩誌, 杉村 隆史, 小寺 武彦, ...
    2016 年 59 巻 3 号 p. 163-173
    発行日: 2016/03/30
    公開日: 2016/03/30
    ジャーナル フリー
    症例は74歳女性.58歳時に甲状腺機能低下症と診断され内服加療されていた.73歳時に肝機能障害が出現し,74歳時に随時血糖216 mg/dl,HbA1c 6.5 %から糖尿病と診断された.同時期より両手足の関節痛を認めていた.血糖コントロールが悪化傾向にあったため,精査加療目的に当科へ入院となった.抗核抗体陽性・肝生検所見・抗GAD抗体陽性・抗ds-DNA抗体陽性などから慢性甲状腺炎に自己免疫性肝炎・緩徐進行1型糖尿病・全身性エリテマトーデスを合併した自己免疫性多内分泌腺症候群(autoimmune polyglandular syndrome:以下APSと略す)3型と診断した.我々が検索しえた複数の自己免疫疾患を合併したAPS3型症例の解析により,時間差をもって様々な自己免疫疾患を合併してくる例が存在することが示され,診断後も定期的な問診や自己抗体測定が必要であると考えられた.
委員会報告
  • 後藤 温, 能登 洋, 野田 光彦, 植木 浩二郎, 春日 雅人, 田嶼 尚子, 大橋 健, 堺 隆一, 津金 昌一郎, 浜島 信之, 田島 ...
    2016 年 59 巻 3 号 p. 174-177
    発行日: 2016/03/30
    公開日: 2016/03/30
    ジャーナル フリー
    日本糖尿病学会と日本癌学会による合同委員会は,糖尿病と癌罹患リスクや予後などに関する検討を行い2013年7月に委員会報告を出版したが,その後も委員会を開催して糖尿病患者における血糖管理と癌罹患リスクについての検討を行った.本レビューはその報告であり,糖尿病患者における血糖管理と癌罹患リスクに関して,現時点で質の高いエビデンスが存在しないことを明らかにしている.
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