1890年以前の公立図書館は開架制に無関心あるいは否定的であった。図書館界が開架制を広範に討議し実践するには,力量を有する館長が大都市公立図書館で実践する必要があった。それを実現したのが,クリーヴランドとミネアポリスである。本稿は両図書館での開架制を館内平面図および年報を基礎資料として実態を解明するとともに,両館には開架制の思想と実践について,大きな相違があることを明らかにしている。
学校図書館メディア活用能力の育成を教科指導の中で行う融合方式は,利点が多い一方で教科との両立が難しいとされる。本研究では,教科における指導と評価に着目し,学校図書館メディア活用能力育成の内容と関連させることで両者の両立を目指した。例として,小学校第4学年国語科の「話すこと・聞くこと」の領域を取り上げ,本研究で提案する融合方式によって,学校図書館メディア活用能力育成の授業を設計した。授業の実践をもとに考察したところ,学校図書館メディア活用能力の育成と教科指導との両立が可能であることを確認した。
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