糖尿病
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60 巻 , 11 号
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特集
糖尿病診療における脂質異常症管理の重要性
症例報告
  • 髙瀨 慶一郎, 檜垣 舞子, 中尾 晶子, 井手脇 康裕, 岩瀬 正典
    2017 年 60 巻 11 号 p. 757-762
    発行日: 2017/11/30
    公開日: 2017/11/30
    ジャーナル フリー

    症例は28歳女性.飲酒歴,肥満歴,糖尿病の家族歴なし.背部膿瘍のため受診したところ,随時血糖415 mg/dL,HbA1c16.1 %を指摘された.内因性インスリン分泌能は著明に減少し,強化インスリン療法を行った.画像診断にて膵体尾部欠損,膵頭部石灰化,主膵管内結石を認め,膵外分泌能も低下しており,膵性糖尿病と診断した.さらに,起立性低血圧,増殖前網膜症,顕性アルブミン尿などトリオパチーを認めた.進行した合併症を有する膵体尾部欠損の若年糖尿病の1例を報告した.

  • 鈴木 里佳子, 藤本 啓, 大村 有加, 井手 華子, 廣津 貴夫, 淺野 裕, 安藤 精貴, 坂本 敬子, 東條 克能, 宇都宮 一典
    2017 年 60 巻 11 号 p. 763-768
    発行日: 2017/11/30
    公開日: 2017/11/30
    ジャーナル フリー

    糖尿病ケトアシドーシス(DKA)に特発性縦隔気腫を合併した2症例.症例1は20歳の男性.嘔吐後に呼吸苦が出現.聴診上Hamman徴候を認め,胸部単純X線と胸部CTで縦隔気腫と皮下気腫を認めた.随時血糖553 mg/dL,動脈血液ガス分析pH 7.044,血中総ケトン体8,340 μmol/LでDKAと診断.症例2は27歳の男性.口渇,多飲,嘔気と食思不振が出現.Hamman徴候を認めず,胸部CT上縦隔気腫を認めた.随時血糖1,268 mg/dL,動脈血液ガス分析pH 7.206,血中総ケトン体10,957 μmol/LとDKAを認めた.2症例ともいわゆるHamman症候群と診断.食道裂孔による縦隔気腫は縦隔炎で重篤な経過を辿ることが多いがHamman症候群は縦隔炎を来すことは稀で,適切な診断が重要である.

  • 中村 祐太, 永井 義夫, 與座 直利, 石井 聡, 加藤 浩之, 田中 逸
    2017 年 60 巻 11 号 p. 769-774
    発行日: 2017/11/30
    公開日: 2017/11/30
    ジャーナル フリー

    25歳女性.1型糖尿病のため当院通院中であった.交友関係のトラブルを契機にインスリングラルギン1200単位を皮下注射し,投与9時間後当院に搬送された.意識レベルはGCS E3V5M6,血糖値46 mg/dLであった.投与グルコース量を高インスリン正常血糖クランプ法(クランプ法)の原理で設定した.すなわち,BMI 17.9 kg/m2とやせで,血糖値に影響する他の要因もなかったことから,インスリン感受性正常と考えられるglucose infusion rate(GIR)10 mg/kg/minで投与を開始した.以後,血糖値の変動に応じて投与量を調整し,最大GIR 12.5 mg/kg/minを要した.本症例ではクランプ法の応用によりGIRを推定し,グルコース投与量を決定することで安定した血糖推移を得た.インスリン大量投与例では本原理に基づくグルコース初期投与量の決定は有用と判明した.

  • 村井 謙允, 飯坂 徹, 飯田 達也, 三倉 健太朗, 橋詰 真衣, 黄川 恵慈, 小泉 剛, 田所 梨枝, 遠藤 慶, 齊木 亮, 大塚 ...
    2017 年 60 巻 11 号 p. 775-781
    発行日: 2017/11/30
    公開日: 2017/11/30
    ジャーナル フリー

    症例は33歳女性.8歳時,視神経膠芽腫に対し,手術・放射線療法を施行された.18歳時,無月経,肥満と高血糖を指摘され,Fröhlich症候群と診断された.27歳時,低血糖症状あり,下垂体前葉機能負荷試験で,成長ホルモン(GH)分泌不全を指摘された.33歳時,重症低血糖発作(血糖値23 mg/dL)を認め,精査目的で再入院となった.75 g経ロブドウ糖負荷試験は境界型で,負荷後のインスリン過分泌と反応性低血糖を認めた.入院後,早朝空腹時に低血糖の出現なく,昼食前に低血糖をきたした.インスリン低血糖試験ではGH分泌不全を認めた.Fröhlich症候群では,視床下部腹内側核障害による過食,交感神経障害とGH分泌不全などがみられる.本症例では,過食を伴う耐糖能異常をきたした際,食後高血糖に対するインスリン過分泌により低血糖が誘発され,GH分泌不全が低血糖の回復を遅らせた可能性が示唆された.

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